情報セキュリティ

記事数:(20)

セキュリティ

悪意あるソフト:マルウェアの脅威

悪いことを企む人たちが作った、機械やその持ち主を困らせるための様々な仕掛けを『有害な道具』と呼びます。これは、機械の中にこっそり入り込む小さな悪者で、まるで目に見えない虫のように、気づかないうちに忍び込んで、様々な問題を引き起こします。この有害な道具には、色々な種類があり、それぞれ違った方法で悪いことをします。 例えば、『計算機虫』は、他の機械に次々と移り住み、どんどん増えていきます。まるで伝染病のように広がり、機械の動きを悪くしたり、大切な情報を壊したりします。また、『木馬』は、一見 harmless なファイルに隠れており、開くと中から有害な道具が出てきて、機械を乗っ取ってしまうこともあります。 さらに、『こっそり覗き見虫』は、持ち主の行動を監視し、パスワードやクレジットカード番号などの秘密情報を盗み出します。そして、『身代金要求虫』は、機械の中の大切な情報を人質に取り、お金を要求してきます。もしお金を払わなければ、情報は二度と戻ってきません。 これらの有害な道具は、インターネットを通じて広まるだけでなく、記録を入れて持ち運ぶ道具からも入り込むことがあります。例えば、知らない人からもらった記録道具を自分の機械に差し込むと、有害な道具が忍び込んでしまうかもしれません。また、怪しいサイトにアクセスしたり、添付ファイルを開いたりするだけでも、感染する危険性があります。 自分の機械が有害な道具に感染すると、大切な情報が盗まれたり、機械が壊れたりするだけでなく、他の機械にも感染を広げてしまう可能性があります。そのため、常に用心深く、怪しいものには近づかないようにすることが大切です。最近では、携帯電話や板状の計算機のような、持ち運びできる機械を狙った有害な道具も増えており、その脅威はますます深刻になっています。有害な道具から身を守る知識は、現代社会で生きていく上で、必要不可欠なものと言えるでしょう。
セキュリティ

潜む脅威:マクロウイルス

一見安全に見えるファイルを開いただけで、コンピュータウイルスに感染してしまう巧妙な罠ともいえるものが存在します。それは、「マクロウイルス」です。マクロとは、よく使う作業を自動化してくれる便利な機能です。表計算ソフトなどで決まった書式設定や計算を何度も行う際に、このマクロ機能を設定しておけば、ボタン一つで同じ作業を繰り返すことができます。しかし、この便利な機能を逆手に取ったウイルスが存在し、それがマクロウイルスです。 マクロウイルスは、マクロ機能の中に悪意のあるプログラムコードを埋め込むことで感染を広げます。ウイルスが仕込まれたファイルを開くと、マクロ機能が自動的に実行され、コンピュータにウイルスが侵入してしまうのです。まるで落とし穴のように、気付かないうちに感染してしまう巧妙な仕組みです。 このマクロウイルスは、電子メールに添付されたファイルやインターネットから取り込んだファイルなど、普段私たちが何気なく利用するファイルに潜んでいる可能性があります。特に、マクロ機能をよく使う表計算ソフトや文書作成ソフトのファイルには注意が必要です。知らない人から送られてきたファイルは安易に開かない、信頼できる発信元かどうかを確認するといった基本的な心がけが大切です。 また、ファイルの拡張子にも気を配る必要があります。例えば、「.docx」や「.xlsx」といった拡張子のファイルは、マクロを含んでいる可能性があります。もし見慣れない拡張子のファイルを受け取った場合は、注意深く確認し、怪しいと感じたら開かないようにしましょう。 ウイルス対策ソフトを最新の状態に保ち、定期的に検査を行うことも重要です。ウイルス対策ソフトは、既知のマクロウイルスを検知し、感染を防ぐための防御壁となります。日頃からセキュリティ対策を万全にし、マクロウイルスからコンピュータを守りましょう。
セキュリティ

私物端末の業務利用:利点と課題

従業員が自分の持ち物である携帯電話や小型の持ち運びできる計算機、そして膝の上で使える持ち運びできる計算機などを仕事で使うことを「私物端末業務利用」と言います。これは、会社から支給された端末ではなく、個人が所有する機器を仕事に活用することを意味します。 以前は、会社が必要な機器を従業員に渡すのが当たり前でした。しかし、近頃は携帯電話の普及や、場所を選ばずに仕事ができる働き方の増加に伴い、私物端末業務利用を取り入れる会社が増えています。 この背景には、従業員と会社、双方にとっての利点があります。従業員にとっては、使い慣れた機器を使うことで仕事の効率を上げることができます。例えば、普段から使い慣れた携帯電話で仕事の連絡を確認したり、文書を作成したりすることで、操作に戸惑うことなくスムーズに作業を進めることができます。また、会社にとっては、機器の購入費用や管理費用を減らすことができます。従業員全員に新しい機器を支給するとなると、多額の費用がかかりますが、私物端末業務利用であればその費用を抑えることができます。さらに、従業員が常に最新の機器を使っている場合、会社が古い機器を更新する費用も削減できます。 しかし、良い点ばかりではありません。情報が外部に漏れてしまう危険性や安全対策の難しさ、仕事とプライベートの切り分けによる従業員の負担増加といった課題も存在します。例えば、私物の機器に会社の重要な情報を保存した場合、機器の紛失や盗難によって情報が漏えいするリスクがあります。また、私物の機器を仕事で使う場合、仕事とプライベートの時間の区別が難しくなり、従業員の負担が増える可能性があります。 そのため、私物端末業務利用を導入するにあたっては、メリットとデメリットの両方を考慮し、慎重に検討する必要があります。情報漏えいを防ぐための対策や、従業員の負担を軽減するためのルール作りなどをしっかりと行うことが重要です。
セキュリティ

暗号化の基礎知識

私たちは日々の暮らしの中で、大切な情報をやり取りしたり、保管したりしています。これらの情報を守るための技術の一つが、暗号化です。暗号化とは、本来誰でも読める情報を、特別な方法を使って読めないように変換する操作のことを指します。まるで秘密の言葉を使うように、元の情報に鍵をかけて、許可された人だけが鍵を開けて読めるようにするのです。 インターネット上での情報のやり取りは、暗号化が活躍する代表的な場面です。例えば、買い物をするときにクレジットカード情報を入力する場合、この情報が暗号化されていれば、たとえ誰かが通信を盗み見ていても、カード情報は解読されずに済みます。個人情報を保存する際にも、暗号化は重要な役割を果たします。暗号化されていない情報は、盗み見られたり、書き換えられたりする危険性がありますが、暗号化によってこれらの危険を減らすことができるのです。 暗号化には様々な種類があり、それぞれ異なる仕組みで情報を守っています。鍵のかけ方や、変換の方法がそれぞれ異なり、情報の重要度や用途に応じて適切な種類を選ぶ必要があります。そのため、状況に応じて適切な暗号化の方式を選ぶことが重要です。 暗号化は、情報の安全を守るための重要な技術の一つですが、これだけで全てが安全になるわけではありません。他の対策と組み合わせることで、より強固な安全性を確保できます。例えば、推測されにくい複雑な合い言葉を設定したり、不正な活動を監視する仕組みを導入したりすることも重要です。 暗号化の技術は日々進歩しており、新しい方式が開発されたり、既存の方式が改良されたりしています。私たちは常に最新の情報を把握し、適切な対策を講じることで、情報の安全性を高めることができます。暗号化は複雑な技術のように思えますが、基本的な仕組みを理解することで、より安全に情報を取り扱うことができるようになります。
セキュリティ

トロイの木馬:見えない脅威

トロイの木馬は、その名前が示す通り、一見無害に見えるファイルに悪意のあるプログラムを潜ませたものです。まるで贈り物のように見せかけて、利用者を欺き、コンピューターへの侵入を企てます。具体的には、便利な道具や楽しい遊び、動画を再生する道具など、誰もが気軽に利用したくなるようなファイルに偽装されています。利用者は、これらのファイルを疑うことなく自分の機器に取り込み、実行することで、知らず知らずのうちに危険なプログラムを起動させてしまうのです。 この巧妙な隠蔽工作こそが、トロイの木馬の最も恐ろしい点であり、大きな脅威となっています。利用者は、正規の提供元から入手した安全なファイルだと信じ込み、ためらうことなくインストールの指示を出してしまいます。これにより、自ら進んで危険なプログラムを自分の機器に招き入れてしまうことになるのです。まるで、ギリシャ神話に登場するトロイア戦争において、ギリシャ軍が巨大な木馬に兵士を隠し、トロイアの人々が自ら城壁内に持ち込んだ故事を思い起こさせます。 現代の情報を扱う社会において、トロイの木馬は、この故事と同様に、人々の警戒心を巧みにすり抜け、静かに、しかし確実に目的のコンピューターへと侵入を試みます。そのため、一見安全そうに見えるファイルであっても、提供元が不明確な場合や、信頼できない経路で入手した場合は、不用意に開いたり、実行したりしないように細心の注意を払う必要があります。また、セキュリティ対策道具を常に最新の状態に保ち、定期的な検査を行うことも重要です。これらの対策を講じることで、トロイの木馬の脅威から身を守り、安全な情報環境を維持することができるでしょう。
セキュリティ

ビジネスを守る!NISTとは?

- NISTの概要NISTは、アメリカ国立標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology)の略称です。これは、アメリカ合衆国商務省の管轄下にある政府機関です。NISTは、技術の進歩を促し、ひいてはアメリカの産業競争力を高めるという重要な役割を担っています。NISTの活動は多岐に渡り、様々な分野において標準規格やガイドライン、フレームワークなどを開発・提供しています。これらの成果は、世界中で広く活用され、技術開発や産業発展に大きく貢献しています。具体的には、NISTは以下のような幅広い分野を網羅しています。* -計測科学- 時間や質量といった基本的な物理量の測定方法や、より複雑なシステムの測定技術に関する研究開発を行います。* -材料科学- 新しい材料の開発や、既存の材料の特性向上を目指し、材料の構造や特性、性能に関する研究を行います。* -情報技術- コンピュータセキュリティやデータ暗号化、ネットワーク技術など、情報技術に関する標準規格やガイドラインを開発しています。* -製造技術- 製品設計や製造プロセスにおける標準化や自動化、品質管理など、製造業全体の効率化と高度化を支援します。NISTは、産業界や学術界、政府機関などと連携し、常に時代の変化を捉えながら活動しています。 NISTが提供する標準規格やガイドラインは、技術の信頼性や互換性を確保するだけでなく、イノベーションを促進し、市場の成長を支える重要な役割を果たしているのです。
セキュリティ

サイバーテロの脅威

- サイバーテロとはサイバーテロとは、インターネットなどのコンピューターネットワークを悪用し、社会に大きな混乱や恐怖を引き起こすことを目的とした攻撃です。従来の爆弾や武器を使ったテロ活動と同じように、人々の命や財産を危険にさらし、社会の秩序を破壊する可能性を秘めています。サイバーテロの標的となるのは、私たちの生活に欠かせない重要なインフラストラクチャです。例えば、電力やガス、水道などのライフラインを管理するシステムや、銀行や証券会社などの金融システム、飛行機や電車などの交通システムなどが挙げられます。もしこれらのシステムがサイバーテロによって破壊されてしまったら、私たちの日常生活は深刻な影響を受けます。電気が止まれば、家の中は暗闇になり、暖房や冷房も使えなくなります。テレビやインターネットも使えなくなり、情報を得る手段も限られてしまいます。金融システムが攻撃を受ければ、預金を引き出せなくなったり、買い物ができなくなったりする可能性もあります。交通システムが麻痺すれば、飛行機や電車が止まり、人々の移動は大きく制限されるでしょう。このように、サイバーテロは私たちの生活に大きな影響を与える可能性を秘めているため、その脅威から身を守るための対策が重要となっています。
セキュリティ

デジタル時代の脅威:サイバー攻撃とは

- サイバー攻撃の概要サイバー攻撃とは、インターネットやコンピュータネットワークを通じて、悪意を持った人物が他人のコンピュータやシステムに不正に侵入したり、破壊したり、情報を盗み出したりする行為のことを指します。その対象は、企業や政府機関、個人など多岐にわたり、攻撃の目的も様々です。企業を狙ったサイバー攻撃では、重要な顧客データや企業秘密を狙った情報窃取、金銭を目的としたシステムの乗っ取り、競合他社による妨害などが挙げられます。また、政府機関を狙った攻撃では、機密情報の漏洩やシステムの機能停止などを引き起こし、国家の安全保障を脅かす可能性もあります。個人に対しても、インターネットバンキングのパスワードやクレジットカード情報などの窃取、個人情報を使ったなりすましなど、その被害は深刻です。近年では、インターネットやコンピュータが社会生活に欠かせないインフラとなったことで、サイバー攻撃による被害はより広範囲に、より深刻化しています。さらに、攻撃の手法も巧妙化しており、従来型のウイルスや不正アクセスだけでなく、標的となる組織や個人の心理的な隙を突いた巧妙なフィッシング詐欺や、脆弱性を持つIoT機器を悪用した大規模な攻撃など、その形態は多様化しています。このようなサイバー攻撃の脅威から身を守るためには、セキュリティソフトの導入やシステムの脆弱性対策といった技術的な対策に加え、怪しいメールやウェブサイトにアクセスしない、パスワードを定期的に変更するといった基本的なセキュリティ意識を高めることが重要です。
セキュリティ

コンピューターフォレンジック:デジタル時代の証拠を探す

- はじめにと題して 現代社会において、コンピューターやスマートフォンといったデジタル機器は、もはや生活に欠かせない存在となっています。職場でも家庭でも、情報収集やコミュニケーション、娯楽に至るまで、ありとあらゆる場面でこれらの機器が活躍しています。 しかし、その利便性の一方で、これらの機器が悪意のある犯罪に利用されるケースも増加の一途を辿っています。個人情報の窃取や金銭の詐取、企業秘密の漏洩など、デジタル機器を悪用した犯罪は、私たちの社会にとって大きな脅威となっています。 このような状況の中、「コンピューターフォレンジック」という技術が注目されています。これは、コンピューターやスマートフォンなどのデジタル機器に残された情報を収集・分析し、犯罪の証拠を見つけ出す技術です。 例えば、削除されたファイルの復元や、インターネットの閲覧履歴の解析、メールの送受信記録の調査などを通して、犯罪の真相を解明する手がかりを得ることができます。コンピューターフォレンジックは、もはや一部の専門家だけの技術ではなく、警察や検察、弁護士、企業など、幅広い分野で必要とされるようになっています。
セキュリティ

コピーコントロール情報:デジタル著作権を守る仕組み

- コピーコントロール情報とは?「コピーコントロール情報」とは、デジタルデータの複製を制限する技術的な仕組みのことです。 音楽CD、DVD、ブルーレイディスクといった記録媒体や、デジタル書籍、ソフトウェアなどに組み込まれており、許可なく複製することを防ぎます。 従来のアナログ形式のデータと異なり、デジタルデータは劣化することなく簡単に複製できてしまうという特徴があります。そのため、音楽や映像作品、ソフトウェアなどが違法に複製され、インターネット上で広まってしまうケースが後を絶ちません。こうした状況は、制作者の権利を著しく侵害するだけでなく、コンテンツ産業全体の発展を阻害する要因にもなりかねません。そこで、デジタルデータの不正な複製を防ぎ、著作権を保護するために導入されたのが「コピーコントロール情報」です。 具体的な技術としては、データを暗号化したり、複製を制限する信号を埋め込んだりする方法などが用いられています。近年、インターネットの普及に伴い、違法なコンテンツ流通はますます深刻化しています。こうした背景から、「コピーコントロール情報」は、制作者の権利を守るための重要な技術として、これまで以上に注目されています。
セキュリティ

不正アクセス禁止法とは?

- 不正アクセス禁止法の概要不正アクセス禁止法は、正式名称を「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」といい、他人のコンピュータシステムへの不正なアクセスを禁止する法律です。2000年から施行され、インターネットの普及と並行して、サイバー空間の安全を守るための重要な役割を担っています。この法律では、「不正アクセス行為」とは、他人のパスワードやIDを無断で使用したり、コンピュータウイルスを送り込んだりして、本来アクセスできるはずのないコンピュータにアクセスすることと定義されています。具体的には、インターネットバンキングに他人のIDやパスワードを使ってログインしたり、企業のウェブサイトに不正侵入して情報を盗み見たりする行為などが挙げられます。不正アクセス禁止法は、このような行為を処罰することで、個人のプライバシーや企業の機密情報などを守ることを目的としています。違反した場合には、懲役刑や罰金刑が科せられる可能性があります。インターネットの利用が当たり前になった現代社会において、不正アクセス禁止法は、サイバー空間における安全を確保するための重要な法律となっています。
セキュリティ

不正アクセスとその脅威

- 不正アクセスとは不正アクセスとは、例えるならば、他人の家にあたるコンピューターやシステムに、正当な持ち主の許可なく侵入する行為を指します。鍵のかかっていない自転車に乗ることや、他人の家の庭に入る行為と同様に、軽い気持ちでやってしまいがちな行為ですが、法律で罰せられる犯罪行為です。私たちの身近にあるパソコンやスマートフォンも、不正アクセスの標的になりえます。これらの機器には、個人情報や写真、動画など、私たちにとって大切な情報が数多く保存されています。もしもこれらの情報が不正アクセスによって盗み見られたり、改ざんされたりしたら、私たちは経済的な損失を被ったり、プライバシーを侵害されたりする可能性があります。企業においても、不正アクセスは深刻な問題です。顧客情報や企業秘密、システムの動作に必要なデータなどが保存されている企業のコンピューターシステムが不正アクセスを受けると、事業の継続が困難になるほどの大きな損害を受ける可能性があります。不正アクセスは、決して他人事ではありません。誰もが被害者になりうる犯罪であることを認識し、パスワードの管理を徹底する、セキュリティソフトを導入するなど、自衛策を講じることが重要です。
セキュリティ

犯罪に使われる悪質なソフトとは?

- 犯罪に使われるソフト、クライムウェアとは? インターネットは今や私たちの生活に欠かせないものとなりました。買い物や情報収集、友人とのコミュニケーションなど、その用途は多岐に渡ります。しかし、便利な反面、インターネット上には様々な危険が潜んでいることも事実です。その一つが、「クライムウェア」と呼ばれる悪質なソフトです。 クライムウェアは、その名の通り、犯罪を目的として作られたソフトです。あなたの使っているパソコンやスマートフォンに侵入し、個人情報やクレジットカード番号などの重要な情報を盗み取ったり、パソコンを乗っ取ってあなたの知らないうちに遠隔操作したりします。 例えば、メールに添付されたファイルを開いた途端、クライムウェアに感染してしまうケースや、偽のホームページにアクセスした際に、知らず知らずのうちにクライムウェアをダウンロードさせられてしまうケースなどがあります。 一度感染してしまうと、個人情報が漏洩したり、金銭的な被害を受けたりする可能性があり、大変危険です。怪しいメールの添付ファイルは開かない、信頼できるセキュリティソフトを導入するなど、自己防衛を心がけましょう。
セキュリティ

インターネットの信頼基盤:PKIとは?

インターネットは、不特定多数の人々が情報をやり取りできる、広大な空間です。しかし、その利便性の裏側には、情報の送信者を特定することや、情報の信頼性を保証することが難しいという課題が存在します。 例えば、オンラインショッピングでクレジットカード番号などの重要な個人情報を入力する場面を考えてみましょう。そのサイトが、本当に正規の運営者によって管理されているのか、入力した情報が途中で盗み見られたり、改ざんされたりしていないか、不安を感じる方もいるのではないでしょうか。 このように、インターネット上で安心して活動するためには、情報の送信元や情報の正当性を証明する仕組みが不可欠です。 PKI(公開鍵基盤)は、まさにこのようなインターネットにおける信頼性の課題を解決するための基盤技術です。PKIを利用することで、ウェブサイトの運営者が正規のものであることを証明したり、やり取りされる情報が改ざんされていないことを保証したりすることが可能になります。 PKIは、インターネット上で安全な情報交換を実現するための重要な要素技術と言えるでしょう。
セキュリティ

巧妙化する情報詐取:ソーシャルクラッキングにご用心

- ソーシャルクラッキングとはソーシャルクラッキングとは、人の心の隙や行動の癖を利用して、パスワードや個人情報などの重要な情報を盗み取ろうとする行為です。まるで鍵のかかった扉を力ずくでこじ開けるのではなく、言葉巧みに鍵を開けさせるように、人の心理を突いて情報を盗み取ることから、ソーシャルエンジニアリングとも呼ばれています。近年、この手口はますます巧妙化しており、誰もが被害者になり得るという点で、非常に危険視されています。例えば、信頼できる人物や企業になりすましてメールを送りつけたり、SNSで巧みに親密な関係を築いた上で、個人情報を入力させて騙し取ったりするといったケースが後を絶ちません。ソーシャルクラッキングの被害に遭わないためには、安易に個人情報を教えたり、不審なメールやメッセージを開いたりしないなどの基本的な情報セキュリティ対策を徹底することが重要です。また、発信元不明のメールやメッセージに記載されているURLをクリックしたり、添付ファイルを開いたりしないようにすることも大切です。インターネットの普及に伴い、私たちは便利な世界を手に入れましたが、その一方で、目に見えない危険も増大しています。ソーシャルクラッキングの手口を正しく理解し、自分自身を守るための知識と意識を持つことが、安全なデジタル社会を実現するために必要不可欠です。
セキュリティ

セキュリティホール:インターネット社会の落とし穴

- セキュリティホールとはセキュリティホールとは、コンピューターシステムやネットワークに存在する、まるで家の壁のヒビや鍵のかかっていない窓のようなもので、悪意のある攻撃者に侵入の糸口を与えてしまう脆弱性のことを指します。私たちの身の回りにあるコンピューターシステムやネットワークは、一見すると堅牢な守りで守られているように見えます。しかし実際には、設計上のミスやプログラムの欠陥など、様々な原因によって、わずかな隙間が生じてしまうことがあります。このような隙間は、まるで強固な城壁に小さな穴が空いているようなものです。悪意のある攻撃者は、その小さな穴を足がかりに侵入を試み、システム内部の重要な情報にアクセスしたり、システムを自由に操作したりする可能性があります。セキュリティホールの種類は様々で、特定のソフトウェアの脆弱性や、ネットワークの設定ミス、さらには人間の心理的な隙を突いたものまで、多岐にわたります。もしもセキュリティホールが放置されたままになると、システムが不正アクセスを受け、個人情報や企業秘密が盗まれたり、システムが改ざんされたり、最悪の場合、システム全体が停止に追い込まれる可能性も考えられます。そのため、セキュリティホールを早期に発見し、適切な対策を施すことが、システムを守る上で非常に重要となります。
セキュリティ

ハッキング:技術と倫理の狭間

「ハッキング」という言葉には、まるでコインの裏表のように、全く異なる二つの側面が存在します。 一つは、コンピューターのセキュリティ上の弱点を見つけ出し、その情報を開発者に伝えることで、より安全なシステム作りに貢献するという、倫理的で建設的な活動です。高度な技術と知識を駆使してシステムの脆い部分を見つけ出し、開発者に報告することで、結果として私たちが安心してコンピューターを使える環境を作ることに繋がっています。このような活動を行う人たちは、「ホワイトハッカー」と呼ばれ、情報セキュリティの専門家として社会的に高い評価を受けています。 一方で、ハッキングは、他人のコンピューターに不正に侵入し、情報を盗み出したり、システムを破壊したりするという、犯罪行為の側面も持ち合わせています。この場合、ハッカーは私的な利益や悪意を目的としており、その行為は社会に大きな混乱と損失をもたらします。このような行為は、法律によって厳しく罰せられる犯罪行為です。 このように、「ハッキング」という言葉は、文脈によって全く異なる意味合いを持つため、注意が必要です。重要なのは、その行為が倫理的に許されるものであり、社会全体の利益に貢献するものであるかどうかという点です。
セキュリティ

進化する犯罪:ハイテク犯罪の脅威

- ハイテク犯罪とは現代社会において、コンピューターやインターネットなどの情報技術は、私たちの生活をより便利で豊かにするために欠かせないものとなっています。しかし、その一方で、これらの技術が悪用され、新たな犯罪が後を絶ちません。これが「ハイテク犯罪」と呼ばれるものです。従来の犯罪は、直接的な暴力や窃盗といった物理的な行為が中心でした。しかし、ハイテク犯罪は、コンピューターやネットワークを介して行われるため、場所や時間に縛られずに犯罪を実行できるという特徴があります。近年、インターネットやスマートフォンの普及に伴い、ハイテク犯罪は増加の一途を辿っています。手口もますます巧妙化しており、個人情報の盗難や金銭の詐取、企業システムへの攻撃など、その被害は多岐にわたります。例えば、インターネット上で偽のウェブサイトを作成し、利用者を騙して個人情報を入力させて盗み取る「フィッシング詐欺」や、コンピューターウイルスを拡散させて、企業のシステムをダウンさせたり、重要な情報を盗み出すといった犯罪が横行しています。ハイテク犯罪は、私たちの生活や経済活動に大きな影響を与える可能性があります。一人ひとりがセキュリティ対策を徹底し、被害に遭わないように注意することが重要です。
セキュリティ

情報社会の進化を支える情報処理推進機構

- 情報処理推進機構とは情報処理推進機構(略称IPA)は、国民生活の向上と日本の産業発展を目的に、情報処理や情報通信技術に関する調査、研究、開発、普及、人材育成などを行う機関です。1970年に設立され、現在は独立行政法人として活動しています。IPAは、情報化社会における様々な課題解決に向けて、多岐にわたる事業を展開しています。具体的には、情報セキュリティ対策の強化、ソフトウェア開発力の向上、情報通信技術の標準化などに取り組んでいます。中でも特に有名なのが、情報処理技術者試験の実施です。情報処理技術者試験は、情報処理に関する知識や技能を測る国家試験であり、情報処理技術者の育成に大きく貢献しています。IPAは試験問題の作成や試験の実施、資格の認定などを行っています。その他にも、情報セキュリティに関する情報提供や相談、ソフトウェア開発に関する調査研究、情報処理技術者向けの研修など、日本の情報化を推進するための様々な活動を行っています。IPAは、常に変化する情報化社会のニーズに応えながら、日本の情報処理技術の発展に貢献し続けています。
セキュリティ

IPA: 日本のITを支える中核機関

- IPAとはIPAとは、「独立行政法人情報処理推進機構」のことです。これは、英語名「Information-technology Promotion Agency, Japan」の頭文字を取ったものです。情報処理推進機構は、日本の情報技術(IT)分野において重要な役割を担う機関として、1970年に設立されました。その後、2004年の独立行政法人化を経て、現在に至ります。 IPAは、日本のIT戦略を支える中核機関として、多岐にわたる活動を行っています。主な活動内容としては、高度なIT人材の育成、情報セキュリティ対策の強化、ソフトウェア開発の効率化などが挙げられます。 IT人材の育成においては、ITスキル標準の作成や、情報処理技術者試験の実施などを通して、質の高いIT人材の育成に貢献しています。また、情報セキュリティ対策においては、最新の脅威情報の収集・分析や、セキュリティ対策の啓発活動などを行い、安全なIT社会の実現を目指しています。さらに、ソフトウェア開発の効率化においては、ソフトウェア開発の標準化や、開発ツールの提供などを通して、日本のソフトウェア産業の競争力強化を支援しています。 このように、IPAは日本のIT化を推進するために、幅広い活動を行っている重要な機関と言えるでしょう。