インクジェットプリンター

記事数:(4)

ハードウエア

精密な印刷を実現する技術

インクを霧のように細かい粒子にして紙に吹き付けることで文字や絵を描く印刷機があります。これをインクジェット印刷機と言います。その中でも、特に精密な印刷ができるものとして知られているのがマッハジェット印刷機です。マッハジェット印刷機は、電気を流すと形を変える不思議な部品を使っています。この部品は「圧電素子」と呼ばれ、電気を流す強さを変えることで、圧電素子の形を変える量を細かく調節できます。 圧電素子は、インクの通り道に設置されています。電気を流して圧電素子の形を素早く変えることで、インクの通り道を瞬間的に狭めます。このとき、インクは勢いよく押し出され、細かい粒子となって紙に吹き付けられるのです。まるで、風船を急に押すと空気が勢いよく飛び出すのと同じ仕組みです。 このインク粒子の細かさと噴射する位置を正確に制御することで、高画質で鮮明な印刷を実現しています。写真のような緻密な色の変化や、小さな文字も綺麗に印刷できるのは、この精密な制御のおかげです。また、インクの種類も豊富に用意されています。写真印刷に適した鮮やかな色のインクや、文字印刷に適した滲みににくいインクなど、用途に合わせて使い分けることで、より良い印刷結果を得ることができます。例えば、思い出の写真を綺麗に印刷したい時は、写真専用のインクを使うことで、まるで写真の現像をしたかのような美しい仕上がりになります。また、重要な書類を印刷する際は、滲みににくいインクを使うことで、文字がくっきりとして読みやすくなります。
ハードウエア

シリアルプリンター:その仕組みと種類

逐次印刷は、文字や絵を一度にまとめて紙に書き出すのではなく、一文字ずつ、あるいは点一つずつを順番に書き出す印刷方法です。まるで筆で一画ずつ丁寧に文字を書いていくように、あるいは点描画のように、一つずつ点を打ち込んで絵を描いていくように、紙の上に文字や絵がゆっくりと現れていきます。 この印刷方法は、データをまとめて処理する必要がないため、装置の仕組みを簡素にすることができます。たくさんの計算を一度に行う必要がないので、処理を行う部品も少なくて済み、装置全体の大きさも小さく抑えることができます。また、一度に扱うデータの量も少なく、処理の速さもそれほど必要としないため、様々な機器で手軽に利用できます。 例えば、お店で買い物をしたときにもらうレシートや、商品の値札シールを印刷する小さな印刷機などはこの方式を採用しています。これらの印刷機は、比較的小さな文字や簡単な図形を印刷するのに向いています。また、工場などで製品を作る工程を管理したり、計測した数値を記録したりする際にも、逐次印刷は役立っています。刻一刻と変化する情報を、その都度記録していく必要があるため、情報をリアルタイムで書き出すことができる逐次印刷が選ばれるのです。 このように、逐次印刷は、簡素な仕組みと順番に処理していく特性を生かして、様々な場所で活躍しています。限られた大きさの機器や、複雑な処理が難しい機器でも利用できるため、幅広い分野で利用されている印刷方法と言えるでしょう。
デバイス

熱転写式インクジェットプリンタの仕組み

家庭やオフィスでよく見かける印刷機といえば、インクジェットプリンタですよね。小さなインクの粒を紙に吹き付けて文字や絵を描く仕組みは同じでも、インクの飛ばし方によっていくつかの種類があるんです。 大きく分けると、インクを熱で温めて飛ばす方法と、圧力をかけて吹き出す方法の二つがあります。 熱を使う方法は、さらに二つの種類に分かれます。一つは、インクを温めて気泡を作り、その勢いで飛ばす「バブルジェット方式」です。もう一つは、ヒーターでインク自体を温めて直接飛ばす「サーマル方式」です。 一方、圧力を利用する方法は、電圧をかけてインクを振動させ、小さな穴から押し出す「ピエゾ方式」です。 それぞれの方式によって、印刷の仕上がりや速度、コストなどが異なるため、用途に合わせて最適なプリンタを選ぶことが大切です。
ハードウエア

意外と知らない?プリンターの世界

- プリンターとはプリンターは、パソコンなどで作成した文書や画像を、紙などの媒体に印刷するための装置です。年賀状の作成など、私たちの身の回りでも幅広く活用されています。家庭だけでなく、オフィスなど様々な場所で使われており、現代社会において無くてはならない存在と言えるでしょう。 プリンターと一口に言っても、その種類は様々です。インクを吹き付けて印刷する「インクジェットプリンター」や、熱を使って印刷する「レーザープリンター」など、仕組みも印刷の仕上がりも異なります。インクジェットプリンターは、写真のような色の表現が得意な一方、レーザープリンターは文字を綺麗に印刷することに優れています。 また、印刷できる大きさもプリンターによって異なり、ハガキサイズの印刷に特化した小型のものから、大きなポスターを印刷できる大型のものまであります。 このように、プリンターは種類によって機能や特徴が大きく異なるため、自身の用途に合ったものを選ぶことが重要です。