FQDN: インターネット上の住所表示
ITの初心者
先生、『FQDN』ってどういう意味ですか?インターネットで機器を識別する名前って書いてあるんですけど、いまいちよくわからないです。
ITアドバイザー
なるほど。『FQDN』は、インターネット上の住所みたいなものだと考えてごらん。例えば、山田さんが住んでいる家の住所を全部言うとどうなるかな?
ITの初心者
えっと…「〇〇県△△市□□町1-2-3」みたいに、全部言わないと他の山田さんの家と区別がつかないですよね!
ITアドバイザー
その通り!『FQDN』もそれと同じで、インターネット上の機器を特定するために、国名のようなドメイン名からコンピューター名まで、全部の情報を組み合わせたものなんだよ。
FQDNとは。
インターネットや社内ネットワークなどのコンピューターネットワーク上で、それぞれの機器を区別するための名前についてお話します。この名前は、インターネット上の住所のようなもので、3つの部分に分かれています。家の住所で例えると、番地、町の名前、都道府県名のように、階層構造になっています。この3つの部分をすべて組み合わせた名前を「FQDN」といいます。「FQDN」は「fully qualified domain name」の頭文字をとったもので、日本語では「完全修飾ドメイン名」といいます。これは、機器を特定するための情報がすべて揃っているという意味です。
インターネット上の住所
世界中に張り巡らされたコンピューターのネットワーク、それがインターネットです。インターネット上では、様々な情報が世界中を飛び交っていますが、それぞれのコンピューターは情報をやり取りするために、独自の住所のようなものを持っています。この住所は数字の羅列で表され、IPアドレスと呼ばれています。しかし、私たち人間にとって、この数字の羅列は覚えにくく、扱うのが困難です。
そこで、数字の羅列であるIPアドレスを、人間にもわかりやすい文字列で表したのがドメイン名です。例えば、「example.com」といったものです。このドメイン名は、インターネット上の特定のコンピューターやサービスを指し示す役割を果たします。
さらに、このドメイン名をより厳密に表現したものがFQDN(完全修飾ドメイン名)です。FQDNは、「ホスト名.ドメイン名.」という形で表されます。ホスト名は、特定のコンピューターやサービスを指し示す名前で、ドメイン名と組み合わさることで、インターネット上で唯一無二の住所となります。このように、インターネット上の住所は、私たちが普段目にするわかりやすい文字列から、コンピューターが理解できる数字の羅列まで、様々な階層で成り立っているのです。
概念 | 説明 | 例 |
---|---|---|
IPアドレス | コンピューターの住所 (数字の羅列) | 192.168.0.1 |
ドメイン名 | IPアドレスを人間が理解しやすい文字列で表現したもの | example.com |
FQDN (完全修飾ドメイン名) | ドメイン名をより厳密に表現したもの (ホスト名.ドメイン名.) | host.example.com. |
FQDNの構成要素
インターネット上で機器を特定する際に、住所のような役割を果たすFQDN(完全修飾ドメイン名)は、いくつかの部分が組み合わさって構成されています。
例として、「www.example.com」というFQDNを見ていきましょう。このFQDNは、「.com」「example」「www」の三つの部分に分けることができます。
一番右側の「.com」はトップレベルドメインと呼ばれ、組織の種類や所属する国を表す部分です。「.com」は商業組織を表しており、その他にも「.org」(非営利組織)や「.jp」(日本)など、様々な種類が存在します。
次に、真ん中の「example」はセカンドレベルドメインと呼ばれ、組織や個人が自由に設定できる部分です。ここでは「example」という組織を指していると考えることができます。
最後に、一番左側の「www」はホスト名と呼ばれ、特定のサーバや機器を指し示す部分です。「www」はWorld Wide Webの略で、多くの場合Webサーバを指しますが、メールサーバであれば「mail」など、他の名前が使われることもあります。
このように、FQDNは右から左へ、階層構造を持っており、それぞれの部分が特定の意味を持ちます。この構造によって、世界中のあらゆる機器を特定することが可能となっています。
階層 | FQDNの構成要素 | 説明 | 例 |
---|---|---|---|
最上位 | トップレベルドメイン | 組織の種類や所属する国を表す 例:.com(商業組織), .org(非営利組織), .jp(日本) |
.com |
真ん中 | セカンドレベルドメイン | 組織や個人が自由に設定できる | example |
最下位 | ホスト名 | 特定のサーバや機器を指し示す 例:www(Webサーバ), mail(メールサーバ) |
www |
FQDNの役割
FQDNは、インターネット上で特定のコンピューターを識別するために使用される、完全修飾ドメイン名のことです。 日常生活で例えると、住所のような役割を果たします。
例えば、Webサイトを閲覧する際に入力するURLは、FQDNで構成されています。URLの先頭部分には「https」や「www」などが付きますが、その後に続く「example.com」のような部分がFQDNです。
FQDNは、階層構造を持っています。「example.com」の場合、「com」はトップレベルドメイン、「example」はセカンドレベルドメインと呼ばれます。このように、FQDNは、右側から左へ、より具体的な情報を示すように構成されています。
メールアドレスにもFQDNは使用されています。「〇〇〇@example.com」の場合、「〇〇〇」はユーザー名、「example.com」がFQDNです。メールを送信する際、メールサーバーはFQDNを元に送信先のメールサーバーを特定し、メールを届けます。
このように、FQDNはインターネット上でコンピューターを特定し、通信を行う上で欠かせない役割を果たしています。
項目 | 説明 | 例 |
---|---|---|
FQDNの定義 | インターネット上で特定のコンピューターを識別するための完全修飾ドメイン名 | example.com |
日常生活での例え | 住所 | – |
FQDNの階層構造 | 右側から左へ、より具体的な情報を示すように構成されている。 – トップレベルドメイン(.com, .netなど) – セカンドレベルドメイン(exampleなど) – サードレベルドメイン(〇〇〇.example.comなど) |
example.comの場合 – com : トップレベルドメイン – example : セカンドレベルドメイン |
FQDNの用途 | – WebサイトのURL – メールアドレス |
– https://www.example.com – 〇〇〇@example.com |
FQDNとURLの違い
「FQDN」と「URL」は、どちらもインターネット上で使われる用語ですが、混同してしまうことがあります。
FQDNは「Fully Qualified Domain Name」の略称で、インターネット上の住所にあたるものです。たとえば、「example.com」や「www.example.co.jp」などがFQDNです。FQDNは、階層構造になっており、右端から「トップレベルドメイン」「セカンドレベルドメイン」「サードレベルドメイン」…のように分かれています。
一方、URLは「Uniform Resource Locator」の略称で、インターネット上のリソースを特定するための記述方式です。ウェブサイトや画像、動画など、インターネット上にあるあらゆるものがリソースです。URLは、ウェブサイトのアドレスをブラウザに入力する際に使用します。
URLは、「プロトコル」「FQDN」「パス」などの要素で構成されています。たとえば、「https//www.example.co.jp/index.html」というURLの場合、「https」がプロトコル、「www.example.co.jp」がFQDN、「/index.html」がパスです。
つまり、FQDNはURLの一部として使用されます。インターネット上の住所を示すFQDNに対して、URLはリソースの場所を示すために、住所に加えてアクセス方法や具体的な場所を示す情報を含んでいます。
このように、FQDNとURLは異なるものですが、どちらもインターネット上で情報をやり取りするために欠かせないものです。
項目 | 説明 | 例 |
---|---|---|
FQDN (Fully Qualified Domain Name) | インターネット上の住所 階層構造を持つ |
example.com www.example.co.jp |
URL (Uniform Resource Locator) | インターネット上のリソースを特定するための記述方式 プロトコル、FQDN、パスなどで構成される |
https://www.example.co.jp/index.html |
FQDNの重要性
– 完全修飾ドメイン名(FQDN)の大切さについてインターネットの世界では、世界中の様々なコンピュータが相互に接続されています。その中で、特定のコンピュータを特定するためには、人間にもわかりやすい住所のようなものが必要です。それが、完全修飾ドメイン名(FQDN)です。FQDNは、インターネット上で住所の役割を果たし、目的のコンピュータを一意に特定します。例えば、「example.com」といったドメイン名だけでは、そのドメイン内にあるどのコンピュータを指しているのか明確ではありません。しかし、「www.example.com」のように、ホスト名とドメイン名を組み合わせたFQDNを用いることで、特定のコンピュータを正確に特定することができます。FQDNを正しく設定することは、ウェブサイトへのアクセスや電子メールの送受信をスムーズに行う上で非常に重要です。ウェブサイトにアクセスする際、ウェブブラウザは入力されたFQDNに基づいて、該当するウェブサーバを探し出し接続します。もし、FQDNが正しく設定されていなければ、目的のウェブサイトを表示することができません。また、電子メールの送受信においても、FQDNは重要な役割を担っています。メールサーバは、宛先アドレスに記載されたFQDNを元に、メールを配送すべきサーバを特定します。FQDNが正しく設定されていなければ、メールが相手に届かないといった問題が発生する可能性があります。このように、FQDNはインターネットを利用する上で、住所のように欠かせない要素と言えるでしょう。FQDNを正しく理解し、適切に設定することで、インターネットをより便利に快適に利用することができます。
項目 | 説明 |
---|---|
完全修飾ドメイン名(FQDN) | インターネット上でコンピュータを特定するための住所のようなもの |
FQDNの役割 | 目的のコンピュータを一意に特定する |
FQDNの例 | www.example.com (ホスト名.ドメイン名) |
FQDNの重要性 | – ウェブサイトへのアクセス (ブラウザがウェブサイトのサーバーを探す) – 電子メールの送受信 (メールサーバーがメール配送先サーバーを特定する) |
FQDNが正しく設定されていない場合の問題点 | – ウェブサイトが表示されない – メールが相手に届かない |