衛星

- 汎地球測位システムとは汎地球測位システムは、一般的にはGPSという略称で知られており、地球上のどこにいても自分のいる場所を正確に把握できる、画期的なシステムです。もともとはアメリカ軍が開発した技術でしたが、今では私たちの身近なところで幅広く活用されています。このシステムを支えているのは、地球の周りを飛び交う複数の人工衛星です。これらの衛星は、常に正確な時刻情報と自分の位置情報を発信し続けています。一方、GPS機能を搭載した機器、例えばカーナビゲーションシステムやスマートフォンなどは、これらの衛星からの信号を受信します。そして、その信号を受信した時刻と、発信された時刻とのわずかな時間差を計算することで、衛星と機器との距離を割り出すことができます。少なくとも３つ以上の衛星からの距離を測ることで、機器は自身の位置を三角測量の原理で特定します。さらに、４つ以上の衛星からの情報を使うと、標高も含めた３次元的な位置を正確に特定することが可能になります。このようにして、GPSは私たちにいつでもどこでも正確な位置情報を提供してくれるのです。かつては軍事技術だったGPSは、今ではカーナビや地図アプリだけでなく、災害時の救助活動や航空機の運航管理など、私たちの生活の様々な場面で欠かせない技術となっています。