
接触型ICカードとは?仕組みと身近な利用例を紹介
- 接触型ICカードの仕組み
接触型ICカードは、クレジットカードやキャッシュカード、身分証明書など、様々な場面で利用されています。その仕組みは、カード本体に埋め込まれた小さなコンピューターチップであるICチップと、読み取り機との間で、直接的な接触を通じて情報をやり取りすることにあります。
カードの表面には、金属製の端子が設けられており、読み取り機にカードを挿入したり、読み取り機に接触させたりすることで、この金属端子と読み取り機が電気的に接続されます。この接続により、読み取り機からICチップに電力が供給され、ICチップが起動します。
読み取り機は、ICチップに対してデータの読み書きなどの命令を送信します。ICチップは、読み取り機からの命令に従って、内部のメモリーに記憶された情報を読み出して読み取り機に送信したり、読み取り機から受信した情報をメモリーに書き込んだりします。これらのデータの送受信は、電気信号として行われるため、瞬時に処理が完了します。そのため、接触型ICカードは、高速な処理が求められる場面に適しています。
接触型ICカードは、物理的な接触を通じて情報を読み書きするため、偽造や改ざんが困難であるという特徴も持っています。