
FireWire:高速データ転送の立役者
- FireWireとはFireWireは、「IEEE1394」という規格の愛称で、主に映像機器やパソコン周辺機器の接続に使われてきました。1990年代後半、USB1.1が普及し始めた頃に登場し、当時としては画期的な高速データ転送を実現しました。USB1.1の転送速度が最大でも毎秒12メガビットだったのに対し、FireWireは当初から毎秒400メガビットという圧倒的な速さを誇っていました。そのため、デジタルビデオカメラや外付けハードディスクなど、大容量データのやり取りが必要な機器に最適とされ、広く普及していきました。FireWireの登場は、デジタルビデオカメラの普及にも大きく貢献しました。従来のアナログ接続に比べて、高画質の映像を劣化なくパソコンに取り込むことが可能になったためです。また、複数の機器を数珠つなぎに接続できる「デイジーチェーン」にも対応しており、配線の簡略化にも役立ちました。しかし、その後USBの高速化が進み、USB2.0、USB3.0が登場すると、FireWireは次第にその座を追われることになります。現在では、FireWireを搭載した機器は少なくなってきていますが、一部の業務用機器などでは、その信頼性の高さから現在も使い続けられています。