
開発の枠組み:フレームワーク
応用ソフトを作る際に、なくてはならないのが枠組みです。この枠組みは、家を建てる時の基礎や柱のようなもので、応用ソフトの土台となる骨組みを提供してくれます。
枠組みには、多くの応用ソフトで共通して必要となる基本的な機能があらかじめ用意されています。例えば、情報を蓄積しておく箱である情報貯蔵庫への接続や、不正アクセスを防ぐための安全対策、画面に情報を表示するための制御といった、一から作るには手間のかかる機能が、枠組みのおかげですぐに使えるようになります。
これにより、開発者はそれぞれの応用ソフトに特有の機能を作ることに集中できるようになります。開発に割く時間が短縮され、費用も抑えられます。また、出来上がった応用ソフトの品質向上も期待できます。なぜなら、多くの開発者によって何度も確かめられた信頼性の高いものが繰り返し使われるからです。バグや安全上の問題といった、開発中に起こりがちな問題を減らすことにも役立ちます。
枠組みを使うことで、車輪の再発明をする必要が無くなります。既に存在する便利な道具を活用することで、開発者はより創造的な仕事に時間を費やすことができます。新しい機能の開発や、利用者の使い勝手を良くするための工夫などに、より多くの時間を割くことができるのです。
枠組みは、開発の効率化と品質向上に大きく貢献する重要な道具と言えるでしょう。様々な種類の枠組みが存在し、それぞれ得意な分野や特徴があります。開発する応用ソフトの種類や規模、開発チームの技術力などに合わせて、最適な枠組みを選ぶことが大切です。