ターミナルアダプター

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ネットワーク

機器制御の共通語:ATコマンド

今では、電話や時計、家電など、身の回りの様々な機器がネットワークにつながり、互いに情報をやり取りするのが当たり前になっています。このような、機器同士がつながる技術が発展した背景には、様々な要因がありますが、機器を制御するための命令体系である「ATコマンド」の登場は、特に重要な出来事と言えるでしょう。 ATコマンドは、元々、パソコンと電話回線をつなぐ「モデム」と呼ばれる機器を操作するために開発されました。かつて、インターネットに接続するためには、電話回線を使ってモデムと接続する必要がありました。このモデムを制御するために使われていたのがATコマンドです。「AT」とは「注意」を意味する英語の「Attention」の略です。このコマンドは、非常に簡潔で分かりやすく、様々な機器で応用しやすいという特徴を持っていました。そのため、モデム以外にも、様々な通信機器で利用されるようになり、瞬く間に業界の標準規格として普及しました。 ATコマンドを開発したのは、ヘイズコンピュータープロダクツという会社です。この会社は、当時としては画期的なモデムを開発し、市場で大きな成功を収めました。そして、このモデムの制御に使われていたATコマンドもまた、広く普及し、現代の通信技術の基礎を築く上で重要な役割を果たしました。ヘイズコンピュータープロダクツの技術者たちは、将来、様々な機器がネットワークでつながる時代が来ることを予見していたのかもしれません。まさに、時代を先取りした慧眼と言えるでしょう。ATコマンドは、現代社会を支える通信技術の陰の立役者として、これからも重要な役割を担っていくと考えられます。
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インターネットの必須機器「TA」とは?

「TA」という言葉を耳にしたことはありますか?これは「ターミナルアダプター」の略称で、普段あまり聞き慣れない言葉かもしれません。しかし、インターネットに接続する際には欠かせない機器の一つなのです。 インターネット回線は、私たちが普段使っているパソコンやスマートフォンと直接繋がるように設計されていません。そこで活躍するのが、このターミナルアダプターです。ターミナルアダプターは、異なる信号方式を変換する役割を担っています。 例えば、光回線やADSL回線などを通して送られてくるデジタル信号を、パソコンや電話などが理解できるアナログ信号に変換します。また、その逆も同様です。 このように、ターミナルアダプターは、私たちがインターネットを利用する上で、裏側で縁の下の力持ちとして活躍しているのです。
ハードウエア

ISDNターミナルアダプターとは?

- ISDNターミナルアダプターの概要ISDNターミナルアダプター(TA)は、かつて広く利用されていたデジタル通信サービス「ISDN」と、パソコンや電話などの機器を接続するために必要不可欠な装置でした。ISDNは、従来のアナログ電話回線に比べて高速なデータ通信を実現し、インターネットの普及にも大きく貢献しました。しかし、ISDN回線は特殊な信号を用いるため、パソコンや電話を直接接続することはできませんでした。そこで登場したのがISDNターミナルアダプターです。TAは、ISDN回線から送られてくるデジタル信号を、パソコンや電話が理解できるアナログ信号に変換する役割を担っていました。また、その逆も然りで、パソコンや電話から送信されるアナログ信号をデジタル信号に変換してISDN回線に送り出す役割も担っていました。このように、ISDNターミナルアダプターは、異なる信号体系を持つISDN回線とパソコンや電話などの機器の間を取り持ち、スムーズなデータ通信を可能にするための橋渡し役として活躍しました。しかし、近年では、ISDNよりもさらに高速な光回線や無線通信サービスが普及したため、ISDNと共にその役目を終えつつあります。