オペレーティングシステム

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インフラ

NetBSD: いろいろな機器で動くすごいOS

「はじまり」とは、何かが始まる時点、物事の起こりです。コンピュータの世界にも、様々な「はじまり」があります。プログラムが動き出す瞬間、新しい機器が初めて起動する時、そして、今回ご紹介する「NetBSD」という基本ソフト(OS)が作られた時。これらは全て、新しい何かへの第一歩です。 基本ソフト(OS)は、人間とコンピュータの間を取り持つ大切な役割を担っています。人間がコンピュータに指示を出すためには、コンピュータが理解できる言葉で伝える必要があります。しかし、コンピュータの言葉は複雑で、人間が直接理解するのは困難です。そこで、基本ソフトが間に入り、人間の言葉をコンピュータに伝え、コンピュータの反応を人間に分かりやすく伝える橋渡し役をします。 NetBSDは、カリフォルニア大学バークレー校で作られたBSDという基本ソフトを元に開発されました。BSDは、当時としては画期的な様々な技術を取り入れ、後の基本ソフト開発に大きな影響を与えました。例えば、現在広く使われているインターネットの技術の多くは、BSDで初めて実現されたものです。NetBSDもBSDの優れた部分を継承し、信頼性と柔軟性を兼ね備えた基本ソフトとして進化してきました。信頼性とは、システムが安定して動作し続ける能力のことです。柔軟性とは、様々な機器や環境に適応できる能力のことです。これらの特徴を持つNetBSDは、様々な種類のコンピュータで使われています。 NetBSDが誕生してから30年以上経った現在でも、世界中の技術者たちが開発を続けています。技術の進歩は早く、コンピュータの世界は常に変化しています。NetBSDも、時代の変化に合わせて常に進化を続け、新しい技術を取り入れながら、より良い基本ソフトを目指して開発が進められています。これは、NetBSDの「はじまり」が、今もなお続いていることを意味しています。そして、これからもNetBSDは、コンピュータ技術の発展と共に、新たな「はじまり」を刻み続けることでしょう。
インフラ

進化を続けるアップル社製OS:Mac OS X

皆さんは、『始まり』という言葉から何を思い浮かべるでしょうか?物事の幕開け、新たな旅立ち、希望に満ちた未来など、様々な情景が頭に浮かぶことでしょう。パソコンの世界にも、様々な『始まり』が存在します。今回は、アップル社のマッキントッシュに搭載されている基本ソフト、マックオーエスエックスの始まりについてお話ししましょう。時は二〇〇一年、マッキントッシュの世界に大きな変化が訪れました。従来のマッキントッシュの基本ソフトは、独自の設計に基づいて作られていましたが、マックオーエスエックスは、広く普及しているユニックスという基本ソフトを土台として開発されました。ユニックスは、安定性と信頼性の高さで知られており、この採用は、マッキントッシュの進化における重要な転換点となりました。以前の基本ソフトは、時折不安定な動作を見せることもありましたが、ユニックスを基盤としたマックオーエスエックスは、パソコンの安定性を格段に向上させ、利用者に快適な操作環境を提供することに成功しました。まるで、しっかりとした基礎の上に家を建てるように、マックオーエスエックスは、ユニックスという強固な土台の上に構築されたことで、高い信頼性を獲得したのです。現代のパソコンにとって、基本ソフトは、パソコンの性能を最大限に引き出し、利用者に使い勝手の良い操作環境を提供するために欠かせない存在です。マックオーエスエックスは、まさにその役割を担い、マッキントッシュの普及と発展を力強く支えてきました。マックオーエスエックスの誕生は、マッキントッシュの歴史における新たな時代の幕開けであり、パソコンの世界に革新をもたらした重要な出来事と言えるでしょう。
インフラ

Mac OSの歴史と進化

1984年、アップル社のパソコン、マッキントッシュと共に産声を上げたのが、後のMac OSです。誕生当時はシンプルに「システム」と呼ばれていました。当時のパソコンは、キーボードから文字を入力して操作するのが一般的でした。しかし、マッキントッシュは違います。画面に映し出された絵記号などをマウスで選択することで操作できる、視覚的に分かりやすい方法を採用したのです。これは、グラフィックユーザインターフェース(GUI)と呼ばれるようになり、パソコンに不慣れな人でも直感的に操作できる画期的なものでした。それまで、パソコンは専門知識を持つ一部の人だけが使える道具というイメージがありました。しかし、マッキントッシュの登場は、パソコンをより多くの人にとって身近な存在に変え、その後のパソコンの普及に大きく貢献しました。 また、画面上で見たままの形式で印刷できる機能も、Mac OSの初期から搭載されていました。これは、ウィジウィグ(見たままが得られる)表示と呼ばれ、印刷結果が画面と全く同じように出力されるため、印刷前に仕上がりを確認することができました。それまでのパソコンでは、印刷結果を予測するのが難しく、何度も試し刷りをする必要がありました。しかし、ウィジウィグ表示のおかげで、印刷の手間やコストを大幅に削減することが可能になりました。特に、デザインや出版の分野では、正確な印刷が求められるため、この機能は高く評価され、多くの専門家から支持を得ました。このように、Mac OSは誕生当初から革新的な技術を多く搭載し、パソコンの世界に大きな影響を与えたのです。
インフラ

AIX入門:安定稼働で知られるOS

「概要」とは、物事の簡潔な説明のことです。今回説明するのは、「先進的な対話型実行環境」を意味する「advanced interactive executive」の頭文字を取った「AIX」と呼ばれるものです。これは、国際事業機械という会社が開発し、提供している「UNIX」という系統の「OS(基本ソフト)」です。「OS」とは、計算機を動かすための基本となる仕組みのことです。「AIX」は、その頑丈さと安定性が非常に高く評価されており、特に、銀行や大きな会社の中核となる仕組みのような、高い信頼性が求められる環境でよく使われています。 「AIX」は、国際事業機械の「POWER」という処理装置を組み込んだ計算機で動くように設計されています。処理装置とは、計算機の中枢となる部品のことです。「AIX」は、この処理装置と基本ソフトが密接に連携するように工夫されているため、非常に効率的に動作します。そのため、高い処理能力と信頼性を両立させることが可能となっています。 長年にわたり積み重ねてきた実績と信頼性から、多くの会社にとって「AIX」は重要な仕組みの土台となっています。「AIX」は、変化の激しい情報技術の世界においても、その信頼性と安定性を武器に、これからも多くの企業を支え続けることでしょう。まるで、巨大な建物を支える強固な基礎のように、「AIX」は様々な企業の活動を陰で支えているのです。
開発

シングルタスク:昔のコンピューターの仕組み

シングルタスクとは、計算機が一度に一つの作業しか処理できない方式のことを指します。現代では、文章を書きながら音楽を聴き、同時にインターネットで調べ物をするといった作業が当たり前のように行われています。しかし、計算機の性能が限られていた時代には、このような作業は夢のような話でした。当時の計算機は、シングルタスク方式で動作していました。 たとえば、文章を作成している最中に、他の書類を開いたり、ましてや音楽を聴いたりすることは不可能でした。一つの作業に計算機の全能力が注がれるため、他の作業を行う余力は残されていなかったのです。もし、他の作業を行いたい場合は、現在行っている作業を一旦保存して終了させ、それから次の作業を始める必要がありました。これは、現代の我々から見ると非常に手間のかかる方法に思えるかもしれません。しかし、当時はそれが当たり前のことであり、人々はその制約の中で工夫を凝らして作業を行っていました。 限られた計算機の能力を最大限に活用するため、人々は作業の手順を綿密に計画し、効率的な作業方法を模索しました。一つの作業に集中することで、作業の質を高めることにも繋がっていたのかもしれません。シングルタスク方式は、一見すると非効率的に見えますが、当時の技術的な制約の中で生まれた工夫であり、計算機の歴史を語る上で重要な要素です。現代のマルチタスク方式の礎を築いたのは、他でもないこのシングルタスク方式であり、その理解は現代の計算機技術をより深く理解するためにも欠かせないと言えるでしょう。
ハードウエア

DOS/Vの普及と日本のパソコン市場

DOS/Vとは、1990年に日本アイ・ビー・エム株式会社が発表した、家庭向け計算機の基礎となる仕組みのことです。それ以前は、日本語を使うには特別な装置や仕組みが必要で、価格も高いものでした。DOS/Vが登場する前は、計算機はどれも高価で、限られた人しか利用できませんでした。なぜなら、日本語を表示するには、特別な装置や複雑な仕組みが必要だったからです。 DOS/Vは、比較的値段の安い計算機でも日本語を扱えるように作られました。そのため、多くの製造会社がDOS/Vに対応した計算機を販売するようになりました。これにより、計算機の値段が下がり、一般家庭にも普及していくきっかけとなりました。DOS/Vの登場は、計算機の世界に大きな変化をもたらしました。今まで高価だった計算機が、より多くの人にとって手の届くものになったのです。 従来の計算機は、機種ごとに日本語表示の仕組みが異なっていました。そのため、機種が異なると同じ仕組みが使えないといった互換性の問題がありました。例えば、ある機種専用の文書作成仕組みを、別の機種では使えないといった不便さがありました。異なる会社が作った計算機同士で情報をやり取りするのは、非常に困難でした。 DOS/Vは、アメリカのマイクロソフト社が作ったMS-DOSという仕組みを基に、日本語表示の機能を追加したものです。多くの機種で同じように動くため、互換性の問題を解決しました。どの会社の計算機でも同じように使えるため、情報のやり取りがスムーズになりました。これは、まるで異なる言葉を使う人々が、共通の言葉で話せるようになったような画期的な出来事でした。 この互換性のおかげで、仕組みを作る会社が増え、様々な用途に対応した仕組みが作られるようになりました。文書作成や表計算、ゲームなど、多様な仕組みが開発され、計算機は仕事だけでなく、娯楽にも活用されるようになりました。このように、DOS/Vは、日本の計算機市場に大きな変化をもたらしました。DOS/Vの登場によって、計算機は専門家だけの道具ではなく、誰もが使える便利な道具へと変化していったのです。
その他

懐かしいDOSの世界

コンピュータの黎明期、欠かすことのできない存在であったのが、ディスクオペレーティングシステム(略してDOS)です。特に、マイクロソフト社が開発したMS-DOSは、家庭用コンピュータの普及に大きく貢献しました。 当時のコンピュータの画面は、黒地に白文字の簡素なものでした。現在のように画面上で絵を選んで操作するのではなく、キーボードから命令を入力することでコンピュータを動かしていました。この命令のことを、コマンドと呼びます。決められたコマンドを正確に入力する必要があったため、一見すると難しい操作に思えるかもしれません。しかし、このシンプルな操作体系こそが、コンピュータの仕組みを理解する上で非常に重要な役割を果たしていたのです。 マウス操作が主流となった現代の操作方法とは大きく異なります。画面上の絵記号をクリックするだけで様々な操作ができる現代の環境に慣れた人にとっては、コマンドを一つ一つ入力していく操作は、面倒で複雑に感じるかもしれません。しかし、DOSの操作では、コンピュータ内部で何が起こっているのかを意識しながら作業を行う必要があったため、自然とコンピュータの仕組みに対する理解が深まりました。 かつてコンピュータに少しでも触れたことのある人であれば、あの黒い画面に白い文字が点滅する光景、そしてキーボードを叩く音、独特の操作感を懐かしく思い出すのではないでしょうか。それは単なる懐古趣味ではなく、コンピュータ黎明期の熱気と、試行錯誤しながらコンピュータを操っていた時代への郷愁なのかもしれません。
インフラ

システムプログラム入門:縁の下の力持ち

- システムプログラムとはシステムプログラムとは、コンピュータを動かすために必要不可欠なソフトウェア群です。 私たちが普段利用するコンピュータは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせで動作しています。ハードウェアは、ディスプレイやキーボード、CPUなどの物理的な装置を指し、ソフトウェアは、これらの装置に指示を出すためのプログラムです。 システムプログラムは、コンピュータ全体の動作を制御し、アプリケーションプログラムが動作するための土台となる重要な役割を担っています。 例えるなら、家は柱や土台の上に成り立っていますが、システムプログラムは、まさにコンピュータにとっての「柱や土台」のような存在と言えるでしょう。 私たちが普段目にするウェブサイトを閲覧するためのブラウザや、文書を作成するためのソフトなどは、アプリケーションプログラムと呼ばれます。これらのアプリケーションプログラムは、システムプログラム上で動作し、その機能を利用することで様々な処理を行っています。 システムプログラムは、普段は意識されることはありませんが、縁の下の力持ちとしてコンピュータを支えているのです。
デザイン

システムフォント:見やすさの基本

コンピューターを扱う上で、画面に表示される情報は欠かせないものです。日々のメールチェックや文書作成、インターネット閲覧など、私達は常に画面上の文字情報に触れて生活しています。画面に表示される膨大な情報は、実は全て「文字」によって構成されており、この文字を正しく表示するために「フォント」が使われています。 フォントには様々な種類がありますが、中でも「システムフォント」は、コンピューターの基本ソフトウェアであるオペレーティングシステムによって標準的に使用されるフォントです。システムフォントは、メニュー表示やボタンのラベル、エラーメッセージなど、様々な場面で使用され、私達がコンピューターを操作する上で欠かせない役割を担っています。 システムフォントは、単に文字を表示するだけでなく、オペレーティングシステム全体のデザインや使いやすさにも大きな影響を与えます。見やすく読みやすいフォントは、ユーザーの視覚的な負担を軽減し、快適な操作環境を提供します。また、洗練されたデザインのフォントは、オペレーティングシステム全体の印象を向上させ、ユーザーに好印象を与えます。そのため、システムフォントは、機能性とデザイン性を兼ね備えている必要があると言えるでしょう。
その他

システムファイル:コンピュータの心臓部

- システムファイルとはコンピュータを動かすには、様々なファイルが必要です。ファイルには、写真や音楽、文書など、私たちが作成するものもありますが、コンピュータ自身を動かすために必要なファイルも数多く存在します。その中でも特に重要な役割を担うのが、「システムファイル」と呼ばれるファイル群です。システムファイルは、例えるなら、コンピュータという家を支える柱や梁、水道管のようなものです。家の土台や骨組み、水道管がなければ、家は傾いたり、水も使えず、安心して住むことはできません。同じように、システムファイルがなければ、コンピュータは正常に動作することができず、私たちが普段何気なく行っている作業もできなくなってしまいます。では、具体的にシステムファイルはどのような役割を担っているのでしょうか?例えば、パソコンの画面に文字や画像を表示したり、キーボードから入力した文字を認識したり、インターネットに接続したりといった基本的な動作は、すべてシステムファイルによって制御されています。普段意識することはありませんが、これらの動作の裏側では、システムファイルが複雑な処理を実行し、コンピュータを支えているのです。このように、システムファイルはコンピュータにとって非常に重要なファイル群であるため、通常は変更したり削除したりすることはできません。もし、システムファイルが破損したり、誤って削除されてしまうと、コンピュータが正常に起動しなくなったり、動作が不安定になるなど、深刻な問題を引き起こす可能性があります。そのため、システムファイルは、コンピュータを安全かつ快適に利用するために、大切に扱う必要があると言えるでしょう。
インフラ

MS-DOS:パソコン普及の立役者

- MS-DOSとはMS-DOSは、1981年にマイクロソフト社によって開発された、パソコン向けの基本ソフトウェアです。 MS-DOSは「Microsoft Disk Operating System」の略称で、日本語では「マイクロソフト・ディスク・オペレーティング・システム」と呼ばれます。当時のパソコンは、まだ一般に普及しておらず、専門的な知識を持った人が限られた用途で使うものでした。画面表示も、今のように文字や画像が自由に表示されるわけではなく、白黒の画面に文字だけが羅列されるというシンプルなものでした。そんな中、IBM社が発売したIBM PCと呼ばれるパソコンに、このMS-DOSが採用されたことで状況は大きく変わりました。IBM PCは爆発的な人気となり、MS-DOSを搭載したパソコンが世界中に普及しました。 人々は、キーボードを使ってMS-DOSにコマンドを入力することで、パソコンを操作していました。MS-DOSは、その後のWindowsの成功にも大きく貢献しました。Windowsは、MS-DOSの上で動くグラフィカルな操作環境を提供することで、より多くの人がパソコンを簡単に使えるようにしたものと言えます。現在では、MS-DOSはWindowsに取って代わられましたが、パソコンの歴史において重要な役割を果たしたソフトウェアの一つとして、その名を残しています。
インフラ

システムソフトウエア:コンピュータの基盤

- システムソフトウエアとは システムソフトウエアは、コンピュータを動かすために無くてはならないソフトウェアです。 例えるなら、システムソフトウエアはコンピュータという建物に例えると基礎部分、オーケストラに例えると指揮者のような役割を担っています。 コンピュータは、ハードウェアとソフトウェアで構成されています。ハードウェアは、CPUやメモリ、ハードディスクなどの物理的な装置を指します。一方、ソフトウェアは、コンピュータに指示を与える命令をまとめたものです。 ソフトウェアは、大きく分けてシステムソフトウェアとアプリケーションソフトウェアの二つに分類できます。アプリケーションソフトウェアは、文書作成や表計算、ゲームなど、特定の目的のために利用されるソフトウェアです。 これに対して、システムソフトウェアは、ハードウェアとアプリケーションソフトウェアの間を橋渡しし、コンピュータ全体の動作を制御する役割を担います。 具体的には、OS(オペレーティングシステム)やデバイスドライバ、言語処理系などがシステムソフトウェアに該当します。OSは、アプリケーションソフトウェアがハードウェアを利用するための機能を提供したり、メモリやファイルの管理などを行います。デバイスドライバは、プリンターやスキャナーなどの周辺機器を制御するためのソフトウェアです。言語処理系は、プログラミング言語で書かれたプログラムをコンピュータが理解できる形式に変換するソフトウェアです。 このように、システムソフトウェアは、私たちがコンピュータを快適に利用するために、陰ながら支えてくれる重要な役割を担っています。
インフラ

コンピュータの基盤、システムソフト

- システムソフトとは「システムソフト」とは、コンピュータを動かすために必要不可欠なソフトウェアのことです。 私たちが普段何気なく使用しているパソコンやスマートフォンも、その裏側ではシステムソフトが様々な処理を行っています。では、システムソフトは具体的にどのような役割を担っているのでしょうか? システムソフトは、コンピュータ全体の動作を制御し、アプリケーションソフトが動作するための基盤を提供しています。 例えば、キーボードやマウスなどの入力機器からデータを受け取ったり、画面に画像や文字を表示したり、ファイルを保存したりといった基本的な動作は、全てシステムソフトが担っています。これらの処理は、私たちが普段意識することはありません。しかし、システムソフトが正常に動作しなければ、アプリケーションソフトは起動することすらできません。 システムソフトは、いわばコンピュータという建物を支える土台のような存在と言えるでしょう。 私たちはその土台の上にアプリケーションソフトという家を建て、快適なデジタルライフを送ることができているのです。
デバイス

Mac入門:システム環境設定を使いこなそう

- システム環境設定とは システム環境設定とは、アップルのMacOSを搭載したコンピューターを使いやすくするための機能です。 Windowsでいう「コントロールパネル」と同じように、Macの様々な設定をまとめて変更できます。Macを快適に使うためには欠かせない機能と言えるでしょう。 このシステム環境設定では、日付や時刻、使う言葉の種類、マウスの動きの滑らかさ、画面の精細度など、コンピューターを操作する上で基本となる設定を、自分の好みに合わせて自由に変えられます。 例えば、日付や時刻を自分の住んでいる地域に合わせたり、使う言葉の種類を日本語や英語に切り替えたりできます。 マウスの動きの滑らかさを変えれば、カーソルの速度を調整して、より細かい作業がしやすくなります。 画面の精細度を変えれば、表示領域を広げたり、文字や画像をより大きく表示したりできます。 このように、システム環境設定を使うことで、Macを自分の使い方や好みに合わせて、より快適に利用できるようになります。
セキュリティ

セキュリティ強化OS:その役割と重要性

- セキュアOSとは私たちの身近にあるコンピュータやスマートフォンといった機器は、OS(オペレーティングシステム)と呼ばれるソフトウェアによって動いています。このOSは、機器全体の動作を制御する重要な役割を担っていますが、近年、このOSを狙ったサイバー攻撃が急増しています。従来のOSは、セキュリティ対策として、ウイルス対策ソフトやファイアウォールなどを導入することが一般的でした。しかし、サイバー攻撃の手法は日々巧妙化しており、これらの対策だけでは、情報漏えいやシステム障害のリスクを完全に防ぐことが難しくなってきています。そこで登場したのが「セキュアOS」です。セキュアOSとは、従来のOSに、セキュリティ強化のための機能を組み込んだOSのことを指します。具体的には、OSの設計段階からセキュリティを考慮し、不正アクセスや改ざんを防ぐための様々な機能が実装されています。例えば、データの暗号化、アクセス制御の強化、不正プログラムの実行防止など、多層的なセキュリティ対策が施されています。これらの機能により、万が一、ウイルス感染やハッキングの被害に遭った場合でも、被害を最小限に抑えることが可能となります。近年、企業や政府機関だけでなく、個人にとっても、情報セキュリティの重要性はますます高まっています。セキュアOSは、このような状況下において、私たちの大切な情報やシステムを守るための、強力な武器となるでしょう。
インフラ

コンピュータの処理能力を高める「プリエンプティブマルチタスク」

現代のコンピュータは、一見すると複数の作業を同時にこなしているように見えます。音楽を聴きながら文章を作成し、同時にインターネットで情報を検索することもできます。しかし、コンピュータの頭脳である中央処理装置(CPU)は、実際には一度に一つの処理しか実行できません。では、どのようにして複数の作業を同時に行っているかのように見せているのでしょうか。 その秘密は「マルチタスク」と呼ばれる技術にあります。マルチタスクとは、CPUが複数の作業を非常に短い時間で切り替えながら処理することで、私たちには複数の作業が同時に行われているように感じさせる技術です。 例えば、音楽を聴きながら文章を作成する場合を考えてみましょう。CPUは、音楽を再生するプログラムと文章作成ソフトの処理を、数ミリ秒から数十ミリ秒という非常に短い間隔で交互に切り替えて実行します。この切り替えが非常に高速であるため、私たちは音楽が途切れることなく再生され、同時に文章作成もスムーズに行えるように感じるのです。 このように、マルチタスクはCPUの処理能力を最大限に活用することで、限られた時間内で効率的に作業を進めることを可能にしています。そして、この技術によって、私たちはコンピュータをより便利に、そして快適に利用できるようになっているのです。
デバイス

デュアルブート:1台のパソコンで2つのOSを使い分け

- デュアルブートとは一台のコンピューターに、例えばWindowsとLinuxのように異なる種類のOSを二つ入れて、起動時にどちらで立ち上げるかを選べるようにすることをデュアルブートと言います。普段使い慣れたOSと、使い方が異なるものの魅力的な機能を持つOSのどちらとも使いたい場合に便利です。それぞれのOSは完全に独立しているので、一方のOSに問題が発生しても、もう一方のOSには影響を与えません。また、それぞれのOS用に別々の環境を構築できるため、用途に応じて使い分けることも可能です。デュアルブートを行うためには、まずそれぞれのOSをインストールするための領域をハードディスク上に確保する必要があります。そして、それぞれのOSを順番にインストールしていきます。インストールが完了すると、コンピューターを起動する際に、どちらのOSで起動するかを選択する画面が表示されるようになります。デュアルブートは、異なるOSを試してみたい人や、仕事とプライベートで異なるOSを使い分けたい人にとって便利な機能です。しかし、ハードディスクの容量が必要になることや、OSのインストールや設定に手間がかかることなど、注意すべき点もあります。デュアルブートを行う場合は、事前にメリットとデメリットをよく理解しておくことが大切です。
インフラ

コンピューター起動の立役者:ブートローダー

皆さんは、コンピューターの電源ボタンを押すと画面に次々と表示が変わり、普段使っている状態になるまでの一連の流れを、当然のように experienced ことでしょう。これは、複雑な機械であるコンピューターを、まるで魔法のように一瞬で動作可能な状態にする、「起動」と呼ばれるプロセスです。 しかし、この起動の裏側では、実は目に見えない多くのプログラムが正確に連携し、スムーズな立ち上がりを実現しています。 この起動プロセスにおいて、まず活躍するのが「ブートローダー」と呼ばれる特別なプログラムです。人間で例えるならば、朝、目を覚ますために必要な目覚まし時計のような役割を果たします。コンピューターの電源が入ると、まずこのブートローダーが実行され、コンピューター全体を制御するための準備を始めます。 ブートローダーは、コンピューター自身の中に保存されている、「オペレーティングシステム(OS)」と呼ばれる、より大きなプログラムを読み込み、実行する役割を担います。OSは、WindowsやmacOSなど、私たちが普段コンピューターを操作する際に目にする画面や機能を提供してくれる、いわばコンピューターの管理者のような存在です。 このように、コンピューターの起動は、ブートローダーが目覚まし時計となり、OSを呼び覚すことで、私たちが快適にコンピューターを使える状態を作り出しているのです。
ハードウエア

パソコンの心臓部!「ブート」ってなに?

皆さんは、パソコンの電源ボタンを押すと、どのようにして画面に文字や絵が表示されるのか、不思議に思ったことはありませんか?まるで魔法のように、一瞬でパソコンが目覚めるその裏側には、「ブート」と呼ばれる重要なプロセスが隠されています。 ブートとは、電源投入からOS(オペレーティングシステム)が起動するまでの、いわばパソコンを目覚めさせるための準備運動のようなものです。電源ボタンを押すと、まずパソコンに内蔵されている小さなプログラムが動き出し、ハードウェアの動作確認を行います。これは人間で例えるなら、寝起きに体の一部がちゃんと動くか確認するようなものでしょうか。 その後、この小さなプログラムは、パソコンの脳みそに当たるCPUや記憶装置であるメモリなどを起動し、OSが起動するための準備を整えます。そして、いよいよOSが起動し、普段私たちが目にするパソコンの画面が表示されるのです。 このように、パソコンを動かすためには、目には見えない多くのプログラムが連携して、複雑な作業を行っています。まるで魔法のように感じるのも無理はありませんね!
その他

Macintoshにおけるエイリアスの活用

アップルのMacintoshをお使いの皆さんは、「エイリアス」という機能をご存知でしょうか?毎日のファイル操作をより快適にする、MacOSならではの便利な機能です。 エイリアスとは、アプリケーション、ファイル、フォルダーへの近道を作る機能です。例えば、書類フォルダの奥深くに保存したファイルを開きたい時、何度もフォルダをクリックして開くのは面倒です。このような場合に、エイリアスを作成しておけば、デスクトップや任意の場所に置いたエイリアスをダブルクリックするだけで、簡単に目的のファイルを開くことができます。 エイリアスは、元のファイルやアプリケーションをコピーしたものではなく、参照情報のみを持った小さなファイルです。そのため、デスクトップ上に複数のエイリアスを作成しても、容量を圧迫する心配はありません。また、元のファイルやアプリケーションを削除しない限り、エイリアスは常に有効なので、安心して利用できます。 日々のMacintosh操作をより快適にするために、ぜひエイリアスを活用してみてください。
インフラ

FreeBSD: 自由に使える高信頼性OS

- 歴史と背景FreeBSDは、コンピュータを動かすための土台となる基本ソフトウェア、オペレーティングシステム(OS)の一つです。長い歴史を持つUNIXというOSを源流としており、特にカリフォルニア大学バークレー校で発展したBSD (Berkeley Software Distribution) 系統に属します。 FreeBSDの起源は1970年代に遡ります。当時、UNIXはAT&T社によって開発されていましたが、高価で入手が困難でした。そこで、カリフォルニア大学バークレー校の研究者たちは、UNIXのソースコードを基に、自分たちで改良を加え、自由に使えるようにしました。これがBSDの始まりです。 FreeBSDは、このBSDの流れを継承し、1993年に初めて公開されました。最大の特徴は、その名前の通り「無料」で誰でも自由に使えるという点です。誰でもソースコードを入手して、改変したり再配布したりすることが許されています。この自由度の高さは、世界中の開発者を引きつけ、多くの技術革新を生み出してきました。 現在では、インターネットサーバや組み込みシステムなど、様々な分野で利用されています。FreeBSDは、安定性、セキュリティ、性能の高さで知られており、世界中の企業や組織から信頼されています。
開発

コマンド: コンピューターへの指示

- コマンドとは「コマンド」は、コンピューターに対して特定の動作や処理の実行を指示するための命令文です。私たちが普段パソコンやスマートフォンを操作する際にも、画面に触れたり、マウスをクリックしたりする動作は、広い意味ではコマンドとして解釈できます。しかし、一般的にはキーボードから文字列を入力してコンピューターに指示を出す場合に、その文字列自体を指して「コマンド」と呼ぶことが多いです。例えば、「ファイルをコピーする」「アプリケーションを起動する」「インターネットに接続する」といった動作も、すべてコマンドを使ってコンピューターに指示を出しています。これらのコマンドは、あらかじめコンピューターの中にプログラムとして組み込まれており、利用者はキーボードからコマンドを入力することで、それらのプログラムを実行することができます。コマンドは、コンピューターを操作する上で欠かせない要素の一つであり、コマンドを理解することで、より効率的かつ高度なコンピューター操作が可能になります。
その他

進化を遂げたWindows 8.1:使いやすさへの回帰

- Windows 8.1とはWindows 8.1は、アメリカの企業であるマイクロソフトが2013年に発売した、パソコン用の基本ソフトです。この基本ソフトは、それまでのWindows 8を進化させたものとして作られ、利用者の声を受けて、より使いやすくなりました。Windows 8.1は、Windows 8を使っている人に対しては、無料で更新できるようにしました。そのため、多くの利用者がWindows 8.1を使うようになりました。Windows 8.1では、Windows 8で不評だったスタートボタンが復活し、使い慣れたデスクトップ画面に戻りやすくなりました。また、画面の分割機能が向上し、複数のアプリを同時に操作しやすくなったことも特徴です。その他にも、検索機能の強化や、クラウドサービスとの連携強化など、様々な機能が追加・改善されました。Windows 8.1は、Windows 8の使いにくさを解消し、より使いやすい基本ソフトとして評価されました。
その他

Windows Me:短命に終わったOSの真実

- Windows MeとはWindows Meは、マイクロソフト社が2000年に送り出したパソコン用基本ソフトのことです。「ミー」は「Millennium Edition(ミレニアムエディション)」の略称で、2000年という新しい千年紀の幕開けに合わせて、家庭向け基本ソフトとして鳴り物入りで登場しました。Windows Meは、それまでのWindows 98を基盤に開発され、より使いやすく、楽しい機能が盛り込まれていました。例えば、動画や音楽を扱うためのソフトが充実しており、デジタルカメラで撮影した写真を取り込んで編集する機能なども搭載されていました。また、インターネットへの接続機能も強化され、当時普及し始めていたブロードバンドにも対応していました。しかし、発売当初は動作の不安定さや、従来のソフトとの互換性の問題などが指摘され、必ずしも高い評価を得ることができませんでした。そのため、マイクロソフト社はWindows Meのサポート期間を短縮し、後継となるWindows XPの開発・普及に力を注ぐことになりました。結果として、Windows Meは、短い期間で姿を消すことになりましたが、家庭向けパソコンのOSとして、エンターテイメント性を高めようとした意欲的な試みは、その後のWindows XPなどにも受け継がれていくことになります。