
処理を高速化!パラレル処理とは?
- パラレル処理の概要パラレル処理とは、複数の処理を同時に進めることで、全体の処理にかかる時間を縮める技術のことです。従来のコンピュータは、一つの処理が終わってから次の処理に取り掛かる「逐次処理」が一般的でした。これは、流れ作業のように、前の工程が終わらないと次の工程に進めない処理方式です。一方、パラレル処理は、複数の処理をそれぞれ独立したものとして捉え、同時に実行します。これは、複数の作業員で分担して作業を行うようなものです。例えば、10個の部品を組み立てる作業があるとします。逐次処理では、一つの部品を組み立て終わってから次の部品に取り掛かるため、10個の部品を組み立てるのに10単位の時間がかかるとします。しかし、パラレル処理では、2人の作業員が同時に作業を行うことで、5単位の時間で10個の部品を組み立てることができます。このように、パラレル処理は、処理を分割して同時に行うことで、全体の処理時間の短縮を実現します。近年、コンピュータの処理能力の向上に伴い、パラレル処理は様々な分野で活用され始めています。特に、膨大なデータの解析や処理が必要な科学技術計算や、リアルタイム処理が求められるゲームやシミュレーションなどにおいて、その効果は絶大です。