W-CDMA:第三世代携帯電話の立役者

W-CDMA:第三世代携帯電話の立役者

ITの初心者

先生、「W-CDMA」ってどういう意味ですか?

ITアドバイザー

「W-CDMA」は、第三世代携帯電話の通信方式の一つだよ。携帯電話でインターネットを快適に利用するために開発されたんだ。

ITの初心者

へえー。たくさんの会社が開発したんですか?

ITアドバイザー

そうなんだ。NTTドコモやノキア、エリクソンなど、世界のたくさんの会社が共同で開発したんだよ。日本では、NTTドコモ、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルの3社が採用したんだ。

W-CDMAとは。

「IT用語の『W-CDMA』について説明します。『W-CDMA』は、3番目に開発された携帯電話の通信方式のひとつです。日本の会社であるNTTドコモと、海外の会社であるノキアやエリクソンなどが、協力して開発しました。日本では、NTTドコモだけでなく、ソフトバンクモバイルやイー・モバイルも、この通信方式を採用しました。『W-CDMA』は、『wideband code division multiple access』のそれぞれの単語の最初の文字をとってつけられました。

第三世代携帯電話の通信方式

第三世代携帯電話の通信方式

第三世代携帯電話、いわゆる3G携帯電話が登場した時代には、W-CDMAと呼ばれる通信方式が主に用いられていました。この通信方式は、それまでの第二世代携帯電話と比較して、より速いスピードでデータのやり取りを可能にするという画期的なものでした。
この高速データ通信の実現により、動画を見たり、音楽をダウンロードしたりといった、従来は難しかったリッチコンテンツと呼ばれるサービスを、携帯電話で楽しめるようになりました。
このように、携帯電話は、これまでのように音声通話やメールの送受信といった限られた用途だけでなく、様々なサービスを利用できる情報端末へと進化を遂げました。そして、第三世代携帯電話の登場は、携帯電話の用途を大きく広げ、私たちの生活を一変させるほどの大きな転換点となったのです。

世代 名称 通信方式 特徴 サービス
第2世代 音声通話やメールなどが中心
第3世代 3G携帯電話 W-CDMA 高速データ通信が可能に 動画視聴、音楽ダウンロードなど

開発を支えた企業

開発を支えた企業

携帯電話の高速データ通信技術であるW-CDMAの開発には、世界中の名だたる企業が携わりました。日本のNTTドコモを筆頭に、フィンランドのノキア、スウェーデンのエリクソンなど、通信業界の巨人たちが手を組み、国際的なプロジェクトとして開発が進められました。

W-CDMAのような革新的な技術の開発には、克服すべき技術的な課題が山積していました。そこで、各社が持つ高度な技術やノウハウを共有し、連携することで、一つずつ課題をクリアしていきました。それぞれの企業が得意とする分野で力を発揮し、互いに協力し合うことで、世界標準となる通信方式を確立することができたのです。これは、国際的な連携によってのみ成し遂げられた偉業と言えるでしょう。

項目 内容
技術 W-CDMA (高速データ通信技術)
開発主体 国際的なプロジェクト
主な参加企業 – NTTドコモ (日本)
– ノキア (フィンランド)
– エリクソン (スウェーデン)
開発における課題 多数の技術的課題
課題克服の方法 – 各社の技術やノウハウの共有
– 連携による課題解決
– 各社の得意分野を生かした協力
成果 世界標準の通信方式の確立

日本での採用状況

日本での採用状況

– 日本での採用状況

日本の携帯電話業界において、高速データ通信を実現する技術としてW-CDMA方式は大きな役割を担いました。その先駆けとなったのは、NTTドコモでした。当時の携帯電話は音声通話やメールが中心でしたが、ドコモはW-CDMAの導入により、動画視聴や音楽配信など、よりリッチなコンテンツを楽しめる未来を見据えていました。

ドコモの成功を受け、ソフトバンクモバイルやイー・モバイルもW-CDMAを採用しました。各社は、W-CDMAの高速データ通信を活かした、魅力的なサービスを次々と展開し、競い合いました。動画配信サービスや音楽配信サービス、そして携帯電話でインターネットを快適に楽しめるようになったことなどは、人々の生活を大きく変え、携帯電話市場の爆発的な成長を牽引しました。

現在では、通信技術はさらに進化し、より高速なLTEや5Gが主流になりつつあります。しかし、W-CDMAは、日本のモバイル通信の進化の礎を築き、その後の発展に大きく貢献した技術として、その名を残すことでしょう。

技術 携帯会社 サービス 影響
W-CDMA NTTドコモ
ソフトバンクモバイル
イー・モバイル
動画視聴
音楽配信
インターネット
携帯電話市場の爆発的な成長
人々の生活の変化

名称の由来

名称の由来

– 名称の由来

W-CDMAという名称は、「wideband code division multiple access」の頭文字を組み合わせたものです。

これは日本語に訳すと「広帯域符号分割多元接続」という意味になります。

具体的には、複数の利用者がそれぞれ異なる符号を用いることで、同時に通信を行うことができる「符号分割多元接続」(CDMA)という技術を、より広帯域な周波数帯域で利用できるように拡張した技術であることを示しています。

従来のCDMAと比較して、より多くの情報を一度に送受信することが可能になるため、高速なデータ通信を実現することができます。

略語 正式名称 日本語 説明
W-CDMA wideband code division multiple access 広帯域符号分割多元接続 複数の利用者が異なる符号を用いることで同時通信を可能にするCDMAを、広帯域に対応させた技術。高速データ通信を実現。
CDMA code division multiple access 符号分割多元接続 複数の利用者がそれぞれ異なる符号を用いることで、同時に通信を行うことができる技術。