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データの一時保管場所:揮発メモリー

- 揮発メモリーとは 揮発メモリーとは、電気が供給されている間のみ情報を記憶しておけるメモリーのことです。私たちの身の回りにあるコンピューターやスマートフォンといった電子機器には、ほぼ必ずと言っていいほど揮発メモリーが内蔵されています。 揮発メモリーは、機器が処理中のデータや動作に必要なプログラムを一時的に保存する場所として使われます。このメモリーの特徴は、データの読み書き速度が非常に速いという点にあります。そのため、CPUは揮発メモリーに置かれたデータにアクセスすることで、様々な処理を効率的に行うことができるのです。 しかし、揮発メモリーは電源を切ってしまうと記憶していた情報を失ってしまうという性質があります。そのため、重要なデータは、電源を切ってもデータが消えない不揮発メモリーに保存しておく必要があります。不揮発メモリーの代表例としては、ハードディスクやSSDなどが挙げられます。 揮発メモリーは、コンピューターの性能を左右する重要な要素の一つです。処理速度の速い揮発メモリーを搭載することで、快適に電子機器を使うことができます。
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揮発性メモリー:電源OFFでデータ消去

- 揮発性メモリーとは揮発性メモリーとは、コンピューターなどの電子機器で情報を一時的に記憶しておくための部品です。 電源が入っている間はデータを保持できますが、電源を切ってしまうと記憶していたデータは全て消えてしまいます。 この性質は、ちょうど電卓の表示画面に似ています。電卓は電源が入っている間は計算結果を表示できますが、電源を切ると画面は消えてしまい、以前の計算結果は残っていません。揮発性メモリーもこれと同じように、電源が供給されている間だけ情報を保持できる仕組みです。私たちが普段使用しているパソコンにも、この揮発性メモリーが搭載されています。 パソコン内部にある「メインメモリー」と呼ばれるものが揮発性メモリーにあたり、アプリケーションの起動やファイルの編集など、様々な処理に利用されています。電源が入っている間は、作業中のデータやプログラムはメインメモリーに記憶され、高速で処理されます。しかし、パソコンの電源を切ると、メインメモリーに保存されていたデータは消去されてしまいます。そのため、作業中のデータを保存するためには、ハードディスクやSSDといった、電源を切ってもデータが消えない「不揮発性メモリー」に保存する必要があります。揮発性メモリーは、高速にデータを読み書きできるという利点がある一方、電源を切るとデータが消えてしまうという特徴があります。この特徴を理解した上で、データの保存先を適切に選択することが重要です。
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パソコンの基礎知識:起動ディスクとは?

パソコンを立ち上げると、画面に様々な表示がされていく様子を見ることができます。では、パソコン内部では一体どのような仕組みで動いているのでしょうか? パソコンは、電源を入れた直後に「起動ディスク」と呼ばれる特別な場所を読み込みます。この起動ディスクには、パソコンを動かすために必要不可欠な「基本ソフト(OS)」と呼ばれるプログラムや、その他の重要なファイルが格納されています。 例えるなら、起動ディスクは「パソコンの取扱説明書」のようなものです。パソコンは、起動ディスクに書かれた手順に従ってOSを起動し、その後、電子メールソフトや文書作成ソフトなど、私たちが普段使っている様々なアプリケーションソフトを動かせる状態になります。 もし起動ディスクがなければ、パソコンはどのように動けば良いのか分からず、正常に動作することができません。そのため、起動ディスクはパソコンにとって非常に重要な役割を担っていると言えます。
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BitBLT:画像を高速表示する技術

- BitBLTとは? BitBLTは、コンピューターの画面に画像を高速に表示するために欠かせない技術です。 BitBLTは、「ビットブロック転送」の略で、その名の通り、ビットという小さな単位で画像データのブロックを転送します。 では、BitBLTは具体的にどのような仕組みで画像を表示しているのでしょうか? コンピューターには、プログラムやデータを一時的に記憶しておく場所であるメインメモリと、画像を表示するための専用メモリであるグラフィックスメモリ(VRAM)があります。 BitBLTは、メインメモリにある画像データを、グラフィックスメモリに転送する役割を担っています。 グラフィックスメモリに転送された画像データは、その後、画面に表示されます。 このように、BitBLTは、複雑な画像処理や高速な画面描画を可能にする技術であり、私たちが普段使っているパソコンやスマートフォンの滑らかな画面表示を実現するために欠かせないものなのです。
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業務効率化の立役者:ラインプリンター

- ラインプリンターとはラインプリンターとは、一度に1行分のデータをまとめて印刷するプリンターのことです。一般的なプリンターのように一文字ずつ印字していく方式とは異なり、高速で印刷できるという特徴があります。特に、大量の書類やデータを印刷する必要がある企業や官公庁といった業務用途でその力を発揮します。従来のプリンターの多くは、印字ヘッドが紙の上を左右に動きながら一文字ずつ印刷する「シリアルプリンター」と呼ばれる方式を採用していました。一方、ラインプリンターは、1行分の文字データに対応する印字用ヘッドがプリンター本体に備わっており、一度に1行全体を印刷することができます。そのため、シリアルプリンターと比べて印刷速度が格段に速い点が大きなメリットです。ラインプリンターは、その仕組み上、複雑な構造と大規模な印字ヘッドが必要となるため、一般的にシリアルプリンターよりも高価です。しかし、大量の印刷物を短時間で処理できるという点で、業務効率の向上に大きく貢献します。そのため、大量の請求書発行や帳票出力、あるいは設計図面など、一度に多くのページ数を印刷する必要のある業務を中心に利用されてきました。近年では、技術の進歩によりシリアルプリンターの印刷速度も向上しており、ラインプリンターの需要は減少傾向にあります。しかし、大量印刷の効率性や信頼性といった点で、現在でも特定の業務用途においては重要な役割を担っています。
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コンピューターの基礎知識:ビットとは?

- 情報量の最小単位 今日の社会では、コンピューターが様々な情報を処理することで私たちの生活は成り立っています。写真、動画、音声など、扱う情報の種類は多岐に渡りますが、これらの膨大な情報をコンピューターが処理できるようにするために、情報を最小単位に分解する必要があります。その最小単位となるのが「ビット」です。 では、ビットとは具体的にどのようなものでしょうか? 私たちの身近なもので例えてみましょう。例えば、電灯のスイッチにはオンとオフの二つの状態しかありません。ビットはこのように、二者択一の情報を表すことができる単位です。電灯のスイッチで考えると、オンを「1」、オフを「0」と決めることで、電灯の状態を数字を使って表すことができます。この「0」と「1」の状態をそれぞれ1ビットと呼びます。 コンピューターはこのように、すべての情報を「0」と「1」の組み合わせで表現しています。膨大な量の情報を扱うコンピューターにとって、情報を最小単位であるビットに分解することは、情報を効率的に処理するために欠かせない仕組みと言えるでしょう。
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画像処理を支える縁の下の力持ち、ビジュアルワークステーションとは

近年、写真や動画、立体的な映像といった、視覚に訴えかける情報を目にする機会が増えました。これらの視覚情報を扱う上で欠かせないのが、視覚処理に特化した高性能計算機システムである「ビジュアルワークステーション」です。 ビジュアルワークステーションは、高画質画像や映像を高速で処理するために設計されており、私たちが目にする美しい映像表現を陰ながら支えています。 その心臓部には、高性能な中央演算処理装置や画像処理装置が搭載され、複雑な計算を瞬時にこなし、リアルな映像や滑らかな動きを生み出します。 また、高精細な画像や映像は膨大なデータ量となるため、大容量の記憶装置も備えています。さらに、設計やデザインの現場では、立体的な映像をリアルタイムで作成・編集できる機能も求められます。 ビジュアルワークステーションは、これらの高度な要求に応えることで、映画やゲーム、製品デザインなど、様々な分野において、私たちの視覚体験をより豊かにしてくれるのです。
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現代の画像処理を支えるGPUとは?

- はじめに近年、画像処理技術は目覚ましい進化を遂げています。私たちの身の回りには、高精細なゲームやリアルなCGなど、その恩恵を受けたコンテンツが溢れています。このような高度な画像処理を実現する上で欠かせないのが、GPU(Graphics Processing Unit)です。 GPUは、画像処理に特化した演算装置で、CPU(Central Processing Unit)のようにコンピュータの主要な構成要素の一つです。CPUがコンピュータ全体の処理を制御する司令塔のような役割を担うのに対し、GPUは、主に画像や映像の描画処理を担当します。 GPUが登場する以前は、CPUが画像処理を含む全ての処理を行っていました。しかし、高精細な画像や映像を処理するためには膨大な計算量が必要となり、CPUだけでは処理が追いつかなくなってきました。そこで、画像処理に特化したGPUが登場したのです。 GPUは、CPUに比べて単純な構造の演算装置を多数搭載しており、並列処理を得意としています。そのため、大量のデータを高速に処理することができ、複雑な画像処理もCPUよりも効率的に行うことができます。 本記事では、GPUの基本的な役割や仕組み、そしてCPUとの違いについて解説していきます。これにより、GPUがどのように私たちの身の回りの画像処理を支えているのかを理解することができます。
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パソコンの歴史を語る上で欠かせない「486」

「486」という言葉を聞いて、懐かしさを覚える方もいるのではないでしょうか。1989年、アメリカのインテル社が発表したCPU「Intel 80486」。「486」とは、このCPUの通称であり、1990年代のパソコン時代を語る上で、欠かすことのできない存在です。 1990年代初頭から中盤にかけて、多くのパソコンに搭載され、当時のパソコンの性能を大きく進化させました。486が登場する以前は、8086、80286、80386といったCPUが主流でしたが、486はそれらと比べて処理速度が格段に向上しており、より複雑な計算や処理を可能にしました。 例えば、従来のパソコンでは難しかった、画像や音声の処理なども、486の登場によって実現可能となり、パソコンの可能性は大きく広がりました。ビジネスの現場では、より複雑な表計算や文書作成が可能となり、業務効率化が進みました。また、ゲームの世界においても、よりリアルで美しい映像表現が可能となり、ゲームの進化を加速させました。このように、486はビジネスやゲームなど、様々な用途で広く利用されるようになり、パソコンの普及を加速させる原動力となりました。 今日、私たちが普段何気なく使用している高性能なパソコンも、486の登場とその後の技術革新があったからこそと言えるでしょう。
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記憶メディア: データ保存の立役者

- 記憶メディアとは記憶メディアとは、パソコンやスマートフォンなど、様々な電子機器で情報を記録しておくための部品です。写真や音楽、文章など、私達が普段デジタル機器で扱うあらゆるデータは、この記憶メディアに保存されています。記憶メディアは、まさにデジタルデータの倉庫であり、現代社会において無くてはならない存在と言えるでしょう。記憶メディアには、様々な種類があります。パソコンに内蔵されていることの多いハードディスクは、大容量のデータを保存することが得意です。最近では、ハードディスクよりも高速で、衝撃にも強いSSDも普及してきました。手軽に持ち運べるUSBメモリや、スマートフォンなどで使われるSDカードなども、記憶メディアの一種です。少し前まで音楽データの保存に主流だったCD-ROMも記憶メディアに含まれます。このように、記憶メディアにはそれぞれ異なる特徴があります。保存できるデータの量、データの読み書きの速度、持ち運びやすさ、価格など、用途に合わせて適切なものを選ぶことが重要です。例えば、大容量の動画データを扱うならハードディスクやSSD、出先で手軽にデータを持ち運ぶならUSBメモリ、といったように使い分けます。記憶メディアは日々進化しており、より多くのデータを、より速く、より安全に保存できるようになっています。今後も、私達のデジタルライフを支える重要な役割を担っていくことでしょう。
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紫外線で消せる記憶装置:UV-EPROM

コンピュータや電子機器の動作には、情報を記憶しておくための装置が欠かせません。その中でも、読み込み専用の記憶装置はROM(読み出し専用メモリ)と呼ばれ、電源を切ってもデータが消えないという特徴があります。 ROMには、工場出荷時にデータが書き込まれたまま書き換えができないものや、一度だけ書き換え可能なものなど、様々な種類があります。その中で、UV-EPROMは、紫外線を用いることでデータの消去と書き換えが可能なROMです。 UV-EPROMは、Erasable Programmable Read Only Memoryの略称で、消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリを意味します。これは、通常のROMのようにデータの読み出しのみが可能であることに加え、紫外線を照射することによって記憶内容を消去し、新たなデータを書き込むことができるという特徴を持っています。 UV-EPROMは、開発段階にあるプログラムの書き換えや、機器の動作設定の変更などに用いられます。製品開発の現場では、試作品や試験段階においてプログラムの修正が頻繁に発生します。このような場合、UV-EPROMを用いることで、容易にプログラムの書き換えを行うことができ、開発効率の向上に繋がります。また、機器の動作設定をUV-EPROMに記録することで、現場での設定変更にも柔軟に対応できます。
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データ保存の立役者:記憶媒体の種類と進化

- 記憶媒体とは 記憶媒体とは、私たちが日常的に利用するコンピューターやスマートフォン、デジタルカメラといったデジタル機器において、写真や動画、音楽、文章、ソフトウェアなど、様々なデジタルデータを守っておくための部品や装置のことを指します。デジタルデータは、目に見えない電気信号や磁気信号に変換されて記録されます。必要な時には、再び私たちが理解できる形に変換されて、画面に表示されたり、スピーカーから音が鳴ったりします。 例えるならば、記憶媒体は、膨大な量のデジタルデータを保管しておくための倉庫のようなものです。倉庫には、本棚や棚など、様々な種類の収納スペースがあります。それと同様に、記憶媒体にも、ハードディスクやSSD、USBメモリ、SDカードなど、用途や容量、速度などが異なる様々な種類が存在します。 記憶媒体は、デジタル機器において非常に重要な役割を担っています。例えば、パソコンで作成した資料を保存したり、スマートフォンで撮影した写真を見返すためには、記憶媒体にデータを書き込んでおく必要があります。もしも、記憶媒体がなければ、デジタル機器は、電源を切ってしまうと、それまでに扱っていたデータは全て消えてしまいます。 このように、記憶媒体は、デジタル社会において必要不可欠な存在と言えるでしょう。
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コンピューターの記憶を司る:記憶装置の基礎知識

- 記憶装置とは コンピューターは、家電製品の制御からスマートフォンのアプリ実行、インターネット上のサービス提供まで、私たちの生活の様々な場面で活躍しています。これらの処理を高速かつ正確に行うために、コンピューターは大量の情報を処理する必要があります。この情報処理において、情報を一時的に保存し、必要な時にすぐに取り出せるようにしておく「記憶装置」は、コンピューターにとって必要不可欠な存在です。 記憶装置は、人間で例えるなら「脳」の役割を果たします。人間が何かを考えたり、思い出したりする際に脳が情報を記憶しているように、コンピューターも様々な情報を記憶装置に保存しています。この保存されている情報には、大きく分けて「データ」と「プログラム」の2種類があります。データは、文章や画像、音声など、コンピューターが処理する対象となる情報そのものを指します。一方、プログラムは、コンピューターにどのような処理を行うかを指示するための命令が書かれたものです。 コンピューターは、処理を行う際に、まず必要なデータやプログラムを記憶装置から読み込みます。そして、読み込んだ情報に基づいて計算や変換などの処理を行い、その結果を再び記憶装置に書き込みます。このように、記憶装置はコンピューター内部の情報の流れにおいて中心的な役割を担っており、コンピューターの性能を左右する重要な要素の一つと言えるでしょう。
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高速起動の鍵!SSDの仕組みを解説

- SSDとは SSDは、Solid State Driveの略称で、パソコンやスマートフォンなどに搭載される記憶装置です。 従来の記憶装置であるハードディスクドライブ(HDD)は、円盤を高速回転させてデータを読み書きしていました。一方、SSDはフラッシュメモリと呼ばれる半導体メモリを使用し、電気的な信号のみでデータの読み書きを行います。このため、SSDはHDDと比べて圧倒的に高速なデータアクセスを実現できます。 SSDの登場により、パソコンの起動時間やアプリケーションの読み込み速度が大幅に短縮され、快適な操作性を実現できるようになりました。また、SSDはHDDのように駆動部分がないため、衝撃や振動に強く、静音性にも優れています。 さらに、SSDはHDDよりも小型軽量であるため、ノートパソコンやスマートフォンなどのモバイル機器にも搭載しやすくなりました。SSDの登場は、従来の機器の性能を飛躍的に向上させるだけでなく、新しい機器の開発にも大きく貢献しています。
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停電対策の強い味方!UPSとは?

- 無停電電源装置(UPS)の概要無停電電源装置(UPS)とは、その名の通り、電気が止まってしまう停電時でも、コンピューターやサーバーといった重要な機器に電力を供給し続けるための装置です。 私たちの暮らしや仕事において、コンピューターは欠かせないものとなっています。もし、作業中に突然電気が止まってしまったら、保存していないデータは消えてしまい、機器にも悪影響を及ぼす可能性があります。UPSは、このような事態を防ぐための心強い味方と言えるでしょう。UPSは、普段から電力会社から供給される電気を蓄えておき、停電時には蓄えておいた電力を使って機器に電気を送り続けます。 電気を蓄える役割を担うのが内蔵バッテリーです。UPSの中には、このバッテリーとは別に、より長時間の停電に備えて発電機を搭載しているものもあります。発電機は、燃料を燃やすことで電気を作り出す装置です。UPSは、企業の重要なサーバーやネットワーク機器、医療機器、工場の生産ラインなど、停電による影響が大きい場所で使われています。停電によるデータの損失や機器の故障を防ぐことはもちろん、業務の継続や人命を守る上でも重要な役割を担っていると言えるでしょう。
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パソコンの心臓を守る!ヒートシンク解説

- ヒートシンクとはパソコンの心臓部であるCPUや、様々な機器を繋ぐ役割を担うチップセット。これらの電子部品は、私たちがパソコンやスマートフォンを快適に使うために、常に複雑な処理を行っています。しかし、この処理を行う際に、必ず熱が発生してしまいます。この熱は、電子部品にとって大敵です。もしも熱がこもったまま適切な処理を行わなければ、部品の寿命を縮めたり、最悪の場合は故障に繋がってしまう可能性があります。そこで活躍するのが「ヒートシンク」です。ヒートシンクは、発熱する部品から発生した熱を効率的に吸収し、外部へ逃がすための重要な役割を担っています。その名の通り、熱を溜め込む「ヒート(熱)」と、流し台の「シンク」を組み合わせた言葉で、まさに熱を流し込む場所として機能します。ヒートシンクは、熱伝導率の高いアルミニウムや銅といった金属で作られています。これらの金属は熱を素早く吸収し、広い表面積を持つように工夫された形状をしているため、効率的に放熱することができます。さらに、ヒートシンクにはファンが搭載されていることもあり、風を送ることでより効果的に熱を逃がす仕組みが備わっています。私たちが目にする機会は少ないかもしれませんが、ヒートシンクは、パソコンやスマートフォンなど、様々な電子機器の安定動作を陰ながら支える、縁の下の力持ち的な存在と言えるでしょう。
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進化するソフトウェア開発:ソフトモデムの秘密

- ソフトモデムとは? 「ソフトモデム」とは、文字通り、専用の機器ではなく、コンピュータプログラムがモデムの役割を果たすものです。 従来のモデムは、電話回線を使ってインターネットに接続する際に、音声をデータに変換したり、アナログ信号とデジタル信号を変換したりする複雑な処理を、専用の電子回路で行っていました。しかし、コンピュータの性能が飛躍的に向上した現在では、これらの処理の一部をソフトウェアで代用できるようになり、ソフトモデムが登場しました。 ソフトモデムは、従来のモデムのように専用の機器を必要としないため、パソコンにソフトウェアをインストールするだけで利用できるという利点があります。また、価格も安価であることが多く、手軽にインターネット接続を始めたいというユーザーに適しています。 しかし、処理の一部をコンピュータに依存するため、従来のモデムに比べてデータの送受信速度が遅くなる場合や、コンピュータの処理能力が低い場合は動作が不安定になるといったデメリットもあります。 そのため、ソフトモデムは、インターネットをそれほど頻繁に利用しないユーザーや、コストを抑えたいユーザーに向いていると言えます。
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画像入力装置:コンピュータの目はこうして生まれた

- 画像入力装置とは画像入力装置とは、写真やイラスト、書類などに描かれた視覚情報を、コンピュータが処理できるデジタルデータに変換して入力する装置のことです。私たち人間が目で見て様々な情報を取得するように、コンピュータも画像入力装置を通して外界の情報を認識します。画像入力装置と聞いても、具体的にどのようなものを思い浮かべるでしょうか? 実は私たちの身の回りには、様々な種類の画像入力装置が存在します。例えば、デジタルカメラやスマートフォンに搭載されたカメラ、スキャナー、FAXなどが代表的な例です。また、近年では、医療現場で使われるCTスキャナーやMRIなども、高度な画像入力装置として活躍しています。これらの装置は、それぞれ異なる仕組みで画像をデジタルデータに変換しています。デジタルカメラやスマートフォンカメラは、レンズを通して入ってきた光をセンサーで電気信号に変換することで、画像をデジタルデータとして記録します。一方、スキャナーは、原稿に光を当ててその反射光を読み取ることで、画像をデジタルデータに変換します。このように、画像入力装置は、コンピュータが視覚情報を取得するための重要な役割を担っています。コンピュータは、画像入力装置を通して得た情報を元に、画像処理や画像認識など、様々な処理を行うことができます。例えば、画像処理では、画像の明るさやコントラストを調整したり、ノイズを除去したりすることができます。また、画像認識では、画像に写っている物体や人物を認識することができます。このように、画像入力装置は、コンピュータに視覚情報を与えることで、コンピュータの可能性を大きく広げています。今後、画像入力装置の技術はますます進歩し、私たちの生活をより豊かにしていくことでしょう。
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懐かしの106キーボードを振り返る

- 106キーボードとは106キーボードとは、その名の通り106個のキーが並んだキーボードのことです。現在のパソコンではあまり見かけなくなりましたが、少し前のパソコンでは主流のキーボードとして広く普及していました。 106キーボードは、それまで主流だった101キーボードを拡張したもので、日本語入力に便利な機能が追加されています。具体的には、半角/全角の切り替え、カタカナへの変換、ひらがなへの変換などに使用するキーが追加されました。これらのキーは、日本語をスムーズに入力するために非常に役立ちます。 106キーボードは、Windows 95が登場した1990年代後半から2000年代にかけて広く普及しました。当時の多くの人が、このキーボードを使って仕事や勉強、ゲームなどを楽しんでいたことでしょう。そのため、現在30代以上の方であれば、一度は触れたことがあるのではないでしょうか。 しかし、ノートパソコンの普及や、よりコンパクトなキーボードの登場により、106キーボードは徐々に姿を消しつつあります。それでも、根強い人気があり、現在でも一部のメーカーから販売されています。長年使い慣れたキーボードを愛用している方や、打ちやすさを重視する方にとっては、106キーボードは今でも魅力的な選択肢と言えるでしょう。
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ARM:省電力マイクロプロセッサの巨人

- ARMの正体ARMは、イギリスに本社を置く、マイクロプロセッサの設計と開発を行う企業です。マイクロプロセッサとは、コンピューターの頭脳として、あらゆる処理を行うために必要不可欠な部品です。しかし、ARM自身は、設計したマイクロプロセッサを実際に製造する工場は持っていません。その代わりに、ARMは、自社で設計したマイクロプロセッサの設計図を、他の企業にライセンス提供するというビジネスモデルを取っています。これは、いわば、料理のレシピを提供するようなものです。ARMは、高性能なマイクロプロセッサを作るためのレシピを作り、それを必要とする企業に提供します。レシピを受け取った企業は、その設計図に基づいて、自社の工場でマイクロプロセッサを製造します。このようなビジネスモデルにより、ARMは、世界中の様々な企業に、自社の技術を広く提供することに成功しました。スマートフォンやタブレットなど、小型で低消費電力であることが求められる機器には、ARMの設計したマイクロプロセッサが多く採用されています。近年では、その技術力の高さから、サーバーやパソコンなど、より幅広い分野への進出も始まっています。
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101キーボード:パソコン入力の基本

- 101キーボードの由来 101キーボードは、その名の通り101個のキーを搭載したキーボードのことです。今日ではパソコン操作に欠かせないものとして広く普及していますが、どのように誕生し、世界中に広まったのでしょうか。 1980年代初頭、パーソナルコンピュータが登場したばかりの頃は、キーボードの形状やキーの数はメーカーによってバラバラでした。そのため、あるメーカーの機種に慣れていても、別のメーカーの機種を使う際には戸惑うことも少なくありませんでした。 そんな中、1984年にIBM社が「IBMパーソナルコンピュータ/AT」を発売した際、新たに101個のキーを持つキーボードを採用しました。これが「101キーボード」の始まりです。 IBMパーソナルコンピュータ/ATは爆発的なヒットを記録し、ビジネスシーンを中心に広く普及しました。それに伴い、101キーボードも世界中の多くの人々に使用されるようになり、事実上の標準キーボードとして定着していきました。101キーボードの登場は、キーボードの形状やキー配列の標準化を推し進め、誰もがパソコンを快適に使えるようになる上で大きく貢献したと言えるでしょう。
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コンピュータの設計思想:アーキテクチャとは

- アーキテクチャの基礎 「アーキテクチャ」とは、コンピュータの部品やプログラムの構造、設計思想を表す言葉です。 家を建てる時の設計図のように、コンピュータがどのように動き、各部分がどのように連携して全体として機能するかを定義します。 コンピュータを構成する要素は多岐に渡ります。中央処理装置(CPU)のような計算処理を行う部品、メモリのように情報を一時的に記憶する部品、ハードディスクのように情報を長期的に保存する部品など、それぞれが重要な役割を担っています。 アーキテクチャは、これらの部品がどのように接続され、情報をやり取りするか、どのように協調して動作するかを定めることで、コンピュータ全体の設計図としての役割を果たします。 例えば、CPUがメモリにアクセスする方法や、ハードディスクからデータを読み書きする手順などを定義します。 アーキテクチャを理解することは、コンピュータが処理を行う仕組みを理解する上で非常に重要です。 家の設計図を見ることで、家の構造や部屋の配置、水道や電気の配線が理解できるように、コンピュータのアーキテクチャを理解することで、コンピュータ内部の仕組みや処理の流れを把握することができます。 これは、コンピュータをより深く理解し、活用する上で欠かせない基礎知識と言えるでしょう。
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未来を拓く、非ノイマン型コンピューターの可能性

私たちが普段何気なく使っているパソコンやスマートフォン、そしてスーパーコンピューターに至るまで、ほとんどのコンピューターは「ノイマン型」と呼ばれる設計思想に基づいて作られています。このノイマン型コンピューターの特徴は、計算を行う場所とデータを記憶しておく場所が同じであるという点にあります。 例えば、文章を作成する際、コンピューターはキーボード入力された文字を記憶し、それを画面に表示する処理を行います。この時、入力された文字データも、それを処理するためのプログラムも、全て同じメモリ空間内に存在します。 このような仕組みは、一見シンプルで扱いやすいように思えます。しかし、処理速度の観点から見ると、これが大きな弱点となっています。処理を行う度にデータを取りに行く必要があるため、どうしても時間がかかってしまうのです。特に、近年のAI技術の進歩に伴い、膨大な量のデータを高速で処理する必要性が高まっており、ノイマン型コンピューターの限界が指摘されています。 そこで、近年注目されているのが、従来のコンピューターの限界を突破する新しい計算機アーキテクチャです。
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コンピュータの要!外部バスを解説

コンピュータは、様々な部品が組み合わさって動作する精密機械です。これらの部品が連携して動作するために、データのやり取りは欠かせません。そのデータのやり取りをスムーズに行うための重要な経路となるのが、「バス」と呼ばれるものです。 バスは、電気信号が流れる配線のようなものと考えることができます。データはこの配線を通り、それぞれの部品へと届けられます。いわば、コンピュータ内部における「道路」のような役割を果たしていると言えるでしょう。 コンピュータ内部には、用途に応じて様々な種類のバスが存在します。例えば、CPUとメモリ間での高速なデータのやり取りには「メモリバス」が、周辺機器とのデータのやり取りには「I/Oバス」が用いられます。 さらに、バスは大きく「内部バス」と「外部バス」の二つに分類することができます。内部バスは、CPUやメモリなど、コンピュータ内部の主要な部品同士を接続するために用いられます。一方、外部バスは、プリンターやスキャナーといった外部機器とコンピュータを接続するために用いられます。 このように、バスはコンピュータ内部において、データの通り道として非常に重要な役割を担っています。バスの性能が、コンピュータ全体の処理速度に影響を与えることもあるため、コンピュータの性能を評価する上で、バスの性能は重要な要素の一つとなっています。