
SPARC: ワークステーションを支えたCPUアーキテクチャ
- 革新的なCPU設計1985年、サン・マイクロシステムズによって生み出されたSPARCは、それまでのCPU設計の常識を覆す革新的なマイクロプロセッサでした。従来のCPU設計では、複雑な命令セットを多数用意することで、様々な処理に対応できるようにしていました。しかし、この複雑さが処理速度の低下を招く要因の一つでもありました。そこで登場したのが、「縮小命令セットコンピュータ」を意味するRISCという考え方です。RISCは、CPUが実行する命令の種類を必要最小限に絞り込み、命令の処理を単純化することで高速化を実現するというものです。SPARCは、このRISCの考え方を採用し、従来のCPU設計に比べて命令数を大幅に減らしました。その結果、処理速度が飛躍的に向上し、当時としては画期的な性能を誇るCPUとして登場しました。この革新的な設計は、その後のCPU開発に大きな影響を与え、今日の高性能なコンピュータの実現に大きく貢献しています。