オブジェクトファイル

記事数:(2)

開発

オブジェクトファイル:プログラムの部品

部品のようにプログラムの一部となる機械語の断片を収めたファイル、それが目的ファイルです。人間が書いたプログラムの元となる指示書である原始文を、計算機が直接理解できる機械語へと翻訳する手順を「翻訳」と言いますが、この翻訳作業を行うと、目的ファイルが作られます。 目的ファイルの中身は、計算機が実行できる命令の集まりです。しかし、目的ファイル単体ではプログラムとして動きません。プログラム全体を構成する部品の一つに過ぎないからです。完成した建物で例えるなら、壁や窓枠といった部品のようなものです。これらの部品だけでは家は完成しませんよね。 プログラムとして動くようにするためには、他の目的ファイルや、よく使う機能をまとめた部品集(関数ライブラリ)とを繋ぎ合わせる作業が必要です。この繋ぎ合わせの作業を「連結」と言います。連結によって、それぞれの部品が適切な場所に配置され、初めて全体として意味のあるプログラムが完成します。 目的ファイルは、プログラムを作る上での重要な中間生成物です。大きなプログラムを作る場合、プログラム全体を一度に翻訳するのではなく、機能ごとに分割して、それぞれの部分を目的ファイルとして作成することがよくあります。こうすることで、一部を変更した場合でも、変更された部分の目的ファイルだけを翻訳し直せば済むので、開発作業が効率化されます。また、よく使う機能を部品集としてまとめておけば、毎回同じプログラムを書く手間を省くことができます。目的ファイルは、このような柔軟で効率的なプログラム開発を支える、縁の下の力持ちと言えるでしょう。
開発

ソースファイル – プログラムの設計図

- ソースファイルとは ソースファイルは、プログラマーがコンピュータープログラムを作成する際に、プログラムの動作を記述する命令やデータを書き込むファイルのことを指します。 人間が普段使う言葉で書かれた設計図のように、ソースファイルにはプログラミング言語と呼ばれる特別な言葉を使って、コンピューターに対する指示が記述されています。このプログラミング言語は、人間にも理解しやすいように設計されているため、プログラマーはソースファイルに書かれた内容に基づいてプログラムの動作を把握したり、修正したりすることができます。 しかし、コンピューターは人間が書いたプログラムをそのまま理解することはできません。そこで、ソースファイルに書かれた命令やデータを、コンピューターが直接実行できる形式に変換する必要があります。この変換作業は、コンパイラやインタプリタと呼ばれる特別なプログラムによって行われます。 このように、ソースファイルは人間とコンピューターの橋渡しをする重要な役割を担っています。プログラマーが思い描いた処理をコンピューターに実行させるためには、まずソースファイルにプログラムの設計図を書き起こす必要があるのです。