ベクターグラフィック

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ベクター画像:拡大しても劣化しない!

皆さんは「ベクター画像」という言葉を聞いたことがありますか?写真やイラストなど、身の回りには様々な画像があふれていますが、画像には「ベクター画像」と「ラスター画像」という2種類の形式が存在します。 ベクター画像は、点や線、図形などを組み合わせ、数学的な式を用いて描画する画像形式です。位置や形、色といった情報は、すべて数字で記録されています。例えば、円を描く際には、中心の座標と円の半径を数値で指定することで、滑らかで美しい円が描画されます。 一方、写真などでよく目にする画像は、小さな点の集合体で表現される「ラスター画像」と呼ばれる形式です。デジタルカメラで撮影した写真や、ウェブサイト上の画像は、ほとんどがこのラスター画像です。ラスター画像は、点の密度が高いほどきめ細かく滑らかに見えますが、拡大すると画質が粗くなってしまうことがあります。 ベクター画像は、拡大や縮小を行っても画質が劣化しないという大きな特徴を持っています。これは、画像の輪郭や色が数字で記録されているため、拡大縮小する際に再度計算が行われ、常に滑らかで鮮明な状態を保つことができるからです。 そのため、ベクター画像は、ロゴマークやイラスト、図表など、拡大縮小が頻繁に行われる場面で特に適しています。例えば、会社のロゴマークを名刺に印刷する際、そして巨大な看板に拡大する際にも、ベクター画像であれば、品質を損なうことなく、美しく表示することができます。