OS

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インフラ

OSの巨人:UNIXの歴史と影響力

- UNIXの誕生 1968年、アメリカのAT&Tベル研究所において、画期的なオペレーティングシステムが産声を上げました。それがUNIXです。当時のコンピュータ業界は大型コンピュータが主流であり、利用には高額な費用と専門知識が必要とされていました。 そんな中、UNIXは開発の自由度が高く、移植性に優れているという特徴を備えて登場し、たちまち注目を集めることとなりました。その背景には、特定の機械に依存しない設計思想がありました。これは、UNIXが特定の会社のコンピュータだけに縛られることなく、様々な環境で動作することを可能にするという、当時としては革新的なものでした。 この汎用性の高さこそ、UNIXがその後のコンピュータ業界に大きな影響を与えることになった最大の要因と言えるでしょう。様々な種類のコンピュータで動作するUNIXは、多くの開発者や研究者を魅了し、その後のオープンソース文化やインターネットの発展に大きく貢献していくことになります。
その他

隠れているウィンドウはどうなる?非アクティブウィンドウを理解しよう

パソコンを操作していると、インターネットで情報を調べながら資料を作成したり、メールを確認したりと、同時に複数の作業を行うことがよくあります。このような場合、それぞれの作業を行うためのウィンドウを複数開くことになりますが、実際に操作できるウィンドウは、常に一つだけです。 では、操作していない他のウィンドウは、どこに行ってしまったのでしょうか? 実は、それらのウィンドウは画面から消えてしまったわけではなく、「非アクティブウィンドウ」と呼ばれる状態になって、画面の裏側に隠れているのです。 例えるならば、机の上にいくつかの書類を広げている状態と考えてみてください。一番上の書類にだけ書き込みができ、他の書類は見えなくなっていますが、依然として机の上に存在しています。 非アクティブウィンドウも同様に、画面上で見えなくなっても、パソコンの内部では開かれたままの状態です。そのため、タスクバーをクリックするだけで、すぐに表示を切り替えて作業を再開することができます。 このように、非アクティブウィンドウは、複数の作業を効率的に行うために欠かせない機能の一つと言えるでしょう。
仮想化

仮想記憶:パソコンを快適に使うための技術

- 仮想記憶とは コンピューターで作業をする際、皆さんは、プログラムを起動したり、ファイルを開いたりしますよね。こうした動作の一つ一つに、実は「メモリ」と呼ばれる一時的な記憶領域が使われています。メモリは、コンピューターが情報を高速に処理する上で欠かせない存在です。 しかし、メモリには限りがあります。もし、同時にたくさんのプログラムを動かしたり、大きなファイルを扱ったりすると、メモリが足りなくなってしまうことがあります。 そこで登場するのが「仮想記憶」です。仮想記憶は、実際のメモリ容量を超えて、あたかももっと多くのメモリがあるかのようにコンピューターを動作させる技術です。 仕組みはこうです。仮想記憶は、ハードディスクの一部を仮のメモリとして利用します。ハードディスクはメモリに比べて処理速度は遅いですが、大容量の情報を持つことができます。 必要な情報をメモリとハードディスクの間で巧みにやり取りすることで、限られたメモリでも効率的に多くのプログラムを動かすことができるのです。 これは、狭い部屋で多くの書類を扱う状況に似ています。机の上だけだとすぐにいっぱいになってしまうので、普段使わない書類は本棚にしまっておきます。そして、必要な時にだけ本棚から取り出して机の上で作業します。仮想記憶もこれと同じように、必要な情報だけをメモリに置き、そうでないものはハードディスクに置くことで、効率的に作業を行っているのです。
開発

スレッド: 複数分野で使われる用語の意味とは?

- スレッドの基本的な意味とは? 「スレッド」は、英語の「thread」を語源とし、糸や紐を意味します。ITの分野では、複数の要素が糸のようにつながる様子を表す際に使われます。大きく分けて、インターネット上のやり取りと、コンピューター内部の処理という二つの場面で使用されます。 インターネット上では、主に掲示板やSNSといったサービスにおいて、特定の話題に関する投稿と、それに対する返信の連なりを指して「スレッド」と呼びます。最初の投稿を起点として、関連するコメントが次々と付け加えられていく様子は、まるで糸に beads(ビーズ) を通していくように見受けられます。このように、インターネット上のスレッドは、関連する情報を一か所にまとめ、議論を深めたり、情報を共有したりする上で役立ちます。 一方、コンピューター内部の処理においては、プログラムを実行する際に、処理の流れを分割し、並行して進めるための単位を「スレッド」と呼びます。一つのプログラムを複数のスレッドに分割することで、複数の処理を同時進行させることが可能となり、処理速度の向上や効率化に繋がります。 このように、「スレッド」という言葉は、ITの分野において、文脈によって異なる意味を持つため、注意が必要です。
ハードウエア

パソコンのスリープ機能:賢く使って節電!

- スリープ機能とはパソコンを使用中に、少しの間だけ作業を中断したい時がありますよね。そんな時に便利なのが「スリープ機能」です。この機能は、まるで私たちが仮眠を取るように、パソコンを一時的に休ませる機能です。スリープ機能を使うと、パソコンの動作が一時停止し、画面も暗くなります。しかし、作業中のデータはメモリーに記憶されたままです。再び作業を再開したい時は、マウスをクリックしたり、キーボードのキーを押したりするだけで、すぐに元の状態に戻れます。まるで居眠りから覚ますように、素早く作業を再開できるのが、スリープ機能の魅力です。スリープ中は、パソコンの消費電力が抑えられます。そのため、電気代の節約になるだけでなく、バッテリー駆動のパソコンであれば、バッテリーの持ち時間を延ばす効果もあります。少しの時間でもパソコンを使わない時は、こまめにスリープ機能を活用して、省エネを心がけましょう。
仮想化

仮想メモリ:コンピュータの限界を超える技術

- 仮想メモリとはコンピュータは、計算を行う際に必要な情報や命令を一時的に記憶しておく場所が必要です。この場所を主記憶装置と呼びますが、その容量には限りがあります。もし、処理する情報量が主記憶装置の容量を超えてしまうと、コンピュータは処理を続けることができなくなってしまいます。そこで登場するのが仮想メモリです。仮想メモリは、補助記憶装置(ハードディスクなど)の一部を主記憶装置のように扱うことで、見かけ上のメモリ容量を拡張する技術です。ハードディスクは主記憶装置に比べてアクセス速度が遅いですが、大容量という利点があります。仮想メモリを利用することで、コンピュータは、主記憶装置の容量を気にすることなく、大きなプログラムを実行したり、大量のデータを扱ったりすることが可能になります。仮想メモリは、ページングと呼ばれる仕組みで実現されます。ページングでは、プログラムやデータは「ページ」と呼ばれる一定の大きさの単位に分割され、必要に応じて主記憶装置と補助記憶装置の間で移動されます。もし、主記憶装置上で必要なページが見つからない場合は、「ページフォールト」が発生し、補助記憶装置から該当ページが読み込まれます。仮想メモリによって、私たちは、限られた主記憶装置の容量を意識することなく、快適にコンピュータを利用することができます。しかし、仮想メモリは万能ではありません。ページフォールトが頻繁に発生すると、処理速度が低下することがあります。これは、ハードディスクのアクセス速度が主記憶装置に比べて遅いためです。仮想メモリを効率的に利用するためには、主記憶装置の容量を増設したり、処理速度の速いSSDを採用したりするなどの対策も有効です。
その他

ファイル名の顔!拡張子の役割と種類

皆さんのパソコンの中には、文章や写真、音楽など、様々な種類のデータが保存されていますね。これらのデータは「ファイル」という単位で管理されていて、それぞれのファイルには名前が付けられています。ファイル名は、そのファイルがどんなデータなのかが一目でわかるように、自由に設定することができます。例えば、「旅行の計画.txt」や「夏の思い出.jpg」のように、わかりやすい名前を付けると便利です。 ここで、ファイル名の最後にある「.txt」や「.jpg」といった部分に注目してみましょう。これは「拡張子」と呼ばれるもので、ファイルの種類を識別するための重要な役割を担っています。拡張子は、ピリオド(.)の後ろに3~4文字のアルファベットや数字を組み合わせたもので表されます。例えば、「.txt」はテキストファイル、「.jpg」はJPEG画像ファイルであることを示しています。 拡張子は、ファイルの種類を判別するだけでなく、適切なソフトウェアでファイルを開くためにも役立ちます。例えば、「.txt」ファイルであればメモ帳などのテキストエディタ、「.jpg」ファイルであれば写真閲覧ソフトというように、対応するソフトウェアが自動的に起動します。このように、拡張子はファイル管理において重要な役割を担っているため、むやみに変更したり、削除したりしないように注意しましょう。
その他

バックグラウンドで動く – コンピュータの舞台裏-

現代社会において、私たちは日々多くの業務を抱え、時間を有効活用することが求められます。私たちの頼れる相棒であるコンピュータもまた、この課題に巧みに対応しています。 コンピュータは、一見すると複数の作業を同時に行っているように見えます。例えば、電子メールを確認しながら音楽に耳を傾けたり、文章を作成しながらインターネットで情報を検索したりすることができます。しかし実際には、コンピュータは非常に短い時間でそれぞれの作業を切り替えながら処理を行っているのです。 コンピュータの中の中央処理装置(CPU)と呼ばれる部分は、非常に高速でこれらの作業を切り替える役割を担っています。そのため、私たちには複数の作業が同時進行しているように感じられるのです。この処理方式は「マルチタスク」と呼ばれ、私たちの生活をより効率的にする上で欠かせないものとなっています。 しかし、注意しなければならないのは、コンピュータの処理能力にも限界があるということです。多くの作業を同時に処理しようとすると、処理速度が遅くなったり、場合によっては動作が不安定になることもあります。 効率的にコンピュータを使用するためには、状況に応じて処理する作業の優先順位を決めたり、必要のないアプリケーションを終了するなどの工夫が必要です。
開発

目には見えない?改行コードの正体

私たちは普段、文章を作成する際に、「エンターキー」を押して行を変えたり、段落を区切ったりしています。この動作を陰で支えているのが「改行コード」です。 改行コードは、コンピュータに対して「ここで行を変えてください」という指示を与える、いわば目印のようなものです。私たちが文章を作成する際に使うワープロソフトやテキストエディタは、この目印に従って画面上に文章を表示しています。 普段、私たちが目にすることはありませんが、改行コードは文書を正しく表示するために欠かせない要素の一つです。例えば、メールソフトやWebサイトなどで、文章が意図したとおりに表示されない場合、この改行コードが関係していることがあります。 改行コードには、いくつかの種類が存在し、使用環境によって使い分ける必要があります。異なる種類を混在させてしまうと、文書のレイアウトが崩れたり、正しく表示されなかったりする可能性があります。そのため、自分が使用している環境に合った改行コードを選択することが重要です。
インフラ

強固なセキュリティーで信頼を集めるOpenBSD

- 歴史と背景OpenBSDは、コンピューターを動かすために必要不可欠なソフトウェアであるオペレーティングシステムの一種です。その歴史は、アメリカのカリフォルニア大学バークレー校で開発されたBSD(バークレー・ソフトウェア・ディストリビューション)と呼ばれるソフトウェア群にまで遡ります。BSDは、当時としては画期的だった自由に改変・再配布可能なライセンスを採用し、多くの開発者に影響を与えました。その後、BSDから派生したオペレーティングシステムは、FreeBSDやNetBSDなど、様々な形で進化を遂げました。その中でもOpenBSDは、セキュリティーの高さを徹底的に追求している点で際立っています。OpenBSDは、開発の初期段階から、コードの厳密な監査と、潜在的な脆弱性に対する積極的な対策を重視してきました。その結果、OpenBSDは極めて高い安全性を誇り、過去20年以上にわたり、発見された脆弱性の数は片手で数えられるほどです。現在、OpenBSDは、サーバーやネットワーク機器など、高い信頼性が求められる環境で広く利用されています。また、その堅牢な設計と透明性の高い開発体制は、多くの開発者から尊敬を集めています。
デバイス

今操作しているウィンドウはどれ?アクティブウィンドウのお話

皆さんは、パソコンで作業をする際、画面上に複数のウィンドウを開いて作業をすることがよくあるのではないでしょうか。例えば、インターネットで情報を探しながら、文書作成ソフトで資料を作成したり、メールを確認したりと、複数の作業を同時に行うのはよくある光景でしょう。このように、複数の作業を同時進行できるのがパソコンの利点の一つです。 しかし、複数のウィンドウを開くと、画面が重なって見にくくなってしまうことがあります。目的のウィンドウを探すのに手間取ってしまい、作業効率が落ちてしまうことも。このような場合は、ウィンドウのサイズや位置を調整することで、見やすく整理された状態にすることが大切です。 ウィンドウのサイズ変更は、ウィンドウの端にカーソルを合わせてドラッグすることで簡単に行えます。また、ウィンドウの位置は、タイトルバーをドラッグすることで自由に移動させることができます。これらの操作を組み合わせることで、複数のウィンドウを画面上に効率的に配置し、快適な作業環境を実現できます。
デバイス

Windowsを使いこなす: スタートメニュー入門

- スタートメニューとはスタートメニューは、WindowsというOSにおいて中心的な役割を果たす機能の一つです。パソコン画面の左下に常に表示されているスタートボタンをクリックするか、キーボードのWindowsキーを押すことで、このメニューが表示されます。スタートメニューは、例えるならば家の玄関のようなものです。家に入るためには必ず玄関を通るように、Windowsで様々な操作を行うためには、まずスタートメニューを開く必要がある場合がほとんどです。具体的には、スタートメニューからは以下のような操作を行うことができます。* アプリケーションソフトの起動 インストールされているアプリケーションソフトの一覧が表示され、クリック一つで起動することができます。* ファイルやフォルダの検索 パソコン内に保存されているファイルやフォルダを、名前の一部を入力することで探し出すことができます。* 電源操作 パソコンの電源を切ったり、再起動したり、スリープ状態にしたりすることができます。* 設定画面の表示 パソコンの設定を変更するための画面を表示することができます。このように、スタートメニューはWindowsを使う上で、様々な操作を行うための出発点となる重要な機能です。Windowsを使いこなすためには、まずスタートメニューについて理解し、使いこなせるようにする必要があります。
その他

Windowsを使いこなす:スタートボタンとその役割

パソコンを起動して、まず最初に目にするものの一つに「スタートボタン」があります。このボタンは、パソコンのあらゆる操作の起点となる、いわば玄関口のような存在です。 多くの人が目にしているスタートボタンは、画面の下の方に細長く伸びる「タスクバー」と呼ばれる場所の、一番左端に位置しています。ちょうど、横書きの文章を読むように、視線が自然とスタートボタンに導かれるような配置と言えるでしょう。しかし、このスタートボタンの位置は、実は決まったものではなく、パソコンを使う人が自由に決めることができるのです。 例えば、画面の上の方にタスクバーを移動すれば、スタートボタンも一緒に上に行きます。画面の右側にタスクバーを配置することもでき、その場合はスタートボタンも右端に移動します。 このように、スタートボタンはタスクバーと連動して、その位置を自由に変えることができます。自分の使いやすいように、パソコンの画面をカスタマイズしてみましょう。
ハードウエア

起動ディスク:コンピュータの心臓部

- 起動ディスクとは起動ディスクとは、コンピュータを立ち上げる際に必要なオペレーティングシステム(OS)やシステムファイルが格納されているディスクのことです。 これは、人間で例えるなら心臓部に相当する重要な役割を担っています。私たちが普段何気なく使っているコンピュータも、起動ディスクがなければ、ただの箱と同じように、何の役にも立ちません。コンピュータに電源を入れると、まず起動ディスクにアクセスし、OSを読み込みます。OSとは、WindowsやMac OSといった、コンピュータを動かすための基本ソフトウェアのことです。OSが読み込まれることで、初めてコンピュータは様々な機能を利用できるようになり、私たちにとって使い慣れた状態になります。起動ディスクは、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)などの記憶装置が用いられます。近年では、高速な読み込み速度を持つSSDが主流になりつつあります。 また、USBメモリや外付けハードディスクなどを起動ディスクとして使用することも可能です。起動ディスクが正常に動作しないと、コンピュータは起動できません。そのため、日頃からバックアップを取ったり、ディスクの状態を定期的にチェックしたりするなど、適切な管理が重要です。
開発

OS/2:IBMとマイクロソフトが生み出したOS

- OS/2とはOS/2は、1987年にアメリカの巨大コンピューター企業であるIBMと、ソフトウェア開発で有名なマイクロソフトが共同で開発した、パソコン向けのオペレーティングシステムです。当時、パソコンといえばMS-DOSが主流でしたが、OS/2はその後継となるべく開発されました。MS-DOSは、一度に一つの作業しかできないという制限がありましたが、OS/2は複数の作業を同時に行える「マルチタスク」に対応していました。そのため、文書作成を行いながら、同時に表計算ソフトを使うといった、効率的な作業が可能になりました。また、MS-DOSでは文字のみの画面でしたが、OS/2では視覚的にわかりやすい「グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)」を採用し、より直感的な操作を実現しました。OS/2は「Operating System/2」の略称で、IBMのパーソナルコンピューターであるPS/2シリーズに搭載されたことから、その名が付けられました。しかし、その後IBMとマイクロソフトの開発方針の違いから、両社は共同開発を解消することになります。結果として、OS/2はマイクロソフトのWindowsに市場を奪われることになりましたが、安定性や堅牢性に優れていたことから、一部の企業やユーザーの間では根強い人気を誇りました。
インフラ

OSってなに?役割と種類をわかりやすく解説

- OSの基礎知識 「OS」とは、「オペレーティングシステム」の略称で、パソコンやスマートフォンなど、様々なコンピュータを動かすために必要不可欠な基本ソフトウェアです。人間に例えると、コンピュータを構成する部品全体であるハードウェアが体だとすると、OSは脳や神経の働きを担う、とても重要な役割を担っています。 もしOSが無ければ、コンピュータはただの箱であり、私たちはコンピュータを操作して、計算したり、インターネットを閲覧したり、文書を作成したりといった作業を行うことができません。OSは、私たちが普段意識することなく、コンピュータの内部で様々な処理を実行し、コンピュータを快適に使えるようにしてくれる、いわば縁の下の力持ち的存在です。 例えば、キーボードやマウスなどの入力装置からデータを受け取ったり、画面に画像や文字を表示したり、ファイルを保存したり読み込んだりするといった、コンピュータを使う上で基本的な動作をOSは制御しています。また、複数のソフトウェアを同時に動かせるようにしたり、それぞれのソフトウェアが正しく動作するように管理したりするのもOSの重要な役割です。 つまり、OSは私たちとコンピュータをつなぐ橋渡し役として、コンピュータを動かすための司令塔のような役割を担っていると言えるでしょう。
開発

ノンプリエンプティブマルチタスク:懐かしのパソコン動作方式

- 複数のソフトを同時実行? 皆さんは、パソコンで仕事や趣味をするとき、複数のアプリケーションソフトを同時に使いたいと思ったことはありませんか?例えば、文章を書きながらインターネットで情報を調べたり、音楽を聴きながらプレゼンテーション資料を作成したり。こうした複数の作業を同時に行うことを可能にするのが「マルチタスク」という技術です。 今では、マルチタスクはパソコンにとって当たり前の機能となっていますが、初期のパソコンでは、一度に一つのソフトしか実行できませんでした。そこから技術が進歩し、様々な方法でマルチタスクを実現するようになりました。 今回は、初期のパソコンで採用されていた「ノンプリエンプティブマルチタスク」という方式について解説します。この方式では、実行中のソフト自身が、他のソフトに処理を交代するタイミングを決めなければなりませんでした。しかし、この方法には、あるソフトが処理を譲らず、他のソフトが実行できない状態になってしまうという欠点がありました。 このように、初期のマルチタスクは、現在のようにスムーズな動作を実現するまでには、様々な試行錯誤が繰り返されてきたのです。
インフラ

ミドルウェア:ソフトウェアの橋渡し役

- ミドルウェアとはミドルウェアとは、コンピュータの中で動くソフトウェアの一種で、アプリケーションソフトとオペレーティングシステム(OS)の間に位置し、両者を繋ぐ役割を担います。 例えば、あなたがウェブサイトを閲覧する場面を想像してみてください。あなたが普段使っているインターネット閲覧ソフト(ウェブブラウザ)は、アプリケーションソフトの一種です。 ウェブブラウザは、ウェブサイトのデータが保管されているサーバーと情報のやり取りを行うことで、画面にウェブサイトの内容を表示します。 この時、ウェブブラウザとサーバーの間で円滑に情報のやり取りを行うために、様々な機能を提供するのがミドルウェアです。ミドルウェアは、いわばアプリケーションソフトとOSの橋渡し役と言えるでしょう。 アプリケーションソフトが動作するために必要な共通の機能を提供することで、開発者は一から全ての機能を開発する必要がなくなり、開発効率が向上します。 また、ミドルウェアはOSの詳細を隠蔽するため、アプリケーションソフトの移植性を高める効果もあります。例えば、データベース管理システム(DBMS)は、データを効率的に保存・管理するためのミドルウェアです。 ウェブアプリケーションの多くは、DBMSを使ってユーザー情報や商品情報を管理しています。 DBMSを使うことで、開発者はデータの保存や検索に関する複雑な処理を意識することなく、アプリケーションの開発に集中できます。このように、ミドルウェアは現代のソフトウェア開発において不可欠な要素技術の一つとなっています。