ポリゴンモデリング

記事数:(1)

デザイン

ポリゴン:コンピューターグラフィックスの立役者

絵を描くように、計算機で立体的な形を画面に表示するには、まずその形を決める必要があります。現実の世界では、物は滑らかな面でできているように見えますが、計算機でそれをそのまま再現するのは至難の業です。そこで、複雑な形をたくさんの小さな平面に分割することで、計算機は立体を扱いやすくしています。この小さな平面は、三角形や四角形などの多角形で、専門的にはポリゴンと呼ばれています。これらのポリゴンを組み合わせることで、滑らかな面を持つ立体を近似的に表現することができます。 例えば、球を考えてみましょう。最初は、角ばった多面体のような形になりますが、ポリゴンの数を増やすほど、より滑らかで球に近い形になります。数を増やすほど、より本物に近い表現が可能になりますが、同時に計算機の負担も増えます。ちょうど、たくさんの細かい部品で模型を作るようなもので、部品が多いほど精巧になりますが、作るのに時間も手間もかかります。 このように、立体を画面に表示する際には、ポリゴンが重要な役割を果たしています。例えば、テレビゲームや映画などでは、表現の豊かさと処理の速さのバランスを考えて、ポリゴンの数が調整されています。あまりにポリゴンが多いと、計算機に負担がかかりすぎて、動きが遅くなったり、止まったりしてしまうからです。逆に、ポリゴンが少なすぎると、形が荒く見えてしまいます。そのため、制作者は目的に合わせて最適なポリゴンの数を決める必要があります。