
液晶画面:仕組みと利点
画面に映像を映し出す液晶画面は、光の通り具合を調整する特殊な液体、液晶物質を利用しています。この液晶物質は、電気を加えることで光の透過具合を調整できるという、不思議な性質を持っています。液晶画面はこの性質を利用して映像を作り出しています。
液晶物質自体は光を発することができないため、画面の裏側から光を当てる必要があります。これがバックライトの役割です。バックライトから出た光は、液晶物質を通過します。液晶物質には電気が加えられており、その電気の強さによって光の透過具合が調整されます。つまり、電気を強く加えると光がよく通り、弱く加えると光が通りにくくなるのです。
光は液晶を通過した後、偏光板というフィルターを通ります。偏光板は特定の方向に振動する光だけを通す性質があります。液晶を通過する際に光の振動方向が変化するため、偏光板を通過できる光の量は液晶によって調整されます。この光の量の調整によって、画面の明るさが変化し、最終的に映像として認識されます。
例えば、明るい部分を表示したい場合は、液晶に強い電気を加え、光をよく通します。すると、偏光板を通過する光の量が多くなり、明るい部分が表示されます。逆に、暗い部分を表示したい場合は、液晶に弱い電気を加え、光をあまり通しません。すると、偏光板を通過する光の量が少なくなり、暗い部分が表示されます。
このように、バックライト、液晶物質、偏光板が組み合わさり、電気の力で光の量を調整することで、液晶画面は様々な映像を表示できるのです。液晶物質の種類や配置を変えることで、画面の特性を調整することも可能です。そのため、用途に合わせて様々な種類の液晶画面が作られています。