
記憶装置の整理整頓~デフラグで快適動作
- ファイルの断片化とは?コンピュータの中に保存されているファイルは、一見すると一つのまとまったデータのように見えますが、実際には細かなデータの集まりです。ハードディスクなどの記憶装置は、このデータを小さな単位で管理しており、ファイルを保存する際には、そのファイルのサイズによっては、記憶装置のあちらこちらに分散して保存されることがあります。これが「ファイルの断片化」と呼ばれる現象です。ファイルの断片化が起こる原因は、記憶装置の空き領域に関係しています。例えば、100MBのファイルを保存しようとした際に、100MBの連続した空き領域があれば、ファイルはそこにまとめて保存されます。しかし、ファイルの保存や削除を繰り返すうちに、記憶装置には大小様々な空き領域が生まれます。この状態では、大きなファイルを保存する際に、100MBの連続した空き領域を見つけられず、ファイルを分割して、複数の空き領域に分散して保存せざるを得ない状況が発生します。これが断片化です。断片化されたファイルを呼び出す際には、システムはバラバラになったデータのかけらを一つ一つ探し出して繋ぎ合わせなければなりません。そのため、ファイルの読み込みや書き込みに時間がかかるようになり、コンピュータ全体の処理速度の低下を招く可能性があります。一見すると無駄に見える断片化ですが、実は記憶領域を効率的に活用できるというメリットもあります。断片化を許容することで、小さな空き領域も無駄にすることなく活用し、多くのデータを保存することが可能になります。しかし、断片化が進みすぎると処理速度の低下が目立つようになるため、定期的にファイルを整理したり、専用のソフトウェアを使用して断片化を解消する「デフラグ」と呼ばれる作業が必要になることがあります。