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デザイン

図形データで描くベクター画像の魅力

輪郭を数式で表すことで、どんな大きさにも変えられる画像の形式をベクター画像といいます。写真のように、色のついた小さな点の集まりで表現する画像(ラスター画像)とは違い、ベクター画像は点と線、そして数式で図形を描きます。ラスター画像は小さな点の集まりであるため、画像を大きくすると点も大きくなり、ぼやけてしまいます。一方、ベクター画像は図形の輪郭や色を数式で記録しているので、どんなに拡大縮小しても、数式に基づいて図形が新たに描かれ、輪郭がぼやけることはありません。 この特徴は、様々な大きさで使う必要がある場合に役立ちます。例えば、会社の象徴であるロゴマークを名刺に小さく印刷する場合を考えてみましょう。もしロゴマークがラスター画像だと、縮小すると細かい部分が潰れてしまい、綺麗に印刷できません。しかし、ベクター画像であれば、縮小しても数式に基づいて図形が再構成されるため、小さな名刺にもくっきりと印刷できます。また、大きな看板にロゴマークを表示する場合にも、ベクター画像は威力を発揮します。ラスター画像だと引き伸ばすことで画質が劣化し、ぼやけた印象になってしまいますが、ベクター画像は拡大しても鮮明さを保てます。 このように、ベクター画像はロゴマーク以外にも、イラストや地図など、様々な場面で使われています。特に、印刷物やウェブサイトなどで、拡大縮小が頻繁に行われる図形を扱う際には、ベクター画像を使うことで常に高画質を維持することができ、見た目の美しさを保つことができます。そのため、デザインの分野では必須の技術となっています。