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透過原稿:光で読み解く情報の宝庫

光を通す性質を持つ原稿のことを、透過原稿と言います。この種類の原稿は、背後から光を当てることで、隠された情報を見ることができるという特徴があります。私たちの日常生活でも、いくつかの例を見つけることができます。 例えば、写真の現像でよく使われていたネガフィルムやポジフィルムは、透過原稿の代表的な例です。ネガフィルムは、元画像の明暗が反転しており、光を通すと色の濃淡が逆転して見える仕組みになっています。一方、ポジフィルムは、元画像の色がそのまま再現されるため、スライド映写機などで投影して楽しむことができます。 また、病院でよく見かけるレントゲン写真も、透過原稿の一種です。レントゲン写真は、体の内部を写し出すために使われます。骨や臓器など、体の各部位が光を通しやすいかどうかによって、白黒の濃淡で表現されます。光を通しにくい骨は白く、光を通しやすい肺などは黒く写ります。これにより、医師は体内の状態を詳しく調べることができます。 このように透過原稿は、光を透過する部分と遮る部分のコントラストを利用して情報を伝えます。一方で、印刷物や手書きの文書のように、表面で光を反射することで情報を伝えている原稿は、反射原稿と呼ばれています。透過原稿と反射原稿は、光との関わり方が全く異なるため、情報を伝える仕組みも大きく異なっていると言えるでしょう。透過原稿は、光を巧みに利用することで、写真やレントゲン写真のように、肉眼では見えない情報までも表現することを可能にしているのです。
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フィルムスキャナー:思い出をデジタルデータに

- フィルムスキャナーとは写真や映像を記録する手段として、かつては写真フィルムが主流でした。今ではデジタルカメラの普及により、現像処理をしなくても、撮影したその場で写真を確認できるようになりました。しかし、デジタル写真にはない、フィルム写真ならではの味わい深い描写や独特な質感を好む人も少なくありません。フィルムスキャナーとは、フィルムに焼き付けられた画像を読み込み、デジタルデータに変換するための機器です。この機器を使うことで、大切な思い出が詰まったフィルム写真をデジタル化し、パソコンやスマートフォンでいつでも気軽に閲覧したり、家族や友人に共有したりすることができるようになります。また、デジタル化することで、劣化しやすいフィルムをデータとして半永久的に保存できるというメリットもあります。フィルムスキャナーには、大きく分けてフラットベッド型とフィルムスキャン専用型の2種類があります。フラットベッド型は、スキャナー本体のガラス面にフィルムを置いてスキャンする方式です。一方、フィルムスキャン専用型は、フィルムを通して光を照射し、その透過光を読み取ることでスキャンを行います。一般的に、フィルムスキャン専用型の方が、より高画質でスキャンできるとされています。