ドライバ

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ハードウエア

縁の下の力持ち:ドライバー

私たちの身の回りにある計算機は、様々な機器とつながり、力を合わせて仕事をしています。まるでオーケストラのように、それぞれの楽器がそれぞれの役割を果たし、美しいハーモニーを奏でるように、計算機もまた、接続された機器と協調して動作することで、様々な作業をこなすことができるのです。例えば、書類を紙に書き出す印刷機や、画面上の矢印を動かす指示器、文字を打ち込む入力装置など、多くの機器が計算機と連携しています。 これらの機器は、それぞれ独自の仕組みや伝え方を持っています。計算機本体がこれらの機器一つ一つと直接やり取りをするのは、まるで異なる言葉を話す人々が通訳なしで会話をするように、非常に複雑で手間がかかります。そこで、計算機と機器の間を取り持つ「仲介役」として活躍するのが「駆動装置」です。駆動装置は、特定の機器と計算機本体の間で、情報のやり取りをスムーズに行うための特別な手順書のようなものです。 駆動装置は、機器からの信号を計算機が理解できる言葉に変換したり、逆に計算機からの命令を機器が実行できる信号に変換したりします。いわば、異なる言葉を話す人々の間で、円滑なコミュニケーションを可能にする通訳者のような存在と言えるでしょう。例えば、印刷機が「この模様を紙に描いて」と指示を送ってきた場合、駆動装置がその指示を計算機が理解できる形式に変換し、計算機が印刷機に「この色で、この場所に描いて」と指示を出す場合も、駆動装置がその指示を印刷機が理解できる形式に変換します。 このように、駆動装置のおかげで、私たちは様々な機器の複雑な仕組みを意識することなく、計算機を快適に利用できるのです。まるで、外国語を知らなくても、通訳者がいれば外国の人と自由に会話ができるように、駆動装置が私たちと機器の間を繋いでくれることで、私たちは様々な機器を簡単に操作し、様々な作業を効率的に行うことができるのです。