
補助記憶装置:データの保管庫
補助記憶装置とは、計算機の電源を切っても情報が消えない、長期保存のための装置です。机の上で作業をする様子を思い浮かべてみてください。机の上で書類を広げて作業しますが、作業が終わったら書類を整理してファイルキャビネットにしまいますよね。机の上は作業をする場所なので、広げられる書類の枚数には限りがあります。しかし、ファイルキャビネットにはたくさんの書類を保管できます。計算機で考えると、机の上は主記憶装置、ファイルキャビネットが補助記憶装置に当たります。主記憶装置は情報処理の速度が速い反面、記憶できる容量が限られており、電源を切ると情報が消えてしまいます。そこで、補助記憶装置に情報を保存しておけば、必要な時にいつでも情報を読み出して使うことができるのです。まさに情報の保管庫と言えるでしょう。
補助記憶装置には様々な種類があります。代表的なものとして、磁気ディスク装置、光ディスク装置、半導体記憶装置などが挙げられます。磁気ディスク装置は、磁気を帯びた円盤に情報を記録する装置で、記憶容量が大きく、情報の読み書きも速いという特徴があります。馴染み深い例としては、硬い円盤を使うハードディスクドライブや、少し前までよく使われていたフロッピーディスクなどが挙げられます。光ディスク装置は、レーザー光を使って情報を記録する装置です。音楽や映像の保存に使われるCDやDVD、ブルーレイディスクなどがこの種類に該当します。半導体記憶装置は、電気を利用して情報を記録する装置です。近年急速に普及しているUSBメモリーやSSDなどが代表例です。小型で軽く、衝撃にも強いという特徴があります。これらの他にも、様々な種類の補助記憶装置が開発・実用化されています。
このように、補助記憶装置は計算機にとってなくてはならない存在です。情報を長期的に保存し、必要な時にすぐに呼び出すことができるため、様々な用途で利用されています。今後も技術の進歩と共に、より大容量で高速な補助記憶装置が登場していくことでしょう。