CGI: ウェブの仕組みを支える縁の下の力持ち

CGI: ウェブの仕組みを支える縁の下の力持ち

ITの初心者

先生、「CGI」って何かよくわからないんですけど、簡単に説明してもらえますか?

ITアドバイザー

CGIはね、ウェブサイトで色々な動きを作るための仕組みだよ。例えば、検索結果を表示したり、掲示板に書き込みをしたりする時に使われているんだ。パソコン上で動くプログラムのようなものだね。

ITの初心者

パソコン上で動くプログラム…ですか?JavaScriptとは違うんですか?

ITアドバイザー

そうだね、JavaScriptは君の使っているパソコンで動くけれど、CGIはウェブサイトを置いているサーバーという別のコンピューターで動くんだ。だから、どんなパソコンやスマホからでも同じように使えるんだよ。

CGIとは。

インターネットの技術用語である『CGI』について説明します。CGIとは、ウェブサイトのサーバー側で、ウェブサイトを見る人が必要とするプログラムを動かす仕組みのことです。例えば、検索サイトで検索結果を表示したり、インターネット掲示板に書き込みを表示したりする際に使われます。ジャバスクリプトやフラッシュとは異なり、ウェブサイトのサーバー側でプログラムが動くため、パソコンの種類や、パソコンを動かすための基本ソフト、ウェブサイトを見るためのソフトの種類に関係なく誰でも利用できます。CGIという言葉は「commongatewayinterface」のそれぞれの単語の頭文字をとって作られました。

CGIとは何か

CGIとは何か

共通ゲートウェイ連絡窓口(CGI)とは、文字通り、様々な情報をやり取りするための共通の窓口です。インターネットの世界では、利用者がホームページを閲覧する際に、表示されている情報はほとんどの場合、ウェブサーバーと呼ばれるコンピュータから送られてきています。これらの情報は、予め用意された静的な情報であることが一般的です。しかし、検索結果を表示したり、お問い合わせフォームから送信された内容を処理したりといった、利用者の操作に応じて変化する情報を表示するためには、ウェブサーバー上で何らかの処理を行う必要があります。CGIは、まさにこの処理を行うための仕組みを提供します。

例えば、利用者がホームページ上で検索窓にキーワードを入力し、検索ボタンをクリックしたとします。この時、ウェブサーバーは、入力されたキーワードを受け取り、CGIを通じて、あらかじめ用意された検索プログラムに渡します。検索プログラムは、受け取ったキーワードに基づいてデータベースを検索し、その結果をCGIに返します。CGIは、受け取った検索結果をウェブサーバーに返し、ウェブサーバーは、その結果をホームページとして利用者に表示します。このように、CGIはウェブサーバーと外部プログラムの間を取り持つ仲介役を果たし、動的な情報表示を実現します。

CGIが登場する以前は、ウェブページは静的な情報しか表示できませんでした。つまり、利用者が見る情報は、サーバーに保存されているファイルの内容をそのまま表示するだけでした。しかし、CGIの登場により、利用者の操作に応じて変化する情報を表示することが可能になり、インターネットはより双方向的な情報交換の場へと進化しました。掲示板への書き込みや、商品の購入、アンケートへの回答など、現在私たちが当たり前のように利用しているインターネット上の様々なサービスは、CGIの技術によって支えられています。CGIは、静的なホームページから動的なホームページへの転換を可能にし、今日のインターネットの発展に大きく貢献した重要な技術と言えるでしょう。

CGIの仕組み

CGIの仕組み

皆さんがよく使う問い合わせ窓口や、商品の購入画面など、ホームページで何か行動を起こすと、画面が変化したり、新しい画面が表示されたりしますよね? このような、利用者の行動に合わせて変化する画面は、実は舞台裏で様々なプログラムが動いて実現されています。その仕組みの一つにCGIというものがあります。

ホームページを見るときは、まず皆さんの使っている「閲覧ソフト」が「ホームページを公開している場所(仮に保管庫と呼びましょう)」に「このページを見せてください」というお願いを送ります。保管庫はお願いされたページのデータを取り出して、閲覧ソフトに返します。これが、ホームページを見る際の基本的な流れです。保管庫に保管されているのは、文章や写真の配置情報が書かれた紙のようなもので、閲覧ソフトはこの紙を読み取って画面に表示しています。

CGIは、保管庫にある別の種類の紙、いわば「指令書」のようなものです。閲覧ソフトが「この指令書を使ってください」というお願いを送ると、保管庫はその指令書に従って別の作業を始めます。例えば、利用者が問い合わせ窓口で質問を送信すると、閲覧ソフトは「質問内容を書いた紙」と「問い合わせ処理の指令書」を保管庫に送ります。保管庫は指令書に従って質問内容を読み取り、保管庫にある別の場所に保管されている「回答作成の手引書」と照らし合わせて回答を作成し、閲覧ソフトに返します。閲覧ソフトは受け取った回答を画面に表示します。

このように、CGIは保管庫に様々な作業をさせるための指令書の役割を果たします。保管庫自身は紙を出し入れすることしかできませんが、CGIという指令書を使うことで、計算をしたり、他の場所に保存されている情報を取り出したり、様々な処理を行うことができるようになるのです。これによって、ホームページ上での様々な機能が実現され、より便利で使いやすいものになっているのです。

CGIの仕組み

CGIの利点

CGIの利点

共通ゲートウェイインターフェース(CGI)は、利用者の機器環境に左右されないという大きな強みを持っています。例えば、利用者の機器で動きを制御するJavaScriptやFlashとは違い、CGIはインターネットの入り口であるウェブサーバー側でプログラムが動きます。そのため、利用者の機器の種類やインターネットを見るための窓口であるウェブブラウザーの種類に関係なく、誰でも同じようにサービスを利用できます。

これは、ウェブサイトを作る人にとって、大変ありがたい利点です。なぜなら、様々な機器を使う多くの人々に、同じサービスを届けられるからです。より多くの人々にサービスを届けるためには、なくてはならない要素と言えるでしょう。

CGIのもう一つの利点は、プログラムを作る言語を自由に選べることです。ウェブサイトを作る人は、自分が使いやすい言語でプログラムを組むことができます。例えば、古くから使われているC言語や、事務処理を得意とするCOBOL、計算を得意とするFORTRAN、ウェブ開発でよく使われるPerl、Python、Rubyなど、様々な言語が使えます。

この柔軟性は、開発の効率を上げるだけでなく、開発者の負担を軽くすることにも繋がります。使い慣れた言語で開発できるため、新しい言語を学ぶ必要がなく、開発時間を短縮できます。また、それぞれの言語の得意分野を活かすことで、より質の高いプログラムを作ることが可能になります。

このように、CGIは利用者と開発者の両方にメリットがある技術です。環境に依存しない安定性と、様々な言語に対応できる柔軟性により、幅広い場面で活用されています。今後も、ウェブ技術の重要な一部として、CGIは活躍していくことでしょう。

項目 説明
利点1 利用者の機器環境に依存しない
(例: JavaScript, Flashとは異なりサーバー側でプログラム実行)
利点2 プログラム作成言語を自由に選択可能
(例: C, COBOL, FORTRAN, Perl, Python, Ruby)
利点1によるメリット ウェブサイト制作者: 様々な機器の利用者に同じサービスを提供可能
利点2によるメリット 開発者: 負担軽減、開発効率向上、質の高いプログラム作成
結論 CGIは利用者と開発者の両方にメリットがある技術

CGIの用途

CGIの用途

共通網関門接続(CGI)は、様々な場面で活躍しており、私たちの目に触れないところでウェブサイトを支える縁の下の力持ちのような存在です。具体的には、どのような場面で使われているのでしょうか?いくつか例を挙げて見ていきましょう。

まず、誰もが日常的に利用する検索エンジンを考えてみましょう。あなたが検索窓にキーワードを入力し、検索ボタンを押すと、検索エンジンは膨大なデータの中から該当する情報を瞬時に探し出し、結果を一覧で表示してくれます。この検索結果の表示にはCGIが使われています。CGIプログラムは、入力されたキーワードに基づいてデータベースを検索し、その結果をHTMLというウェブサイト表示用のデータに変換して、私たちが見やすい形で表示してくれるのです。

次に、電子掲示板を考えてみましょう。電子掲示板では、誰でも自由に文章を書き込み、他の利用者と情報を共有することができます。あなたが新しい書き込みを投稿すると、CGIプログラムはその内容をデータベースに保存し、掲示板のページを更新します。これにより、他の利用者もあなたの書き込みを見ることができるようになります。このように、CGIは掲示板の書き込み機能を実現する上で欠かせない技術です。

オンラインショッピングでもCGIは重要な役割を果たしています。商品を買い物かごに追加したり、注文手続きを進めたりする際に、CGIプログラムは商品の在庫状況を確認したり、注文内容をデータベースに記録したりする処理を行います。これにより、スムーズな注文処理が可能になります。また、ウェブサイトに表示されるアクセス数をカウントするアクセスカウンターもCGIによって実現されています。CGIプログラムは、ウェブサイトにアクセスがあるたびにカウントを増やし、その値を画面に表示します。

このように、CGIはウェブサイトに動きを与えるための重要な技術です。検索結果の表示や掲示板への書き込み、オンラインショッピングなど、私たちが普段何気なく利用しているウェブサイトの機能の多くは、CGIによって支えられています。CGIがあることで、ウェブサイトはより使いやすく、便利なサービスを提供できるようになっているのです。

場面 CGIの役割
検索エンジン 入力されたキーワードに基づいてデータベースを検索し、結果をHTMLに変換して表示
電子掲示板 書き込み内容をデータベースに保存し、掲示板のページを更新
オンラインショッピング 商品の在庫状況の確認、注文内容のデータベースへの記録
アクセスカウンター ウェブサイトへのアクセス数をカウントし、画面に表示

CGIの課題

CGIの課題

共通網関門接続(CGI)は、昔から広く使われているウェブ技術で、動的なウェブページを作るのに役立ちます。つまり、アクセスする人によって表示内容を変えることができます。例えば、お問い合わせフォームやアクセスカウンターなど、利用者の操作に応じて変化するページを作ることができます。

しかし、CGIには大きな課題があります。それは、アクセスが集中した時にサーバーに大きな負担がかかることです。CGIは、誰かがウェブページにアクセスするたびに、プログラムを起動します。アクセスが少ししかない時は問題ありませんが、たくさんの人が同時にアクセスすると、サーバーは処理が追いつかなくなり、ページの表示速度が遅くなったり、最悪の場合はサーバーがダウンしてしまうこともあります。これは、お店にたくさんのお客さんが押し寄せた時に、店員が対応しきれなくなる状況と似ています。

この問題を解決するために、CGIの代わりに様々な技術が登場しました。例えば、Java サーブレットやPHPなどがそうです。これらの技術は、CGIのようにアクセスごとにプログラムを起動するのではなく、常時プログラムを起動したまま、複数のアクセスを効率的に処理できます。そのため、CGIに比べてサーバーへの負担を減らすことができ、大勢の人が利用する大きなウェブサイトでよく使われています。これは、お店に来たお客さんを、複数の店員で手分けして対応するようなものです。

とはいえ、CGIにも良い点があります。仕組みが単純で理解しやすく、比較的簡単にプログラムを作ることができるので、小規模なウェブサイトでは今でも使われています。また、特別なソフトウェアをインストールする必要がない場合もあり、手軽に利用できるという利点もあります。CGIは、小規模なお店で、店主一人で対応できる程度の客数であれば、十分に役割を果たせるようなものです。

項目 CGI Java サーブレット/PHP
概要 動的なウェブページ作成技術 CGIの代替技術
仕組み アクセスごとにプログラム起動 常時プログラム起動、複数アクセスを効率処理
メリット 単純、理解しやすい、比較的簡単、手軽 サーバー負担軽減、大人数アクセス対応
デメリット アクセス集中時にサーバー負担大
例え 店員1人で接客 複数店員で接客
適した規模 小規模ウェブサイト 大規模ウェブサイト

CGIの将来

CGIの将来

広く使われている表現処理インターフェース(CGI)は、長い歴史を持つ技術ですが、今でも多くの場所で活躍しています。新しく、より複雑な技術が登場しているにもかかわらず、CGIの持つ簡素さと融通性の高さは、今もなお開発者にとって大きな魅力となっています。特に、規模の小さい構成の単純な機能を持つ情報発信の場や、特殊な目的を持った処理を行う場合には、CGIが最も適した手段となることがあります。

他の技術と比べて、CGIは比較的理解しやすく、導入も容易です。専門的な知識がなくても、基本的な仕組みを学ぶことで、比較的簡単に利用することができます。この簡素さは、情報発信の場を素早く立ち上げたい場合や、複雑な設定を避けたい場合に大きな利点となります。また、CGIは様々な処理言語に対応しているため、開発者は使い慣れた言語で処理を記述することができます。これもCGIの融通性の高さを示す一つの側面と言えるでしょう。

新しい技術の登場により、CGIの利用は以前ほど多くはありませんが、CGIが完全に消え去ることはないと考えられています。情報発信の場を支える技術は常に進化していますが、CGIは基本的な技術としてその役割を維持し続けるでしょう。特に、小規模な情報発信の場や、特殊な処理が必要な状況においては、CGIの簡素さと融通性は今後も重宝されるはずです。

今後、CGIは新しい技術と組み合わせることで、さらに進化していく可能性があります。例えば、他の技術で処理された結果をCGIで表示するといった連携が考えられます。このように、CGIは単独で利用されるだけでなく、他の技術と組み合わせて利用されることで、より多くの場面で活用されることが期待されます。技術の進歩とともに、CGIの利用方法は変化していくかもしれませんが、その中心にある簡素さと融通性は、今後も変わらずCGIの大きな強みであり続けるでしょう。

CGIのメリット CGIの特徴 CGIの将来
簡素で融通性が高い 理解しやすく導入が容易 新しい技術との組み合わせで進化
小規模な情報発信や特殊な処理に最適 様々なプログラミング言語に対応 基本的な技術として役割を維持
素早い立ち上げが可能 複雑な設定が不要 小規模情報発信や特殊処理で重宝