
設計開発を支えるEWSとは
- エンジニアリングワークステーション(EWS)の概要エンジニアリングワークステーション(EWS)は、その名の通り、エンジニアリング分野の設計や開発業務に特化した、非常に高性能なコンピュータシステムです。建築物や自動車、航空機など、複雑な製品の設計やシミュレーションを行うには、膨大な量のデータを高速に処理する必要があります。EWSは、一般的なパソコンよりもはるかに高い処理能力を持つため、こうした高度な作業を効率的に行うことができるのです。EWSが一般的なパソコンと大きく異なる点は、CPUやGPU、メモリといった主要部品の性能の高さです。CPUはコンピュータの頭脳として、データの処理や演算を行います。EWSに搭載されるCPUは、より多くのコアと高い動作周波数を持ち、複雑な計算を高速に実行できます。GPUは、主に画像処理を担う部品で、3次元CADモデルの表示やレンダリングをスムーズに行うために、EWSでは高性能なものが採用されています。また、メモリは大容量であればあるほど、一度に処理できるデータ量が増えるため、処理速度の向上に繋がります。EWSは、これらの主要部品に加え、大容量のストレージや高速なネットワークインターフェースなど、設計開発業務に必要な機能を豊富に備えています。EWSは、製造業をはじめ、建築、土木、医療など、様々な分野で利用されています。近年では、製品の設計開発工程において、コンピュータ上でのシミュレーションが不可欠となっており、EWSの重要性はますます高まっています。