
機器を特定する名前:ホスト名
計算機を網の目のように繋ぐ世界では、数えきれないほどの機械が複雑に繋がっています。それぞれの機械を管理したり、伝えたいことを伝えたりするためには、一つ一つを区別することが必要です。そこで役立つのが「機械名」です。機械名は、網の上にある機械につけられた、人が見て分かりやすい名前のことです。
たとえば、会社の書類保管庫に「書類保管庫01」という名前をつけたり、自分の計算機に「わたしの計算機」という名前をつけたりすることで、それぞれの機械を簡単に区別できます。番号の羅列である「網の住所」よりも、機械名の方が覚えやすく、管理もしやすいので、網の管理者には欠かせない知識と言えるでしょう。
機械名のおかげで、複雑な網の中でも目的の機械にスムーズに辿り着けます。網の規模が大きくなればなるほど、機械名の重要性は増していきます。たとえば、大きな会社では、部署ごとに書類保管庫や印刷機などの機械が設置されていることが一般的です。それぞれの機械に「営業部書類保管庫」「人事部印刷機」といった機械名を付けることで、どの部署のどの機械なのかをすぐに判断できます。もし機械名がなく、網の住所だけで管理しようとすると、どの番号がどの機械に対応しているのかをいちいち確認しなければならず、非常に手間がかかります。
さらに、機械名は、網の安全性を高める上でも重要な役割を果たします。機械名と網の住所を対応させる表を作成しておくことで、正しい機械にだけ接続できるように設定できます。これにより、なりすましや不正アクセスを防ぎ、安全な通信を維持することができます。数えきれないほどの機械が接続された巨大な網でも、機械名のおかげでそれぞれの機械を適切に管理し、安定した通信を維持することができるのです。機械名は、複雑な網の世界を分かりやすく、そして安全に保つための、なくてはならないものなのです。