量子コンピューター

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ハードウエア

未来を拓く、非ノイマン型コンピューターの可能性

私たちが普段何気なく使っているパソコンやスマートフォン、そしてスーパーコンピューターに至るまで、ほとんどのコンピューターは「ノイマン型」と呼ばれる設計思想に基づいて作られています。このノイマン型コンピューターの特徴は、計算を行う場所とデータを記憶しておく場所が同じであるという点にあります。 例えば、文章を作成する際、コンピューターはキーボード入力された文字を記憶し、それを画面に表示する処理を行います。この時、入力された文字データも、それを処理するためのプログラムも、全て同じメモリ空間内に存在します。 このような仕組みは、一見シンプルで扱いやすいように思えます。しかし、処理速度の観点から見ると、これが大きな弱点となっています。処理を行う度にデータを取りに行く必要があるため、どうしても時間がかかってしまうのです。特に、近年のAI技術の進歩に伴い、膨大な量のデータを高速で処理する必要性が高まっており、ノイマン型コンピューターの限界が指摘されています。 そこで、近年注目されているのが、従来のコンピューターの限界を突破する新しい計算機アーキテクチャです。