日本語処理

記事数:(6)

開発

知ってた?MS漢字コードの正体

私たちが日常的に使うパソコンや携帯電話。画面には何気なく文字が表示されていますが、その裏では文字を正しく表示するための様々な仕組みが働いています。その仕組みの一つに、「MS漢字コード」と呼ばれるものがあります。 MS漢字コードは、マイクロソフト社が開発した、日本語の文字をコンピューターで扱うための符号化方式です。コンピューターは、文字を直接理解することはできません。そこで、文字一つ一つに数字を割り当て、数字の組み合わせで文字を表現しています。この、文字と数字を対応付ける仕組みを「文字コード」と呼びます。 MS漢字コードは、Windowsをはじめとするマイクロソフト社の製品に広く採用されており、私たちにとって非常に身近な存在となっています。例えば、私たちがパソコンで文書を作成する際、MS漢字コードは文字を正しく表示するために裏側で活躍しています。 普段意識することはほとんどありませんが、MS漢字コードは、私たちがデジタルの世界で日本語を扱う上で、無くてはならない重要な役割を担っているのです。
開発

Shift_JIS: 日本の文字を扱うための文字コード

- S-JISとは S-JISとは、「シフトJISコード」の略称で、コンピューター上で日本語の文字を表示するために使用されてきた文字コードの一つです。 コンピューターは、文字を数字で処理します。そのため、文字と数字を対応付ける表が必要です。この表を「文字コード」と呼びます。日本語には、ひらがな、カタカナ、漢字など、数多くの文字が存在するため、それらをコンピューターで扱うために様々な文字コードが開発されてきました。 S-JISは、1980年代後半から日本で広く普及しました。特に、Windows 95以前の日本語版Windows環境においては、標準的な文字コードとして使用されていました。そのため、当時のパソコンやソフトウェア、ウェブサイトなど、様々な場面でS-JISが使われていました。 しかし、Windows 95以降は、Unicodeというより多くの文字を扱える文字コードが普及し始めました。Unicodeは、世界中のほぼ全ての文字を収録することを目指した文字コードで、現在では広く普及しています。 現在では、S-JISはUnicodeに比べて使用頻度は少なくなりましたが、過去に作成された文書やシステムなどで現在も使われていることがあります。そのため、S-JISに関する知識は、古いシステムを扱う場合や、文字化けの問題を解決する際に役立ちます。
その他

意外と知らない?英数カナ変換の基礎知識

- 英数カナ変換とは英数カナ変換とは、コンピュータやスマートフォンなどで、ローマ字で入力された英単語や数字を、自動的にカタカナに変換する機能のことです。日本語入力システムには欠かせない機能の一つであり、私たちが普段何気なく使っているものです。例えば、「インターネット」と入力したい場合を考えてみましょう。本来であれば「いんたーねっと」と入力する必要がありますが、英数カナ変換機能があれば、「inta-netto」と入力するだけで「インターネット」と変換されます。このように、英数カナ変換は、日本語入力を効率化し、スムーズな文字入力を実現するための重要な役割を担っています。また、英数カナ変換は、単にローマ字をカタカナに変換するだけでなく、入力された単語の文脈に応じて、適切な変換候補を表示する機能も備えています。例えば、「apple」と入力した場合、「アップル」と「リンゴ」という二つの変換候補が表示されます。これは、英数カナ変換システムが「apple」という単語が持つ複数の意味を理解し、文脈に合った適切な変換候補を選択できるように設計されているためです。このように、英数カナ変換は、私たちが意識することなく、日本語入力を支える重要な技術となっています。
開発

Webサイト構築の基礎:文字コードEUC-JPを理解する

私たちが普段何気なく目にしている文字や記号は、コンピュータ内部では数字の列として処理されています。この、文字と数字を対応付ける表のようなものを「文字コード」と呼びます。 例えば、「あ」という文字を表示したい場合、コンピュータは「あ」に対応する数字を参照し、画面上に「あ」を表示します。ウェブサイトを閲覧する際も、この仕組みが働いています。私たちがウェブサイトを閲覧するとき、ブラウザと呼ばれるソフトウェアが、ウェブサイトのデータを読み込みます。このデータには、文字情報も含まれていますが、それは数字の羅列として表現されています。ブラウザは、ウェブサイトで使用されている文字コードを参照し、数字の羅列を私たちが見慣れた文字に変換して表示しています。 ウェブサイトを正しく表示するためには、ウェブサイトで使用されている文字コードと、ブラウザの設定が一致している必要があります。もし、この設定が異なっていると、文字化けと呼ばれる現象が起こり、文字が正しく表示されなくなってしまいます。文字化けが起こると、ウェブサイトの内容を正しく理解することが難しくなります。そのため、ウェブサイトを制作する際には、適切な文字コードを指定することが重要です。
ネットワーク

知っておきたい!ISO-2022-JPとJISコードの関係

- ISO-2022-JPとは ISO-2022-JPは、電子メールをはじめとするデジタルな世界で、日本語の文字を扱うために欠かせない技術の一つでした。 特に、インターネットが広く普及し始めた1990年代から2000年代初頭にかけて、パソコンで日本語を扱う際の標準的な方法として、多くの人々に利用されてきました。 ISO-2022-JPは、アルファベットや数字などの記号を表現するASCIIコードを拡張し、日本語の文字を表現できるように設計されています。 具体的には、ASCIIコードと日本語の文字コードを交互に切り替えながら、文字情報を伝送します。 しかし、ISO-2022-JPは、表現できる文字の種類に限りがあるという弱点も抱えていました。 近年では、Unicodeと呼ばれる、より多くの文字を表現できる文字符号化方式が主流になりつつあります。 Unicodeは、世界中の様々な言語を一つの文字コード体系で表現することを目指しており、日本語についても、ISO-2022-JPよりも多くの文字を扱うことができます。 そのため、現在では、電子メールやウェブサイトなど、様々な場面でUnicodeが採用されるようになっています。
その他

シフトJISの謎: ANK文字とは?

- ANK 文字の正体パソコン通信が盛んだった時代、人々は熱い想いをデジタルの言葉に乗せてやり取りしていました。その陰で、文字化けなどの原因となりつつも、ある種の文化を築き上げていたのが、この「ANK 文字」です。ANK 文字は、当時の主流文字コード「シフトJIS」内に存在する、本来文字が割り当てられていない領域を利用した文字のことです。この領域は正式には「空き領域」と呼ばれていましたが、そこに独自に文字を割り当てて利用していました。そのため、機種依存文字とも呼ばれ、特定の種類のパソコンやソフトでしか正しく表示されないという特徴がありました。例えば、あるメーカーのパソコンでは可愛い動物のイラストが表示される一方で、別のメーカーのものでは記号として表示されたり、最悪の場合、文字化けを起こしてしまったりするといったことが起こりました。ANK 文字は、パソコン通信の時代、ユーザーがそれぞれの個性を表現する手段の一つとして楽しまれていました。しかし、インターネットの普及とともに、異なる環境でも文字化けなく情報を共有することの重要性が増し、次第に使われなくなっていきました。現代では、機種依存文字の問題は、Unicode のような、より多くの文字を包括的に扱うことのできる文字コードの普及により、ほぼ解消されています。