シリアルプリンター

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ハードウエア

シリアルプリンター:その仕組みと種類

逐次印刷は、文字や絵を一度にまとめて紙に書き出すのではなく、一文字ずつ、あるいは点一つずつを順番に書き出す印刷方法です。まるで筆で一画ずつ丁寧に文字を書いていくように、あるいは点描画のように、一つずつ点を打ち込んで絵を描いていくように、紙の上に文字や絵がゆっくりと現れていきます。 この印刷方法は、データをまとめて処理する必要がないため、装置の仕組みを簡素にすることができます。たくさんの計算を一度に行う必要がないので、処理を行う部品も少なくて済み、装置全体の大きさも小さく抑えることができます。また、一度に扱うデータの量も少なく、処理の速さもそれほど必要としないため、様々な機器で手軽に利用できます。 例えば、お店で買い物をしたときにもらうレシートや、商品の値札シールを印刷する小さな印刷機などはこの方式を採用しています。これらの印刷機は、比較的小さな文字や簡単な図形を印刷するのに向いています。また、工場などで製品を作る工程を管理したり、計測した数値を記録したりする際にも、逐次印刷は役立っています。刻一刻と変化する情報を、その都度記録していく必要があるため、情報をリアルタイムで書き出すことができる逐次印刷が選ばれるのです。 このように、逐次印刷は、簡素な仕組みと順番に処理していく特性を生かして、様々な場所で活躍しています。限られた大きさの機器や、複雑な処理が難しい機器でも利用できるため、幅広い分野で利用されている印刷方法と言えるでしょう。