
書き換えできる便利な円盤:CD-RW
現代社会は、情報の海とも呼ばれ、膨大な量の情報を日々生み出し、利用しています。こうした情報を適切に記録し、保管することは、個人にとっても、企業にとっても非常に大切です。情報を記録する方法は様々ありますが、少し前までは、光ディスクと呼ばれる円盤状の記録媒体がよく使われていました。その中でも、一度記録した情報を消して、再び書き込むことができる「書き換え型光ディスク」は、特に重宝されました。この書き換え型光ディスクの代表格が、CD-RW(シーディー アールダブリュー)です。
CD-RWは、コンパクトディスクと呼ばれる光ディスクの一種で、直径は約12センチメートル、厚さは約1.2ミリメートルです。CD-RWは、レーザー光線を使って情報を記録します。レーザー光線をディスクの記録面に照射することで、記録面の微細な構造を変化させ、情報を書き込みます。書き込みが終わった情報は、別のレーザー光線を使って読み取ることができます。CD-RWは、一度書き込んだ情報を消去し、新しい情報を書き込むことができるため、繰り返し利用することが可能です。これは、RW(ReWritable書き換え可能)という名前の由来にもなっています。
CD-RWが登場する前は、一度しか書き込めないCD-Rが主流でした。CD-Rは安価でしたが、書き損じたり、情報を更新したい場合に、新しいディスクが必要でした。CD-RWの登場は、記録媒体の使い勝手を大きく向上させました。例えば、パソコンのデータを一時的に保管する場合や、何度も書き換えが必要な資料を作成する場合などに、CD-RWは大変便利でした。
現在では、USBメモリやクラウドサービスなどの普及により、CD-RWを利用する機会は少なくなってきました。しかし、CD-RWは、かつて情報化社会を支えた重要な記録媒体の一つであり、その歴史を知ることは、現代の技術を理解するためにも役立つでしょう。この資料では、CD-RWの仕組みや歴史、利点や欠点など、様々な側面から詳しく解説していきます。