DOS

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その他

懐かしいDOSの世界

コンピュータの黎明期、欠かすことのできない存在であったのが、ディスクオペレーティングシステム(略してDOS)です。特に、マイクロソフト社が開発したMS-DOSは、家庭用コンピュータの普及に大きく貢献しました。 当時のコンピュータの画面は、黒地に白文字の簡素なものでした。現在のように画面上で絵を選んで操作するのではなく、キーボードから命令を入力することでコンピュータを動かしていました。この命令のことを、コマンドと呼びます。決められたコマンドを正確に入力する必要があったため、一見すると難しい操作に思えるかもしれません。しかし、このシンプルな操作体系こそが、コンピュータの仕組みを理解する上で非常に重要な役割を果たしていたのです。 マウス操作が主流となった現代の操作方法とは大きく異なります。画面上の絵記号をクリックするだけで様々な操作ができる現代の環境に慣れた人にとっては、コマンドを一つ一つ入力していく操作は、面倒で複雑に感じるかもしれません。しかし、DOSの操作では、コンピュータ内部で何が起こっているのかを意識しながら作業を行う必要があったため、自然とコンピュータの仕組みに対する理解が深まりました。 かつてコンピュータに少しでも触れたことのある人であれば、あの黒い画面に白い文字が点滅する光景、そしてキーボードを叩く音、独特の操作感を懐かしく思い出すのではないでしょうか。それは単なる懐古趣味ではなく、コンピュータ黎明期の熱気と、試行錯誤しながらコンピュータを操っていた時代への郷愁なのかもしれません。
インフラ

MS-DOS:パソコン普及の立役者

- MS-DOSとはMS-DOSは、1981年にマイクロソフト社によって開発された、パソコン向けの基本ソフトウェアです。 MS-DOSは「Microsoft Disk Operating System」の略称で、日本語では「マイクロソフト・ディスク・オペレーティング・システム」と呼ばれます。当時のパソコンは、まだ一般に普及しておらず、専門的な知識を持った人が限られた用途で使うものでした。画面表示も、今のように文字や画像が自由に表示されるわけではなく、白黒の画面に文字だけが羅列されるというシンプルなものでした。そんな中、IBM社が発売したIBM PCと呼ばれるパソコンに、このMS-DOSが採用されたことで状況は大きく変わりました。IBM PCは爆発的な人気となり、MS-DOSを搭載したパソコンが世界中に普及しました。 人々は、キーボードを使ってMS-DOSにコマンドを入力することで、パソコンを操作していました。MS-DOSは、その後のWindowsの成功にも大きく貢献しました。Windowsは、MS-DOSの上で動くグラフィカルな操作環境を提供することで、より多くの人がパソコンを簡単に使えるようにしたものと言えます。現在では、MS-DOSはWindowsに取って代わられましたが、パソコンの歴史において重要な役割を果たしたソフトウェアの一つとして、その名を残しています。