FATファイルシステム

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ハードウエア

懐かしの記憶媒体!FATファイルシステムとは?

一昔前、パソコンに欠かせなかった記録媒体といえば、フロッピーディスクです。四角い黒いケースに入った薄い円盤に、データを保存していました。このフロッピーディスクや、黎明期のハードディスクで活躍したのが、FATファイルシステムです。「ファイル配置表」という意味を持つこのシステムは、データを記録する際に、どの場所にどのファイルが保存されているかを表にまとめて管理していました。 この表に書かれた場所を調べることで、コンピューターは必要なデータに素早くアクセスすることができました。まるで、図書館の蔵書検索システムのようなものです。目的の本が書庫のどの棚のどの段にあるのかが分かれば、すぐに取り出せるのと同じように、FATファイルシステムは、データへのアクセスを効率的に行うことを可能にしました。 シンプルな仕組みで処理速度が速いことが、FATファイルシステムの最大のメリットでした。そのため、処理能力が限られていた当時のコンピューター環境において、幅広く採用されることになりました。フロッピーディスクや初期のハードディスクの普及とともに、FATファイルシステムは、その名を広く知られることになったのです。