OS/2:IBMとマイクロソフトが生み出したOS
- OS/2とはOS/2は、1987年にアメリカの巨大コンピューター企業であるIBMと、ソフトウェア開発で有名なマイクロソフトが共同で開発した、パソコン向けのオペレーティングシステムです。当時、パソコンといえばMS-DOSが主流でしたが、OS/2はその後継となるべく開発されました。MS-DOSは、一度に一つの作業しかできないという制限がありましたが、OS/2は複数の作業を同時に行える「マルチタスク」に対応していました。そのため、文書作成を行いながら、同時に表計算ソフトを使うといった、効率的な作業が可能になりました。また、MS-DOSでは文字のみの画面でしたが、OS/2では視覚的にわかりやすい「グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)」を採用し、より直感的な操作を実現しました。OS/2は「Operating System/2」の略称で、IBMのパーソナルコンピューターであるPS/2シリーズに搭載されたことから、その名が付けられました。しかし、その後IBMとマイクロソフトの開発方針の違いから、両社は共同開発を解消することになります。結果として、OS/2はマイクロソフトのWindowsに市場を奪われることになりましたが、安定性や堅牢性に優れていたことから、一部の企業やユーザーの間では根強い人気を誇りました。