セキュリティ脆弱性

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時代遅れの無線LAN暗号化方式、WEPとは?

- WEPの概要WEP(Wired Equivalent Privacy)は、無線LANのセキュリティを確保するために初期に導入された暗号化技術です。その名の通り、有線LANと同レベルの安全性を目指して開発されました。しかし、WEPが登場したのは1999年と古く、その後、技術の進歩とともに様々な脆弱性が明らかになってきました。WEPの大きな問題点は、暗号化の鍵の長さが短く、また、初期設定で使用される鍵が共通である場合が多いことです。そのため、悪意のある第三者によって比較的簡単に解読されてしまう可能性があります。具体的には、無線LANの通信を盗聴し、解析することで、暗号化に使用されている鍵を推測することが可能です。鍵が一度解読されてしまうと、通信内容が盗み見られるだけでなく、なりすましや改ざんなどの被害を受ける危険性も高まります。これらの脆弱性から、現在ではWEPは安全性が低い規格とされており、使用は推奨されていません。より安全性の高いWPA2やWPA3といった暗号化方式が開発され、普及しているため、無線LANのセキュリティを確保するためには、これらの新しい規格に移行することが重要です。
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ダイレクトSQLコマンドインジェクションの脅威

インターネットが普及した現代社会において、様々なサービスや情報を提供するウェブアプリケーションは欠かせないものとなっています。しかし、その便利な機能の裏には、セキュリティ上の危険性が潜んでいることも忘れてはなりません。悪意を持った攻撃者は、ウェブアプリケーションの脆弱性を突いて、情報を盗み出したり、システムを破壊したりしようと企んでいます。 ウェブアプリケーションの脆弱性の代表的な例として、"SQLインジェクション"が挙げられます。これは、ウェブアプリケーションに悪意のあるデータベース操作の命令文を注入することで、データベースを不正に操作する攻撃手法です。 例えば、ユーザー名とパスワードを入力してログインするウェブアプリケーションがあるとします。攻撃者は、ユーザー名入力欄に"正しいユーザー名'--"のような特殊な文字列を入力します。すると、ウェブアプリケーションは、攻撃者が入力した文字列をデータベースへの命令文の一部として認識してしまいます。その結果、攻撃者はパスワードを入力することなく、不正にログインできてしまう可能性があります。 このような攻撃からウェブアプリケーションを守るためには、開発段階からセキュリティ対策を施すことが重要です。入力値のチェックを厳密に行い、悪意のある文字列を無害化するなど、様々な対策を講じる必要があります。また、ウェブアプリケーションの利用者も、セキュリティソフトを導入したり、不審なウェブサイトにアクセスしないなど、自衛策を講じることが重要です。