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IoT

機器を動かす小さな頭脳、エンベッドOS

私たちの暮らしは、様々な機械に囲まれています。朝、温かい飲み物を用意してくれる冷蔵庫、汚れ物を綺麗にしてくれる洗濯機、世界の出来事を映し出すテレビ、そして私たちを遠くまで運んでくれる車。どれも私たちの生活には欠かせないものです。これらの機器が、私たちの指示通りに動いたり、決められた通りに自動で動いたりできるのは、実は小さな頭脳が働いているからです。それが、「組み込み制御系」と呼ばれるもので、機器の中に組み込まれた小さな計算機です。この小さな計算機は、「組み込み制御系向け基本処理手順」という専用の指示書に従って動いています。この指示書は、パソコンや携帯電話で使われている「汎用基本処理手順」とは少し違います。パソコンや携帯電話の基本処理手順は、色々なことができるように作られていますが、組み込み制御系向け基本処理手順は、その機械が動くために必要なことだけができるように作られています。例えば、冷蔵庫であれば温度を一定に保つ、洗濯機であれば決められた手順で洗濯をする、といった特定の仕事だけをこなすのです。このように、特定の仕事に特化することで、無駄な電力の消費を抑えたり、瞬時に反応するといった高い性能を実現したりすることができるのです。また、組み込み制御系は限られた大きさや電力の中で動く必要があるため、小さな部品で、少ない電力で動くように設計されています。まさに、表舞台には出ないものの、私たちの生活を支える縁の下の力持ちと言えるでしょう。
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システム起動を支える縁の下の力持ち、ブートローダー

- ブートローダーとは皆さんが毎日何気なく使っているパソコンやスマートフォン。電源ボタンを押すと、画面が点灯し、見慣れた画面が表示されますよね。では、あの画面が表示されるまで、機械の中で何が起こっているのでしょうか? 実はその裏では、「ブートローダー」と呼ばれる小さなプログラムが、とても重要な役割を担っているのです。ブートローダーは、例えるならば、コンサートの舞台裏で指揮をする「指揮者」のような存在です。 電源を入れたばかりのコンピュータは、まだ何も準備ができていない状態です。楽器も演奏者も、まだ舞台に上がっていない状態を想像してみてください。ブートローダーは、電源投入後、あるいはリセット後、最初に実行されるプログラムです。 コンピュータ内部のハードウェアの状態を確認し、問題がないかチェックを行います。そして、演奏者である「オペレーティングシステム(OS)」が舞台に上がれるよう、必要な準備を行います。 OSは、WindowsやmacOS、Androidなど、私たちが普段コンピュータとやり取りする際に必要なソフトウェアです。ブートローダーは、このOSをコンピュータの記憶装置(ハードディスクやSSDなど)から読み込み、実行する役割を担っています。いわば、指揮者が演奏者に指示を出し、演奏が始まる準備を整えている状態です。 ブートローダーが正常に動作しなければ、OSは起動できず、コンピュータはただの箱と化してしまいます。このように、ブートローダーは、コンピュータを起動するために必要不可欠なプログラムであり、普段は意識することのない裏側で、私たちのコンピュータ利用を支えている重要な存在なのです。
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パソコンの心臓部!基本入出力システム「BIOS」とは?

皆さんはパソコンの電源ボタンを押すと、画面にロゴや英語が表示され、その後見慣れたOSの画面が立ち上がる様子を日常的に目にしていると思います。この、何気なく見ている起動プロセス。実は、「基本入出力システム」と呼ばれるものが裏で重要な役割を担っています。これは、英語では「Basic Input/Output System」といい、略して「BIOS(バイオス)」と呼ばれています。 BIOSは、ハードウェアとソフトウェアをつなぐ架け橋のような役割を果たしています。パソコン内部には、CPUやメモリ、ハードディスクといった様々な装置が存在しますが、これらの装置をOSがうまく制御できるように、BIOSが間に入って指示を出しているのです。例えば、OSがハードディスクからデータを読み込みたい場合、直接ハードディスクに指示を出すのではなく、BIOSを経由して指示を出すことで、OSはハードディスクの種類や接続方法を意識することなく、データを読み込むことができるのです。 このように、BIOSはパソコンが正しく動作するために欠かせない存在であり、パソコン起動時の立役者と言えるでしょう。
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パソコンの心臓部!BIOSってなに?

皆さんはパソコンの電源を入れると、まず最初にメーカーのロゴが表示され、その後WindowsのようなOSが立ち上がる様子をご覧になったことがあるでしょう。しかし、この裏側では、普段目にすることのない重要なプログラムが活躍しています。それがBIOS(Basic Input/Output System)です。 BIOSは日本語では基本入出力システムと訳され、パソコン内部の複雑な仕組みとOSを繋ぐ、「通訳」のような役割を担っています。 パソコン内部には、CPUやメモリ、ハードディスクといった様々な部品が存在し、それぞれが独自の言葉で情報をやり取りしています。しかし、OSはこれらの部品の言葉全てを理解できるわけではありません。そこでBIOSの出番です。BIOSは、OSが理解できる共通の言葉でこれらの部品を制御し、OSがスムーズに動作するための環境を整えているのです。 BIOSはパソコンの起動時にまず最初に動き出し、ハードウェアの動作確認や起動に必要な設定を行います。そして、OSが格納されている場所を特定し、OSに制御を引き渡します。いわば、BIOSはパソコンを動かすための最初の歯車であり、縁の下の力持ちと言えるでしょう。