IMAPとは? メールの仕組みを解説
ITの初心者
先生、「IMAP」って何か教えてください。
ITアドバイザー
「IMAP」は、電子メールを読み書きするための仕組みの一つだよ。 スマホやパソコンでメールを見る時に使うんだ。
ITの初心者
スマホでも使えるんですね!どういう時に便利なんですか?
ITアドバイザー
「IMAP」を使うと、メールはサーバーに保管されるんだ。だから、スマホで見たメールを、後でパソコンでも続きから見ることができるんだよ。
IMAPとは。
「インターネットで電子メールのやり取りをするための決まり事の一つに『IMAP』というものがあります。これは、届いた電子メールを、常にインターネットにつながっている専用の場所に保管しておく方法です。そのため、携帯電話など、どこからでもインターネットに接続できる環境で電子メールを使うのに適しています。日本では一般的に『IMAP4』のことを指します。これは、『Internet Message Access Protocol』のそれぞれの単語の頭文字を取ったものです。」
IMAPの概要
IMAPの概要
IMAPは、電子メールの送受信を行う際に使われる決まり事の一つで、「インターネット メッセージ アクセス プロトコル」の頭文字を取ったものです。インターネットを通じて、メールを管理するサーバーと、メールを送受信するソフトの間のやり取りを定めたものです。
IMAPの大きな特徴は、メールをサーバーと呼ばれる場所に保管しておき、利用者はそこから送受信や整理などを行うという点にあります。そのため、自宅のパソコン、外出先でのスマートフォン、会社のタブレットなど、複数の機器から同じメールを見たり、操作したりすることが可能になります。近年、スマートフォンやタブレット端末など、持ち運びのできる機器の普及が進んでいますが、IMAPはこうした機器での利用に適しており、広く使われています。
日本では、一般的に「IMAP4」と呼ばれるバージョンが使われており、多くのメールサービスで採用されています。IMAPは、現代の多様な環境で電子メールを利用する上で欠かせない技術となっています。
項目 | 内容 |
---|---|
IMAPとは | インターネット メッセージ アクセス プロトコルの略称 メールサーバーとメールソフト間の送受信の決まり事 |
特徴 | メールをサーバーに保管し、複数の機器からアクセス可能 |
メリット | パソコン、スマートフォン、タブレットなど、どこからでも同じメールを確認・操作できる |
普及状況 | 日本ではIMAP4が主流 多くのメールサービスで採用 |
IMAPの仕組み
– IMAPの仕組み
IMAP(Internet Message Access Protocol)は、メールソフトとメールサーバー間の通信ルールを定めたプロトコルの一つです。
従来のPOPプロトコルでは、メールは端末にダウンロードされ、サーバーからは削除されるのが一般的でした。しかしIMAPでは、メールはサーバー上に保管され、メールソフトはサーバーにアクセスして内容を表示したり、操作したりします。
つまり、メールソフトはサーバーにあるメールの「目次」を見ているようなもので、実際にメールをダウンロードするのは本文を読みたい時や添付ファイルを開きたい時などです。
この仕組みにより、複数の端末から同じメールアカウントにアクセスしても、常に最新のメール状態を確認できます。例えば、会社のパソコンで受信したメールを、自宅のパソコンやスマートフォンでも確認することが可能です。
また、メールの削除、フォルダ移動、既読・未読の管理なども、すべてサーバー上で行われます。そのため、端末が変わってもメール環境が同期され、どこでも同じようにメールを管理できるというメリットがあります。
このように、IMAPは外出先でのメール確認や複数の端末を利用したメール管理に最適なプロトコルと言えるでしょう。
項目 | 内容 |
---|---|
プロトコル名 | IMAP (Internet Message Access Protocol) |
種類 | メールソフトとメールサーバー間の通信ルール |
特徴 | メールはサーバー上に保管され、メールソフトはサーバーにアクセスして内容を表示・操作 |
メリット | – 複数の端末から同じメールアカウントにアクセス可能 – どこでも最新のメール状態を確認可能 – メール管理(削除、フォルダ移動、既読・未読管理など)をサーバー上で行うため、端末が変わってもメール環境が同期される |
従来のPOPプロトコルとの違い | POPプロトコルは端末にメールをダウンロードし、サーバーからは削除されるが、IMAPはサーバー上にメールを保管する |
最適な利用シーン | 外出先でのメール確認や複数の端末を利用したメール管理 |
IMAPのメリット
– IMAPの利点IMAPの最大の利点は、複数の機器から、同じメールの保管場所を見ることができることです。スマートフォン、タブレット、パソコンなど、様々な機器を使うことが当たり前になった現代において、これはとても大切なことです。IMAPを使うと、メールは機器ではなく、インターネット上のサーバーで管理されます。そのため、機器が壊れたり、無くなったりしても、メールが消える心配がありません。 また、サーバーに接続していなくてもメールを読んだり、書いたりできる場合もあります。そのため、インターネットの環境が良くない場所でも、安心してメールを使うことができます。例えば、外出先でスマートフォンを使ってメールを読んだとします。すると、自宅のパソコンからも、同じように既読の状態で見ることができます。このように、IMAPを使うことで、いつでもどこでも、どの機器からでも、同じようにメールを管理することができるのです。
メリット | 説明 |
---|---|
複数機器からのアクセス | スマートフォン、タブレット、パソコンなど、あらゆるデバイスから同じメールボックスにアクセスできます。 |
データの安全性 | メールはサーバーに保存されるため、デバイスの故障や紛失時にもデータは安全です。 |
オフラインアクセス | サーバーに接続していなくても、メールの閲覧や作成が可能な場合があります。 |
同期性 | あるデバイスでメールを読んだり、移動したりすると、他のデバイスにもその変更が反映されます。 |
IMAPのデメリット
– IMAPのデメリットIMAPは便利な反面、いくつかの欠点も抱えています。まず、メールを常にサーバー上に保存するため、メールサービスの容量制限がネックになりえます。無料で利用できるメールサービスの場合、容量に限りがあるケースが多く、大量のメールを保管したいユーザーにとっては深刻な問題となりえます。そのため、利用するメールサービスの容量制限を事前に確認しておくことが重要です。さらに、IMAPはメールの送受信や閲覧など、あらゆる操作を行う際にサーバーとの通信が発生します。そのため、メールの送受信の度にデータ通信が発生し、POP3と比較して通信量が大きくなる傾向にあります。特に、外出先などでモバイルデータ通信を利用する場合、データ通信量を圧迫する要因となりえます。データ通信量の制限が厳しいプランを利用している場合は、注意が必要です。これらのデメリットを踏まえ、IMAPを利用する際は自身の利用状況や契約内容を考慮する必要があります。
項目 | 内容 |
---|---|
容量制限 | メールをサーバー上に保存するため、メールサービスの容量制限が問題となる可能性がある。 |
通信量 | すべての操作でサーバーと通信するため、POP3と比較して通信量が多くなる傾向にある。 |
IMAPとPOP3の違い
– IMAPとPOP3の違いインターネット上で電子メールを送受信するには、メールソフトとメールサーバー間のやり取りを定めたルールが必要です。このルールをメールプロトコルと呼びますが、代表的なものとしてIMAPとPOP3があります。POP3は、メールサーバーに届いたメールを、利用者のパソコンやスマートフォンといった端末にダウンロードして管理する方式です。この方式のメリットは、一度メールを端末に保存してしまえば、インターネットに接続していない状態でもメールを読むことができる点にあります。そのため、インターネット接続が不安定な場所で使用する場合や、利用料金を気にせずにメールを確認したい場合に適しています。一方、IMAPはPOP3とは異なり、メールを端末にダウンロードするのではなく、メールサーバー上に保管したまま管理する方式です。そのため、複数の端末から同じメールにアクセスすることができ、どの端末からメールを読んだか、削除したかといった情報も同期されます。そのため、会社のパソコンと自宅のパソコン、スマートフォンなど、複数の端末でメールを確認する機会が多い場合に便利です。このように、IMAPとPOP3はそれぞれ異なる特徴を持つため、自分の利用環境や目的に合わせて選ぶことが大切です。近年では、複数の端末を利用することが一般的になり、常にインターネットに接続できる環境が整っていることから、IMAPを利用するケースが増えています。
項目 | POP3 | IMAP |
---|---|---|
接続方式 | メールを端末にダウンロード | メールをサーバー上で管理 |
メリット | インターネット接続が不要 利用料金を気にせず確認できる |
複数端末から同じメールにアクセス可能 既読・削除などの情報も同期 |
利用シーン | インターネット接続が不安定な場所 利用料金を抑えたい |
複数端末でメールを確認する機会が多い |
近年の傾向 | – | 利用ケースが増加 |