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ドライアイ:知っておきたい目の乾きのケア

目の乾き、いわゆるドライアイは、眼球の表面が乾いてしまう病気です。私たちの目は、常に薄い涙の膜で覆われています。この涙は、目を外部からの刺激から守り、滑らかに動くように潤滑油の役割を果たし、目の表面を常に清潔に保つなど、様々な大切な働きをしています。 しかし、何らかの原因で涙の分泌量が減ったり、涙の質が低下したりすると、目の表面が乾燥し、ドライアイと呼ばれる状態になります。涙は、水分だけでなく、油分とムチンという成分から成り立っており、この3つの成分のバランスが保たれていることで、はじめて正常な機能を果たすことができます。油分は涙の蒸発を防ぎ、ムチンは涙を目の表面に留める役割を担っています。これらの成分のバランスが崩れると、涙がすぐに蒸発したり、目の表面に留まることができなくなったりして、ドライアイを引き起こすのです。 現代社会では、パソコンや携帯電話の長時間使用により、ドライアイの症状を訴える人が増えています。画面に集中すると、まばたきの回数が減り、涙が蒸発しやすくなることが原因の一つです。また、空調の効いた部屋に長時間いると、空気の乾燥により涙が蒸発しやすくなります。さらに、コンタクトレンズの着用もドライアイを悪化させる要因となります。コンタクトレンズは、涙を吸収してしまうため、目の表面が乾燥しやすくなるのです。 ドライアイは、初期の段階では目の乾きや疲れを感じる程度ですが、放置すると視力の低下や目の炎症を引き起こす可能性があります。症状が軽い場合は、意識的にまばたきを増やす、人工涙液を使用するなどの対策で改善が見込めますが、症状が重い場合は、眼科を受診し、適切な治療を受けることが大切です。