
コンパクトHTML:携帯サイト構築の基礎
携帯電話やPHSといった持ち運びのできる情報端末向けの書き方、コンパクトHTML、略してCHTMLについて説明します。CHTMLは、画面の大きさと処理能力が限られていた昔の持ち運び端末のために作られました。持ち運び端末は、パソコンと比べて画面が小さく、処理能力も低かったため、情報をうまく表示するために工夫が必要でした。そこで、標準HTMLと呼ばれる、ウェブサイトを作るための一般的な書き方の一部を取り出して、機能を絞り込むことで、データ量を少なくし、通信速度が遅い環境でも素早く画面に表示できるようにしたものがCHTMLです。
CHTMLは、標準HTMLを元にして作られているため、HTMLに似た書き方をしています。しかし、使える機能が制限されているため、標準HTMLで作ったウェブサイトをそのままCHTMLに対応した端末で表示しようとすると、正しく表示されないことがあります。そのため、CHTMLに対応した端末でウェブサイトをきちんと表示するためには、CHTMLの書き方に合わせたウェブサイトを作る必要があります。
今では、高性能な携帯電話であるスマートフォンが普及したため、CHTMLの役割は小さくなってきました。スマートフォンは、パソコンと同じように複雑なウェブサイトも表示できるので、CHTMLを使う必要性が少なくなっているからです。しかし、昔ながらの携帯電話、いわゆるガラケーと呼ばれるものは今でも使われており、これらの端末に対応するにはCHTMLの知識が欠かせません。
多くの利用者を対象とするウェブサイトを作る場合は、特にCHTMLを理解しておくことが重要です。スマートフォンだけでなく、ガラケーを使っている利用者もウェブサイトを見ることができるようにすることで、より多くの人々に情報を届けることができます。そのため、ウェブサイト運営に携わる人は、CHTMLについて知っておくことが大切です。